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東洋大学管弦楽団第68回定期演奏会(東京文化会館)

日記・雑記
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師走になり巷では忘年会花盛りの週末夜。
仕事帰りにダッシュでJR上野駅前にある東京文化会館へ向かった。

今日は今年27回目の演奏会。
東洋大学創立125周年記念イベントとして、東洋大学管弦楽団第68回定期演奏会が開催された。
全席自由席なので開演前には長蛇の列になるが、うまくいけば好みの席を自由に選べるのが良い。

今日のプログラムは、指揮:井﨑正浩、ソプラノ:吉田珠代、メゾソプラノ:清水華澄、テノール:大川信之、バリトン:青山貴を迎え、演奏:東洋大学管弦楽団、合唱:東洋大学白山グリークラブ&東洋大学混声合唱団 他。

曲目はベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」Op.24 ‘ラコッツィー行進曲’、ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」ニ短調 op.125を休憩なしで演奏された。

プログラムによると、東洋大学「第九演奏会」は1983年に始まり、4年に1度のペースで開催されてきたそうだが、前回2005年の演奏会後にキャンパスの一部が移転したため、オーケストラ団員の減少によって、準備ができず2009年の演奏会が見送られた経緯があったが、大学創立125周年を来年に控え、今回開催のはこびとなったということだ。

指揮者の井﨑正浩氏は現在ハンガリー在住で、国際的に活躍している中で、今回学生オケの指導と指揮を受け持たれていて、昨年10月10日に横浜みなとみらいホールで開催された慶応義塾ワグネルソサイィエティーオーケストラの演奏会で指揮されたのを聴いたことがある

オケの配置は、左右にVnを配し、Vc、Vaを中に、D左側に置く対向配置。
オケの後になるステージ奥には合唱団とその前に独唱者4人が着席する。
ベルリオーズのラコッツィー行進曲の演奏当初はオケにやや硬さが見られたものの、徐々にほぐれてきて音量も豊かになってきた。
休憩なしで演奏されたベートーベンの第九交響曲。

指揮者の井崎氏は勤めてメリハリと学生らしい溌剌さを持ったベートーベンの世界を構築しようと意図されているのが良くわかる指揮ぶりだった。

このような満員の観客に埋め尽くされた大ホールのステージに立つのは、よほど経験を積んでいないと、普段練習している場所との音の響き方の格差で、音量が小さめになり勝ちだが、井崎氏はそれを良く理解されているのだろう。
ややオーバーアクションか?と見える指揮ぶりに従ってオケのメリハリもよく、ベートーベンの均整のとれた楽曲の構成を際立たせた演奏。
合唱団は学生と市民合唱団との混成であるが、相当訓練を積んできたのだろう。
指揮者の指示に対する反応がすごい。
オケの方はOB・OGで編成を補強した上で弦楽器パートには賛助出演も多数されていたが、こちらも相当練習をつ積んできたのだろう。

演奏が進むにつれて演奏に没入していく演奏者につられて小生も没入していった。
学生オケ故に演奏技術には若干弱点も見受けられたが、それらを差し引いて考えても溢れんばかりの情熱が眩しいほど。

歳末には第九をという向きにも今回の第九演奏会は満足いったことだろう。

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