続・彩色のプリアンプ – QUAD QC Twenty-Four導入記

日記・雑記
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さて、前回の日記で申し上げたような
さまざまな思惑をはらみつつ、導入したQUAD QC Twenty-Fourですが
ほんとうに音をいろどってくれました!

特に音が変わった感が強いのが、MFのF15との組み合わせです。
ちょっとゲインが高すぎて低音量でのボリュームコントロールがしにくい
(そのおかげでついついボリュームを上げ気味になってしまう)のと
音源によるのはもちろんですが、高音域にやや癖がでやすい印象を受ける
(このへんはケーブル等のセッティングの問題かも。。。)
のが難点かもしれませんが
前回引用させてもらった「螺旋館」さんのBlogのコメントに
うなづけるところがかなりありましたし、
くわえて我が家のシステムの場合、音が立体的になった印象が強いです。
前後左右の音像がひとまわり大きくなって聞こえるというか
特に奥行きがでた感じです。
はずむ低音と艶ののった高音の音色の味付け加減は
よくいわれる「真空管ならではの音」と思わされましたし
なにより愉しい出音ということに尽きるのです。
聞いていて愉しいのです。

特徴的なのは、まずは弦の音でしょうか。
艶といえばそれまでですが、すこし乾いたトーンも感じさせます。
カルテットのような弦の存在感の強い演奏の楽曲は、特に魅力的です。

それから歌ものです。
ハーベスは、もともと人の声の再生において高い評価を得ていると
思うのですが、それは高域の伸びがどうこうという次元ではなく
アーティキュレーションの巧みさというか、
うまく全体をまとめる力の高さによるのだと思います。
その意味では、高域を張って出している音よりは
たとえばビブラートやコロラトゥーラの表現のような場合の
中音域の音のまとめかたがうまいといえるのですが
そういうSPの個性を後押しするようなアンプの特性があると思いました。

またギター(特にエレキ)ですが、
おそらく倍音ののり方がトランジスタとは根本的にちがうのでしょう。
太くなめらかで存在感が増します。
ドラムスなどのリズム隊との兼ね合いもあるのでしょうが
ブルーズのシャッフルビートのような
弾むリズムのものは出色のできになります。
Johnny Winterの新作(遺作)なんかは最高です。

少し苦手なのはピアノかな~と思います。
もちろん録音の様子によってもちがうのですが
楽器数が多いアンサンブルなんかのときに
ちょっと歪んだ感じがでているような。。。
アタックは悪くないのですが、すこし軽い印象も受けます。

F15との組み合わせにおいて、
もうひとつおもしろいことがあったので披露しておきます。
SPとの接続において、バイワイヤーにしてみたのですが、
ぜんぜん違うのです。
バイワイヤーのほうが音が立体的で、音像もしっかりします。
いままではバイワイヤーの効果に懐疑的だったのですが
これだけ違うと、このシステムでは効果を疑えないです。
他のアクセサリー(ケーブル等)も試してみましたが
効果の程度が、バイワイヤーほどではありませんでした。

それからSPEC RSA-M1との組み合わせについても述べておきます。

基本的な音の特徴は、F15の場合と似ています。
全体的にF15よりあっさりなのは、もともとなのですが
プリメインとして使用した感じとは相当変わってしまっています。
QC Twenty-Fourの色が強くでています。
F15の変わりっぷりに心を奪われてしまいましたが
RSA-M1の方も、ねらった効果はまあまあ出せていると思います。

最後に、QC Twenty-Fourで気に入った点をもうひとつ。
それはこのサイズ感です。
よく出回っているアンプやCDPの幅40cm台のものより
10cmは確実に小さく、奥行きも20cmありません。
本体も、MFのように発熱は激しくなく、ほんのりあたたかくなる程度で
設置も場所を選びません。
外観も、QUAD伝統のクラシカルな趣ですっきりしており
地味かもしれませんが、私などはかえって愛着がもてる気がしました。

MFのA1との比較もしてみたのですが、
それはまた稿を改めたいと思います。

(了)

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