立春から二百十日、二百二十日というと
先人からの言い伝えでは、台風の被害が多く出る時期であります。
今年もまたその時期にあたって、起こってほしくはないのですが
たいへんな被害がでてしまいました。
一昨日来のニュースでの被災された方々の救出時の映像は
自然災害の多い国土に暮らすことを
あらためて痛感させられるものでした。
被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。
先日(9月7日)に
Orisukeさんが紹介された
名器の響き「ヴァイオリンの歴史的名器」(SACD)
を入手しました。
おかげさまで、とても気に入って聞いているのですが
Orisukeさんが、粋なレスをつけてくださって
おもしろい趣向の提案をされました。
今日は、それにおこたえする意味もこめて
このCDの3種のSPシステムでの聞き比べレポートをお送りします。
どのSPシステムも三者三様の主義主張があるように感じられて、
そのちがいをかなり愉しめました。
聞き比べをした3種のSPシステムの詳細は、次のとおりです。
① FOSTEX FE103-Sol(16Ω)を
FOSTEX E102B(6Lバスレフ)に搭載したもの
+SANSUI AU-555(アンプ)
② Dynaudio 17cmウーファー搭載の自作系 2way モニター
+SPEC RSA-M1(デジタルプリメインアンプ)
③ HARBETH HL-K6
+QUAD QC Twenty-Four(真空管プリアンプ)
MUSICAL FIDELITY F15(真空管ハイブリッドパワーアンプ)
上流はPC(PCM FLACをDSD変換)から
CHORD QuteHD(DAコンバーター)
→MUSICAL FIDELITY X10-D(真空管バッファーアンプ)
→各アンプです。
以下、ちょっとスケッチ風ですが、各システムのインプレです。
① FE103Enより高域の伸びを感じる鮮烈な音像。
ストレートで前に出る明るい音調で、若干かための音色。
キラキラした出音で、バイオリンとチェンバロではその傾向が顕著。
残響音は、意外に3種のなかではサイズバランス的にいちばん多い印象。
f0値がやや高めに設定されているから、
あるいは、箱から考えても、低音を欲張っていないので、
残響もこもらず、素直に出てくる?!
立ち上がりの速いSANSUI AU-555との協調にもよるかも。。。
ただそのすっきりした残響が
このSPの主義主張を明確化するのに効果的とも思えた。
バイオリンとチェンバロのコンビネーションを聞きたくなるので
おもしろみはトリオにある気がする。
他方、バイオリンソロだと、ちょっと残響多すぎか?
と思えるときがあった。
② Dynaudioらしい、
あたかも(丁寧な仕事で調整された)滑らかなはちみつで
極薄コーティングされたかのような甘美な中高音で、
バイオリンは、潤いとつややかさを兼ね備えて伸びていく。
そんなバイオリンの美音を中心にして
チェンバロやチェロの出音のバランスが
組み立てられているかのような印象さえある。
気になるいやな音が出てこないのは、
スマートで、うまいバランス。
ただちょっとうまくまとめすぎでおとなしい印象も。。。
でもこれがスタイリッシュで上品な
DynaudioのSPの主義主張という気もする。
③ いつも聞きなれたハーベスの音。
いちばん優しい出音。
高音はロールオフされているかのようで、
他の2種とは明らかに異なる。
でも全体の響きからすると、
楽音に薄いもやのような空気感が付帯していて、
適度に輪郭を描きながら、音像を太くしている印象があり、
そのおかげかバイオリンがこもって聞こえるというわけではない。
ゆえにバイオリンソロも聞けてしまう気がする(のは欲目か)。
残響も全体のバランスをとって適度にコントロールされている印象。
定位は意外にわかりやすい。
12曲め(チェロとの二重奏)に顕著だが、
やはりチェロの響きはいちばん胸に迫る表現。
スペック主義者をやんわり諭すような好々爺の風情が感じられる。
なるべくことばを選んで表現しようと努めましたが
かえってわかりにくくしてしまっているかな~?!
そのへんは平にご容赦を。。。
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