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ハイドン・ランダム・ノーツ10:春爛漫に聞く弦楽室内楽の新譜

日記・雑記
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久しぶりにハイドンの新譜を検索してヒットした2枚のアルバム。
どちらもハイドンの楽曲をこれまでも積極的に採りあげ録音してきたグループですが
妙にツボにはまっちゃったので、あわててご紹介です。。。

まず最初はトリオ・ガスパールによるハイドンのピアノ三重奏曲全曲録音シリーズの第4集。

https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ng_QmuUdj4WdBF5SRXTAY-iWERk3JPekA

【収録情報】
ハイドン:
● ピアノ三重奏曲第26番ハ短調 Hob.XV:13(1789)
● ピアノ三重奏曲第36番変ホ長調 Op.71-2, Hob.XV:22(1795)
● ピアノ三重奏曲第31番ト長調 Hob.XV:32(1794)
● ピアノ三重奏曲第34番変ロ長調 Op.36-3, Hob.XV:20(1794)
ビーミッシュ:
● トランス(2023)~トリオ・ガスパールのために

このシリーズは前に出たものも聞いていたはずなのですが、今回初めて琴線に触れるものとして認識できました。。。何というかバランスの良さを感じます。ハイドンのピアノトリオは、ピアノが前面に出やすい気がしていて、弦楽器がもっと頑張ってほしいなと感じる演奏が多かった印象が個人的にありました。その点、この演奏はいいバランスであるように感じました。ピアノが良い意味で控えめなのか、ヴァイオリンとチェロが頑張っているのか判らぬところもあるのですが、おそらくどっちもあるんじゃないかというのが私の見立てです。録音のせいもあるかもしれません。

2枚目は、マクスウェル四重奏団による、ハイドンの弦楽四重奏曲とスコットランド民謡を組み合わせるアルバムの第3弾。

https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kBpcSI4mnmjQEAZSWMx6P6sb7e15-rCTc

【収録情報】
1. スコットランド民謡:キャプテン・キャンベルの行進曲
2. ハイドン:弦楽四重奏曲第81番ト長調 Op.77-1, Hob.III:81
3. ナサニエル・ガウ[1763-1831]、ニール・ガウ[1727-1807]、ウイリアム・マーシャル[1748-1833]:マスター・フランシス・シットウェル – タリバーディン侯爵 – バルヴェニーのミス・キャメロン
4. ハイドン:弦楽四重奏曲第82番ヘ長調 Op.77-2, Hob.III:82
5. ジェームズ・スコット・スキナー[1843-1927]:ヘクター・ザ・ヒーロー
 編曲:マクスウェル四重奏団(1,3,5)

このシリーズも今回聞いて、ハッとさせられました。。。
これはやっぱりハーベスで聞きたい音源です。中音部が張り出して聞こえるSPだといいってことです。。。弦楽の中音部、特にチェロの支えが趣深く聞こえるからです。
そういう趣きからすると、録音もそのあたりにホールトーンが乗っかってる気がして、よりヴィヴィッドな気がしました。ハイドンのカルテットの魅力を存分に味わえるアルバムです。
アルバムの宣伝によれば、「彼らの師であり2023年に亡くなったハット・バイエルレの言葉『ハイドンの音楽を真に理解するには、まず民謡を理解しなければならない』を実践したシリーズの最終巻となり、バイエルレに捧げられています」とあります。
この演奏に一種の気迫のようなものも同時に感じるのは、彼らにバイエルレを通じて、アルバン・ベルク弦楽四重奏団の遺伝子が引き継がれているのかもしれないななどと妄想してみたくなったからです。。。事実、M2の81番の最終楽章からM3のスコットランド民謡へのブリッジの感じなんかは、見事だな。。。師も喜んでるんじゃないかと思ったほどです。

今年はなかなか春の訪れを実感しにくい気候が続きましたが、こういうアルバムが春のエネルギーを一気にわれわれに運んできてくれると思いたくなった、そんなレビューでした。

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