過日、かなり遠方に出向いておりまして、時間の合間にいそいそとハードオフへお忍びしておりました。
CD陳列棚はとても小さかったのですが、どうにもこうにも音楽・オーディオマニアの棚から出てきたんじゃないかというディスクが何枚も挟まっておりまして、都合9枚サルベージしてきた次第。
ちなみに全部中性洗剤で洗いました。
Joe Morello
Morello Standard Time
dmp CD-506
言わずと知れた……なのですが意外に検索に出てくる情報の少ないジャズメンです。なんと日本語Wikipediaがない! というお方。
何はともあれ『Time OutのTake Five』と言えば存在が通じるであろうお方。学生ジャズでも市民ジャズでもどこでも演奏される超絶有名曲ですよね。そのオリジナルドラマーであり、むしろ(逸話が正しければ)ジョー・モレロのために書かれたと言っても過言ではないのがTake Fiveですから、曲の浸透具合の割に知られていないお方。
この度検索をかけてみると、弱視→失明だったそうな。分厚い眼鏡してるなーとは思っていましたが、50歳前に失明だったとは。リーダーアルバムが寡作な一因かもしれませんね。
とはいえ、視力のハンデがそのほか五感を磨くことになるのは恐らく正しく、音のニュアンスの多彩さは素晴らしい。音が生きてる。
dmpレーベルといえば高音質デジタル録音を売りにしたメーカーです。録音レベルは低め。いつものボリューム位置だと元気のない音になってしまいますが。ぐぐいと上げてみると柔らかさとダイナミックレンジと音速のある音が飛び出してきます。もう一歩ハリがあると言うことなしですが、演奏自体がリラックス気味でなされているので、これくらいのニュアンスの方がアルバムとしてもマッチしているかも。音だけを繰りぬくような録音ではないので、適度な雑味感があって各楽器のらしさが消されていない。うむ、文句なし(^^♪
Al Di Meola/World Sinfonia
THE GRANDE PASSION
TELARC CD-83481
このジャンルはこの人でこの音、という感じの納得感。一貫して安心して聴けるサウンドとアルバムコンセプト。アルバムから世界が出てきますね。
音作りや技術の高さ故か、若干音楽の温度感が高まり切らないような気がするのです。逝っちまったー! にならない。やっちまったー! なんてならない。そういう意味では驚き成分は少ないかも。Libertangoにはゾクゾクしましたが。
もしもライブでこれを聞いたら心から震えるんだろうな。
ORGANUM
Peter Michael Hamel
KUCKUCK CD 074
こちらは完全に怖いもの見たさジャケ買いの一枚。全然知らないレーベル、演者であります。
中身はシンセサイザー曲をオルガンで弾いている、という風に感じるもの。残念ながらさしてすんごい盤とは言えません。でもやや小さめの音量で暗い夜にかけると心地よくなれそうな感。音量を絞っても低音がぽーっと続くので音に包まれているような感覚になります。音量を上げると威圧感が増してきますが、そのように聞くよりは絞り気味で聞く方がいい塩梅かと。diskunion情報だと再販されたこともある(PROGRESSIVE ROCKってタグ!?)ようですが、こちらは1986年初盤です。
Ray Charles
THE GENIUS SINGS THE BLUES
Mobile Fidelity UDSACD 2049
こちらはほんとに入手してみた、という一枚。1950年代録音でMONOですし、音質がどうのこうのというものではあまりありません。マスタリングで手を入れられているためなのか、どうも曇った詰まった音がします。最新リマスタリング! →ノイズが少ない。削りすぎ、そんなよくあるパターンに聞こえます。
Mobile FidelityのSACDはそこそこ持っていますが、どちらかというとノイズを落としすぎずに仕上げる傾向かと思っていたのでこいつはちょっと音が暗いなぁと感じた次第。
ただオリジナルの音源を聞いていないので、どれくらい元に近いのか、違うのかは不明です。
前後方向の情報は残っていて、歌、ピアノ、オケが綺麗に差が出ます。
J.S.Bach Sonatas and Partitas for Solo Violin
Julia Fischer
Pentatone PTC 5186 072
無伴奏ヴァイオリンのアルバムなど無数にあると思いますが、このアルバムはきっとその中でも比較的有名な方ではないかと勝手に推測。
演奏は遅め、華美なし。無感情ではない。質実柔健というのが合う気がする。どういう順で録音したかはわかりませんが、
出している音が綺麗。タッチやボゥイングが精緻なのだろう、とそちらに気が向く。録音としてはもうちょっと楽器本体の木の音が乗ってもいいかなと。でも好録音ではあって、楽器の姿があって、そこからこちらへの音の飛びが見えるような録音。
……なんとなく、ですが。この方はピアノも上手だとのことで、その指のタッチが、他のヴァイオリニストの出す音との違いに出てるんじゃないかなぁ。音の粒の転がり方が、ちょっと聞いたことがない質感。ピアノの鍵盤のようと思うと、自分は腑に落ちました。
Peter Ilyich Tchaikovsky Violin Concerto in D, Op.35
Julia Fischer/Russian National Orchestra/Yakov Kreizberg
Pentatone PTC 5186 095
こちらはそんな彼女の演奏特性の悪い側面が出た盤かも。アクが足りない。間違いなくうまいんですけどね。もっと「おいおい(笑)」というところをくすぐる演奏だと嬉しいです。
録音としては松脂を擦るキュッキュッの音の質感は良く出ているかなと。そんなもん聞いてんのかいって話ですが。
LOVE SCENES
Diana Krall
Impulse! B0002841-36
日本版通常CDを持っているのですが思わずサルベージした一枚。彼女の音源は総じて録音水準がいいですね。SACD盤も少々持っていますが、2000年代のアルバムがなかなか手に入らなかったりしたのでこいつは迷わず手に取りました。
のっけからベースの音の弾み具合が違います。そう思っているとヴォーカルのリヴァーブエフェクトのヴェールまで聞こえてくるからCDとは全然情報量が違う。
ただなんだか、ちょっぴり声が若く聞こえる? 何故だ。聞こえている帯域が広がっているから? 各楽器も高域情報が明らかに増えているから、そのためかな。声の倍音がCD盤より出ているのかも。とにかく手に入れて良かった。
BRUCKNER Symphonie No.9
Wiener Philharmoniker/Carlo Maria Giulini
Esoteric ESSG90195
エソのSACDと言えば入手困難盤とそうでない盤の差が激しいシリーズ。これはどうでしょうか。
この曲はEMIでSACDで出ていたカール・シューリヒト/ウィーンフィルの盤を持っています。勿論名演奏であり、この盤よりもググっとくるところもあるのですが、全体的にはなんだかこちらの方が耳に届く。巨大な曲であり僕如きでは好きホーダイのあーだこーだ以上の言葉を持たないのでこれにて割愛。
1988年録音。空間の深さはそこそこ。


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