振動吸収子実験のまとめ

日記・雑記
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ダイナミックダンパーの原理を用いた『振動吸収子』の実験を行ってきたので、実験結果と聴き込み後の音調整の結果をまとめる。

実験結果から音質向上に効果の高かった順番に示す。
①室内への適用
②機材への適用
③電源周りへの適用

拙宅で効果が高かったのは、何と言っても①室内の防振である。次に、②機材の背面パネル。③電源周りも一定の効果を示した。

①室内の防振効果
最終的な室内への振動吸収子の設置は、大きいものを45個、中間のものを10個設置した。だが、見えないところへの設置を基本としたので、見栄え上も特に違和感はない。

リスニング時に視界に入る部分の見える所への設置は最小とした。(前方左右側壁の2ヵ所)

見えないリスニングポイントに近い側は、壁が弱かったこともあり、見栄えより性能重視で設置。

もともとがルームチューニング材を多用していたので追加したことにより違和感はない。

見えない部分で、壁の振動が大きいところには多用している。

出入り口ドアの部分は、外側に設置した。

天井にもルームチューニング材に隠れる所に設置した。

効果
1)低域のSN比の向上に集約出来るであろう。
2)低域のモヤモヤ感がなくなり、クリアな低域となる。
3)反面、量感は減る。
4)高域の解像度と透明感が高まる。

②機材の防振効果
配線が繋がる背面パネルへの適用が効果が高かった。スイッチやCDPのトレイへの適用は、おはじき防振子の質量が大きすぎたためか、音が沈んでしまい悪化した。機材の筐体は効果が感じられなかった。

良い効果を示した機材の中央部と、配線の接続部付近。


効果
1)再生音のにじみを取る。
2)背面パネルへの適用は、ピアノの音の分離に効果が高かった。
3)悪影響は感じられなかった。

③電源まわりの防振効果
ブレーカーやコンセント、電源ケーブルのプラグやコネクタへの適用で、一定の効果を示した。ただし、音の傾向が若干変化するため好みが出そう。

効果を示したブレーカーやコンセント、プラグやコネクタ。

効果
1)再生音のにじみを取る。
2)ただし、音色の傾向やエネルギーバランスも変化するようだ。

④聴き込み後の音調整
振動吸収子の貼り込み後、一週間後の聴き込み結果から音調整を実施した。
①室内の防振は、低域の量感が減る部分だけがマイナス要素であったが、聴き込みを続けるとまったく気にならなくなくなり、低域のSNの向上はご機嫌な効果を示す。大音量で長時間聴いても疲れなくなり、高域の透明感の向上も心地よいものである。効果が高いので途中で次々追加するも、ある程度の所で変化は感じなくなった。
②機材の背面パネルの防振も音のにじみ取りに効果は高い。①との相乗効果で高域の澄んだ感じがとても心地よい。
③電源周りの防振は、音のにじみが取れるがエネルギーバランスまで変化するようだ。直接の電源経路ではにじみと共に、特定周波数(中高域)まで吸収してしまう感じがあり、プラグとコネクタの振動吸収子は撤去した。この状態でバランスは好みなので、ブレーカーとコンセントのものは貼り付けたまま様子を見ることにする。

結局、室内の振動吸収子を追加して、電源ケーブルのプラグとコネクタのものを撤去した。

⑤あとがき
この振動吸収子の効果は、手軽で安価に実施できる割に効果は大きい。特にリフォームでもしなければ対策不能と思われた室内防振に対する効果は驚くべきものがあり、多くの方へトライすることを勧められるものである。

ちなみに使った材料はこれです。

<以前の日記のリンク>
第1話:夏休みの自由研究【ダイナミックダンパーを使った防振】
第2話:振動吸収子を作ってみた【自由研究第1回:防振】
第3話:これは良さそうです【自由研究第2回:振動吸収子を聞いた】
第4話:これは来ますね【自由研究第3回:振動吸収子】
第5話:機器への適用まとめ【自由研究第4回:振動吸収子】
第6話:速報!驚愕の効果:壁振動対策
第7話:部屋の防振【自由研究第5回:振動吸収子】

コメント集
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ヒジヤンさん、こんにちは。
日中は職場で閲覧できるWebサイトに制限がかかるため、休日にまとめ読みしましたが、最初「振動吸収子」というタイトルに?となりましたが、なるほどダイナミックダンパー原理のことだったんですね。
何でも自作に果敢にトライされる実行力と探究心に敬服します。

小生のインフィニテイも低域の共振が悩みとしてあり、1円玉をダイナミックダンパーにする話を聞き、リビングに試したことがありましたが、奥からは「インテリアセンス」の問題で却下された経緯があります(~_~;)

結局、レゾナンスチップならお許しが出て、最初は共振する部屋の壁や天井に沢山貼り付けしましたが、ヒジヤンさんの書かれているように低音域の量感が減少するとともに音楽の生々しさが減少して、聴いていて音楽に浸る満足感が不足し、不満が募ったため少しずつ剥がして行き、機器はCDPのトレイ1枚のみ、壁はリスニング側後壁のみとなりました。

しかし、これはレゾナンスチップの質量からこの結果かもしれませんね。
感覚だけですが、ヒジヤンさんが製作されたサイズの質量なら、もっと低音域の共振による音の濁りだけに効果が働くかもしれません。

小生宅は集合住宅のため、とても100dbの音量は出してないと思いますが(出水電器試聴会で小生が聴く音量でも大きめのほうです)。

小生宅もいよいよ9月末からリビングダイニング兼用リスニングルームのリフォームに入り、珪藻土の塗り壁になりますので、ヒジヤンさん宅の部屋の共振を取り去った音がどんなのか興味があります。
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拙宅では、正方形な部屋と言うこともあり定在波が50Hz付近に集中しています。そこに壁振動があったので低域はすごい量感があって、そこがまた個性と言えば個性だったのですが、通常バランスのCDは良いのですが、低域を持ち上げてあるようなCDですとドボドボ感が出てしまって聴けないCDになってしまっていました。

それがこの振動吸収子を用いたら、聴けるようになりました。また、クラシックの優秀録音であるRCO LIVEレーベルのDISKもロイヤルコンセルトヘボウの長~い低域の残響音が増幅されて聞けなかったのですが、この対策でいきなりお気に入りDISKに仲間入りです。

音が良くなったことも喜ばしいのですが、より多くの音楽が楽しめるようになったことがとても嬉しいです。聴き疲れしなくなったことも吉ですね。

椀方さんの所も、珪藻土の塗り込みにより大幅な改善が図られることだろうと思います。拙宅の音にご興味がありましたら、是非聴きに来てみて下さいね。多分、椀方さんにはこれで量感が無くなったのかと驚かれると思いますが・・・・・定在波は処理できていませんが、私にはこの位が好みのバランスのようです(笑)
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小生宅でも悩みは低音域の処理ですが、行き過ぎた制振処理によって音楽に対する感受性を損なう死んだ音になる、そのぎりぎりのところまで詰めることがなかなかできません。
早く単身赴任を解消したいところですが・・・・・

お盆休み明けなので、今週来週は連続して東京にいますので、都合合えば、お伺いしたいと思っていますが、演奏会などのイベントが詰まっています。

明日23日昼は13時からミューザ川崎でアマチュアオケの演奏会でブリテン「青少年のための・・・」、エルガー「エニグマ変奏曲」、ホルスト「惑星」を聴きにいきます。来週29日土曜日夜は18時から出水電器試聴会で、30日は14時から横浜みなとみらいホールでやはりアマチュアオケのワーグナー「マイスタージンガー前奏曲」、ベートーベン「合唱つき」の演奏会を聴きにいきます。

それ以外なら今日午後も空いているのですが(笑)
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今週は休みといきなり始まった仕事の疲れを取るために土日共に何も予定は入れていません。ですから、私の都合はOKですよ。これからメッセージを入れますね。

例のコープランドのDISKがどの位ビリつかずに再生できるかを感じていただくのも面白いかも知れません。
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ダイナミックダンパーの効果確かに大きいですね。

スピーカーの中心手前4~50センチ辺りにヴォーカルの像が浮かぶ様や、ビバルディ「四季」の楽器の配置が3Dでイメージングできました。

部屋に入って、B&Wのセッティングを拝見して想像したのは、リスニングポイントのスィートスポットが狭いのではということでしたが、良い意味で見事に裏切られました(^.^)

制振対策前の環境と比較はできませんが、コープランドも鬼太鼓座も、部屋が鳴り出すこともなく普通に聴けました。

この、「普通に」聴ける部屋までチューニングされたヒジヤンさんはすごい!
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ダイナミックダンパーの効果を感じていただけたようで良かったです。やはり自分のこととなると過大評価してしまうものなので、お墨付きが付いたと言うことで頼もしいです。

ミクの方でも試してみて効果があったと言われていますので、嬉しく思っていました。

椀方さんは、リフォームされるようなので心配はいらないかも知れませんが、今後とも情報交換などさせて下さい。
今日はありがとうございました。

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