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道中膝栗毛レポ【第33話:Kin-ya邸 中編】

日記・雑記
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音楽はステレオ再生、シアターはマルチ再生だとわかったKin-ya邸であった。

だが、写真を見てすぐに気付くように、ルームチューニングの鬼なのである。自分も狭い部屋で、原寸大のスケール感を再生したいと思ってコツコツと部屋弄りをやってきたので興味がわいた。この点についての会話は弾んだし、非常に共感が持てるものであった。だから、ここまでやってきた経過などをお聞きした断片的な記憶と自分の知識を交えながら書き残して置くことにする。

まず、原点はPMCのMB1というスピーカーである。ことの始まりは「このMB1を思う存分鳴らしたい。」と思ったことが出発点だとお聞きした。このスピーカーを導入された時は、まだ借家住まいだったそうだ。それでもこのMB1に惚れこみ、注文してしまったらしい。家に帰ると大きなMB1が届いていた、そして奥様が「こんなに大きいのどうするの………」と涙ながらにうったえられたそうだ。そして「このスピーカーを俺は鳴らしたい。一生使うから。」と言ってお許しを受けたと聞いた。

特にこのスピーカーの低音に惚れ込んだと聞いた。音楽だけでなくシアターも同じくらいお好きなので、このスピーカーを思う存分に鳴らすために新築時に防音ルームとされたそうだ。3階のリスニングルームなので、床は浮かしてあり、壁は40cmの防音壁となっているとか。部屋の入口は1枚扉を開けるとその先にもう1枚の扉があり防音体制は完璧だ。

だが、完成して実際に鳴らしてみると「ゲロゲロ~!」「こんなはずじゃなかった」と言うほど気に入らなかったらしい。そこからがこのルームチューニングの始まりだったと聞く。このスピーカーを思う存分に鳴らすために、日本一のMB1使いという方の所にも押しかけて行ったそうだ。

とにかくしっかりした低域を出すために、その方が考案したスピーカースタンドに砂を入れて泣き止めをして置かれている。

問題は、壁と天井にあったようだ。吸音天井と吸音壁なのだ。シアターの爆音と明瞭度を重視して防音をしつつ音が抜けていくように吸音壁とされていた。シアターはそれでも良いが、音楽再生には響きがないとつまらなくなってしまうし、響の帯域バランスも重要なファクターとなる。そこで拡散パネルや拡散材が部屋中で多用されている。そして適所に吸音も取り入れて調整されていた。[:image4:]リスニングポイントの後ろにも拡散パネルが配置されている。そして、部屋の各所に配置されたボイド管に否が応でも目が引かれる。気柱共鳴を利用して、低域の吸音処理をするのが狙いだという。

天井や部屋の側面にも拡散材が配備されており、部屋全体に音が回るように配慮されていた。実際に音楽を聴かせていただいた印象も、この凝り方と言うかご苦労されたものを十分感じるものであったし、このMB1の強力な低域を思う存分鳴らすためには、ここまでやる必要があったのだろうと感じた。

次回につづく

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MB1で嫁を泣かせたKin-yaです。(^_^;)

・ヒジヤンさん

もうかなり時間が経ってるのに、よく覚えておられますね~。
さすがです。

> 防音と良い音響の両立の難しさ・・・

その通り!まさに、これがうちの部屋のキモでした。
MB1の強大な低域のエネルギーをどう処理するか。きっちりと防音をすればするほど、音のエネルギーが部屋に溜まり、行く場を失ってドロドロとドクロを巻く。
MH(教授)邸のように別棟にすれば、あまり気にしなくていいと思うんですが、うちはできるだけ生活空間から分離したくなかったんです。(WH(教授)邸、羨ましいっす!)
地下も考えましたが、湿気対策とか難しそうだったんで、あえて一番上の3Fに・・・。
40cmの吸音層の壁は、リスニングポイントの後ろ側の壁だけです。
これは、MB1の低域吸収目的で、某氏のアドバイスによるもの。
ホントは60cm必要と言われたんですが、さすがにそこまではできませんでしたね。
他の壁はダイケンのオトカベ、天井はオトテンという、ありがちな仕様ですが、壁の厚さは30cm近くあるみたいです。
床は、オーマニにあるまじき、歩くとユラユラする柔らかい床で、これも低域の吸収に役立っていると思ってますが、DVDの「マスター・アンド・コマンダー」では、下の階で寝ていた嫁に「地震かと思った!」と怒鳴りこまれてしまいました。(^_^;)

くれぐれも、ホドホドが大事ですよ~。

あとボイド管は、部屋の特性を測って(確かベーリンガーを使ったと思います)、ピークの周波数(80Hzだっったっけ)に合わせて長さを計算し、その前後の長さに適当に切ってもらって幾つか立ててるだけです。
これは安上がりで効果抜群でした。

リスニングポイントの後ろの壁の拡散も効きましたね。
音の抜けがずっと良くなりました。
反対に、エコーバスターで吸音すると音が死にました。
ヒジヤンさんが、竹で拡散されたのと同じだと思います。
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よかった~、そんなに内容が狂ってはいなかったようですね。
この苦労があってこそ、音が操れるようになるってものですよね。低域の処理をしたくばKin-yaに聞けと言われるのではないでしょうか。

それにしても、ボイド管むき出しはきれいなお部屋の中でかなりインパクトがありますね。 色を塗るとか、クロスを貼るとかしても良いかも~です(^^;

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