先週の日曜日にイギリス館でのコンサートを終えて、今は何をするでもなく新たな活力に向けての充電タイムを送っています。本番とそれに向けての活動の回想が浮かんで来ますが、やはり音楽演奏とオーディオ演奏は同じと言うか、とても似ていると感じました。
一つは「演奏者の求めること」、もう一つは「自己と他者の評価」です。
先ずは「演奏者の求めること」について回想です。今回のコンサートでは、「どこかで聞いた音楽」「花にまつわる歌」をテーマに運営や選曲を進めた話を以前の日記に書きました。この時に中々折り合いがつかずに話し合いが難航したことも先の日記の通りです。
難航した理由が、本番とそこに至る経過の中でようやく理解できた気がします。その理由は、演奏者ごとに求めることが違ったためだと思います。では、その違いとは何か?ここでは演奏者A、B、Cの仮称で話を進めます。
演奏者A:修行僧のように研鑽を積んで来た人であり、コンサートは修行の結果をすべて出し披露する場であった
演奏者B:声楽の道は長いが、思うような成果が上げられずに悩んでいる。お客様からの評価を求めていた
演奏者C:声楽に誇るところはないため、お客さんに喜んでもらい、出来ればファンになって欲しいと考えていた
上記は演奏会の録音(歌とトーク)とアンケート結果からの推定ですが、下記の特徴からそのように思いました。
演奏者Aの歌唱:歌の技術は群を抜いている。声の大きさや立ち上がりの鋭さなどもプロ並み。超絶技巧の披露もあった。
アンケート結果 :「声がすごい」「歌唱力がすごい」とのコメント。ただし曲ごとの「好きでしたか」の問いへのチェックは少なかった。
演奏者Bの歌唱:やや歌い癖がある。選曲はお客が喜びそうな曲を選んだ。コスプレも実施し注目を引いた。
アンケート結果 :「かわいかった」「ドレスが素敵」など外観に関するコメント。「好きでしたか」の問いへのチェックは多かった。
演奏者Cの歌唱:高音が苦手。幅広い選曲。朴訥な感じの司会と解説をした。
アンケート結果 :「やわらかい声がいい」「ミュージカルが情感豊か」などのコメント。「好きでしたか」の問いへのチェックは多かった。
◆歌唱力は圧倒的にAさんだが、お客さんからはBとCの評判が高かった。でも、各自が求める道を果たした達成感からか?皆が満足した様子だった。自分はAさんのアンケート結果が思わしくなかったことが気になったが、「声がすごい」「歌唱力がすごい」のコメントがあることで満足した様子だった。
オーディオでも同じだなと思った。「オーナーの求めること」とそれに対する結果が得られれば満足感は得られるのだろうと。
そして、それは人それぞれ異なるということ。
次回は、「自己と他者の評価」について書いてみようと思います。
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面白い考察ですね。
確かにオーディオと通じるものがあります。求めるものは人それぞれで、通じる部分を見つける方が難しいと思います。
それでもお互いの求める事を理解しながら作品を作ったり、音を作ったりする事で自分の知見も豊かになるのでしょうね。
Lotusrootsさん、コメントありがとうございます。
ちょっと回りくどい日記となりましたが、オーディオも実演も同じ演奏活動だと捉えると共通点が多々あるように感じています。自分のための音楽であるオーディオ再生も、オフ会となれば他人様への披露となりますからね。演奏活動そのものです。
実演の演奏活動を通じて、必ずやオーディオ再生へのシナジーを得ようとの気概だけは持っていますので、次の日記ではオーディオ再生への落とし込みをしていきたいと思います。
コミュ内でのオーディオ活動も、マルチチャンネルなどの方式からのアプローチや、ステレオ再生でも機器や各種の工夫を実施するハード的なアプローチ、そして自分の現在はソフト的なアプローチになりますかね。
Lotusrootsさんも実施されていた、生演奏を数多く聴込むのもソフト的なアプローチかと思います。