キャッチアップ画像にあるように、電線やコンセントは
家電を使っていないときも電場を生じているらしいです。
使い始めると磁場も発生するらしい。ここで気を付けたいのはそれは「電磁波」ではない。誤解を与えるかもしれないけれど敢えて「電磁波」ではないと書いておきます。「電磁界」。
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電磁波については ↓こちらが分かりやすかったです。
https://www.arib-emf.org/01denpa/denpa01-02.html
上図では 50/60Hzも電磁波の図のなかに入っていて『超低周波電磁界』と表現されています。この周波数になると電場と磁場が影響しあいながら・・・という電磁「波」の「波」の性質は無きに等しいので電磁波とは呼ばないで『電磁界』と呼びたいです。まぁ世間一般ではなんでもかんでも『電磁波』といわれて怖いイメージもたれていますが・・・。
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↓ 購入したのはこちら
これがあれば電磁波を測定できるかというと、そうではありません。X線やγ線が測定できる訳ありません。可視光線や紫外線も言うに及ばず。電波もダメです。もう少し高い製品になるとWiFiなど電波も測定できる製品があって、そういった測定できる製品にはRFのキーワードが付いています。結局?今回購入のこの測定器は、電場EF(V/m)と磁場MF(μT)しか測定できません。電波RF(mW/m²)が無理なんですから当然超低周波のみに限定されます。可視光線にも無反応でしたし。
https://www.energia.co.jp/nw/safety/emf/kiso.html
上図のように家電製品や電気ケーブル、電気の通っているものは漏れなく「電場」を発生させていますし電流が流れれば磁場も出てきます。それを測定する目的の安価な測定器ですね。「電場」とか「磁場」は磁石と同じで、家電製品や電気ケーブルの近くに行かないと検知出来ません。
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今回は電場(V/m)だけとりあげます。
実はノイズカットトランスTMから有害な電磁波が出ているなんていう情報があって気にはなっていたのです。NCT-I3のコンセント付近が特に強いとかなんとか。で、測定してみました。
通電させたノイズカットトランスTMに近付けると測定器が反応し始めます。電磁波が出ているなら近接しないとキャッチできないなんてことはないはずです。光や電波のように飛んでくるはず。それが無いってことは「電磁界」です。※間違っていたら謹んで訂正します
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たしかにノイズカットトランスTMに近付けると測定器はピーピー鳴るのですが、それは電磁波ではなくって、単に通電している電化製品(特に電源トランス搭載)に発生する電場であったり磁場すなわち『電磁界である』というのが nightwish_daisukiの理解です。
https://hayashimasaki.net/tubebook/tubebook4.html
トランスは大抵低い場所にあります。そして電源トランスの漏れ磁束は上方向に大きく出ているので、測定器を手に持って床に置いてあるトランスに近付くと、意外に早く測定器が反応するので驚く場合があります。測定器が電磁波をキャッチすると思い込んでいるとなおさら驚く訳です。
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面白い事にこういう測定器は騙せます。
磁石を近くでフルフルすると凄い値がでます。
電場なんて無いはずなのに電場(V/m)も凄い高い値を指します。表示される数値を鵜呑みに出来ない事がわかります。
磁石を手でフルフルさせなくても、測定器をフルフルさせても同じですし、電源トランスの漏れ磁束に測定器を近付けても同様です。 ↓ イジワル動画(近くで磁石を動かしてるだけ)
Thomann S-150MK2みたいな漏れ磁束の少ないトロイダルトランスでも・・・この測定器はピーピー鳴りました。5千円でお釣りがくるのでAmazonで購入して遊んでみるのものいいかもしれません。案の定?ネットには安価な電磁波測定器を使い家の中で「電磁波だ!」「電磁波だ!」とあちこち測定して喜ぶ人たちがみられます。んーまぁ、いいんじゃないかな電気や電波に興味をもってもらえるキッカケになれば。ピーピー鳴っても、音が大袈裟なだけでいたずらに怖がらないで欲しい心配もありますが。
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あ、忘れていました。大地アースです。
小さくて見にくいですが、パナウェーブの有名なマークにも大地アースの記号が配置されていました。絵に書いただけではアースにならんのですけどね。
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人の場合は頭にアルミ巻くとかいう表現がありますが機器の場合には金属での遮蔽に加えて大地アースが必要かもしれません。
この測定器で壁の照明スイッチを測定していて電場(V/m)が観察できていたのでアルミホイルで覆ってみると・・・電場(V/m)は貫通?してきました。そこでアルミホイルに大地アースを接続するとなんと電場(V/m)が綺麗にゼロになりました。
静電シールド付の絶縁(アイソレーション)トランスなど、静電シールドがある場合は其処をちゃんと大地アースしないと目的の仕事をしてくれないかも?しれません。世間ではオーディオに大地アースは絶対に不要だという論調の人も少なくないです。アース線はアンテナになってノイズを引き込むのだという論調です。しかし実験してみると引き込む以外に「出す」機能もあるので、ノイズや電荷を逃がすメリットと、電波を「受信する」のだというデメリットの両方あってそのせめぎあいなのかもしれません。※私はアースがアンテナになるという論調には否定的です。スピーカーケーブルだって基板配線だってアンテナになろうものなのにアースだけ責めるのはオカシイと考えるからです。
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↓ アルミホイルと大地アースの実験動画です。大地アースを使うと電場ゼロの様子。
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電波RF(mW/m²)も測定できる安心の日本製
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参照:
環境省に倣えば? 「電磁波」でなくて「電磁界」と呼びたい。
https://www.env.go.jp/chemi/身のまわりの電磁界について.pdf
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コメント ※編集/削除は管理者のみ
nightwish_daisukiさん、
こんにちは。
興味深いお話ありがとうございます。
私の持っている電磁波計は1MHzから10GHzまで測定できるみたいです。
シューマン共鳴波の基本周波数は7.83Hzで、この電磁波を発生させると音が良くなるみたいです。発生器を4台持っています。
ちなみに磁力は移動する電荷の特殊相対論的効果ですね。
ミネルヴァさん 貴重なご意見ありがとうございます。
拙宅でもシューマン共鳴波発生器が1台稼働中です。アコリバの超低周波発生装置(RR-777)なんですが本当に動いているのか心配で7.83Hzをどうやって観察したものか?という個人的な課題がありました。先ほどをアコリバの超低周波発生装置(RR-777)を今般の電磁波測定器にかけてみましたが、残念なことに電源ON時とOFF時に有意な差を認めることができませんでした。アコリバのホームページによれば特許申請中との事なので特許がとれることを期待することにします。音質への効果についてはノーコメント、私は安眠道具として使っています。
特殊相対論的効果、オジサンにはムズカシスギルアルヨ。
nightwish_daisukさん、こんにちは。
だいぶ前のものにレスですが
>アコリバのホームページによれば特許申請中との事なので特許がとれることを期待することにします。
→特許は取れません。
既に2009年に出願拒絶されています。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2002-258880/11/ja
拒絶理由書を読むと、要するに
「既に論文で一般公開されている内容と同様のものを製品化しただけなので新規性がない(=特許として保護する対象ではない)」
と判定されたようです。
ちなみに、とっくに出願拒絶されているものを「出願中」と表示し続けて消費者に販売するのは、景表法における優良誤認に該当しますね(笑)
眠り猫さん 情報ありがとうございます!!
回路図やら色々と情報ゲットしました。でもこれで超低周波の電波飛ぶ出すのかは理解及ばず。。。
特許の件、MJ誌のアコリバの歴史(https://acousticrevive.jp/acousticrevive-history-mj/)を紐解くと・・・RR-777の発売は、出願拒絶の2009年から三年後の2012年なんですよね(^^; これは一体ぜんたいどうした事なんでしょう。諦めずにまた再出願しているのかな??? 基本構造変わってないみたいですし、ホームページにはRR-777と書いてあるし・・・とても謎です。。。
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————–経過—————
2001年:特許願い
2001年:初代「RR-7」発売
2002年:低歪率化した「RR-77」発売
2008年:出願審査請求
2009年:拒絶理由通知書:拒絶理由条文コード (22 第29条第1項等)
2012年:出力増強「RR-777」発売
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※コメントは基本修正できないので、間違いがあった場合は慎んで以降のコメントにてお知らせします。
眠り猫さん おまけです
2.4GHzの電波をキャッチしてLEDを光らせるチャレンジとして
2.4GHzの波長約12.49cmの半分6.25cmの脚でLEDを光らせる事に
成功した報告が複数あります。
(半波長ダイポールアンテナ? 放射の受信も両方可能)
https://x.com/pscmps/status/1837877000591052860
一方で シューマン共振の周波数7.83Hzで同じことをしようとすると
7.83Hzの波長約38,287.670kmの半分19,143.835kmの脚が必要に・・・
って、無理じゃん。。。※ダイポールの場合です,ループで考えても線の間隔狭いと放射量が減るみたいだし・・・うーん
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https://www.murata.com/ja-jp/products/emc/emifil/library/knowhow/basic/chapter04-p2