リスニングルームの改装が終わり、10月後半にはレイアウトも概ね固まりました。11月はイタリア、日本とほぼ出ずっぱりで何の進展も無かったのですが、日本からサブウーファーのPSD TW5用に入手していたSound Design SD05が到着し準備も整いました。ここからが本当の調整です。
拙宅のSPは、中高域用のGerman Physiks Troubadour80(以下T80)に低域用のPSD TW3を組み合わせたシステムを核に、PSD TW5サブウーファーを追加しています。T80 +TW3はシングルアンプでもバイアンプでも駆動可能なので、手持ちのFirstWatt SIT-1(出力10W)、EAR509II(出力100W)、McIntosh MC1.2KW(出力1200W)の3組のモノブロック・パワーアンプをとっかえひっかえして試して来ました。
以前所有していたB&W800D3では、中高域にSIT-1、低域にMC1.2KWを充てて好結果を得ていましたが、T80 +TW3ではSIT-1の音が薄く感じ、中高域に509II、低域にMC1.2KWの組み合わせで聴いていました。
なかなか3セットを並べることは無いのですが、以前、比較試聴した際に撮った写真です。よくもまあ、こんなに出力も音色もサイズも全く違うアンプを揃えたものだと自分でも呆れてしまいます。
最近、リスニングルームを改装してから響きが変わったこともあり、組み合わせを再検討しました。SIT-1の音色の素晴らしさを再認識したこともあり、中高域SIT-1、低域509IIが現時点でベストと判断しました。
モノブロックでマルチアンプを構成するとアンプの置き場所は難しい問題です。以前の経験から左右のSP間にアンプ(どんな物でも)を置くと幾らかは音場感が阻害されるので外側でベストポジションを探ります。試行錯誤した結果がこれです。(巨大なMC1.2KWの退避先が新たな頭痛のタネです)
フットプリントを小さくするために2段ラックを組んで上下に置くことも試してみましたが、こちらの方が良さそうです。
T80 +TW3はシングルアンプで駆動できるほどエネルギーバランスが整っていますが、SIT-1と509IIはゲインが異なるためレベル合わせが必要です。509IIは入力ボリュームを有し単体でレベル調整が可能ですが、微妙な調整をしたいのでアンプ側のボリュームを使用せずFundamental ATT10を挿入することにしました。
聴きなれた曲を繰り返し聴きレベルを合わせていきます。この調整中はTW5は接続していません。以前は聴感でのレベル合わせの前にTrinnovで測定していたのですが、測定結果を見るとどうしても数値に判断が縛られてしまうので、この部屋での経験が増してきたこともあり測定せずに進めることにしました。聴き込んでいくともう少し音像が前に出て欲しいという欲求が出てきました。この部屋でのT80 +TW3のポジションは大体固まっていたのですが、10cm程度前に出してみます。こちらの方が小音量でも満足感があり、音量を上げても飽和感が出ないことを確認したので暫くこちらで聴くことにします。
一通り509II(ATT10)のレベル調整が終わったので、サブウーファーのTW5を接続します。駆動用アンプはSD05です。こちらのレベルと位置調整は実に難しい。前のレイアウトでそれなりに満足にいくレベルまで詰めていたのですが、T80 +TW3が少し前に出たこともあり分からなくなりました。
ここまで来たので一度Trinnovで測定することにしました。
続く
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のびーさん、こんにちは。
遣り甲斐がありそうですね。
自分は長老のお宅で、5年前にTroubadour80+PSD TWの組み合わせを部屋の中央部に設置した仕様で、1年半くらい前に部屋の中央と対面にTroubadour80+PSD TW*設置した4chの仕様を聴かせてもらいました。
この無指向性スピーカーを追い込んだシステムに感銘を受けたのですが、5年前から1年半前のステレオ2セット使いの4chで明らかな進化を果たしていると感じました。
のびー邸では、リスニング対面は低域用のPSD TWのみを設置されるのですね。
よければ勉強のためにセッティングの意図を教えてもらえますか?
のびーさん、こんばんは。
聴感で合わせた後から測定という流れ。
気持ちがよく分かります。
フラットな特性がかならずしも至上じゃないと思いますし、こういう調整はユニット毎にゲイン調整が出来るシステムを持っている人の特権ですね。
サブウーファーの調整の段も楽しみにしてます!
のびーさん、こんばんは。(そちらはこんにちはですね)
ご無沙汰しております。
こちらのコミュでもよろしくお願いいたします。
お部屋の改築おめでとうございます。
とっても素晴らしいお部屋ですね。見るからに良い音がしそうです。
キレイにレイアウトされたスピーカーや機器類にさりげなく敷かれたラグ。どこを眺めてものびーさんのセンスが光っていますね。
うちは狭い部屋な上に壁にベタベタ貼っているので羨ましいです。
日記の続編を楽しみにしています。
ヒジヤンさん、
いつもレスありがとうございます。
GRF邸は、トロバドール4本使いですが厳密に2chで、前後のSPの距離が時間差を生んでいます。この4本使いは大きなポテンシャルを持っていますが、調整が格段に難しいです。
GRF邸でも1年ほど前までは、曲やジャンルによっては後方の2本が無い方が良いと思えるものもありました。私は分厚い低音を望んでいるので、TW5は聴いてすぐに導入を決意したのですが、トロバドールの4本使いは躊躇していました。
ところが、11月に聴いたGRF邸の音は、全てのソースで4本使いの長所を感じました。それまでは音場の広さや深さに耳がいったのですが、今回はオーケストラの後方に位置する管楽器や打楽器の質感のリアルさに魅せられました。4本にしたことで音場の隅々までエネルギーが行き渡っており、困ったことに欲しくなってしまいました。
話を私のSPシステムのセッティングの意図に戻すと、サブウーファーにより、周波数レンジ、エネルギー、音場のそれぞれをより充実させたいと思っています。サブウーファー導入の成否は条件次第ですが、私のリスニングルームとシステムであれば成功の可能性は十分に高いと確信しています。
CENYAさん、こんばんは。
PCの記事、参考にさせてもらっています。実はもう一台、組もうと画策中です。
聴き込んだ上で測定して、聴感と数値の両面から納得できるポイントを中心に細かい調整で追い込むという作戦です。聴感だけだと迷った時の座標軸が無いし、測定だけでは肝心の音が満足できないことがほとんどなので。
「その2」にご期待下さい(笑)
genmiさん
ご無沙汰です~コミュ復活おめでとうございます。
>とっても素晴らしいお部屋ですね。見るからに良い音がしそうです。
ありがとうございます。フローリング床をハード仕様に変更して良かったです。響きがクリーンで深くなりました。後方にラックの設置スペースを設けたのは美観としては正解ですが、音の点ではまだ良く分かりません。その辺りの話も「その2」以降で書く予定です。
>うちは狭い部屋な上に壁にベタベタ貼っているので羨ましいです。
いえいえ、genmi邸は壁の調音材の1枚1枚にもセンスを感じます。センスに加えて気合も?
Formula PCがどんな音を奏でているのか興味津々です。
のびーさん こんばんは
T80の仲間入りしなくて ごめんなさい。
床を リジッドにした効果はかなりあったようですね。 ケーブルを 床下に通した
効果は いかほどですか? 見た目には とてもすっきりして 部屋として とてもいごこちが とても良いように思います。
左右の壁の棚は T40を 置くためですか?
拙宅は この部屋で過ごすのが 1年弱に。 シアターと 2chを 分ける計画が スタートしました。
X1おやじさん
おはようございます。
>T80の仲間入りしなくてごめんなさい。
あああああ、凄く残念です。いえいえ、音の好みは人それぞれですから。だからオーディオは面白いです。X1おやじさんにはもっと凄味のある音が合うのかもしれません。
ケーブルを床下に通した効果は、見た目と居心地は200点。音はあまりよく分かりません。もともとケーブルに凝るタイプでは無いのですが、部屋が新しくなってケーブルによる音の違いが鮮明に出るようになりました。ウチはプリとパワーの間のラインケーブルとサブウーファー用のSPケーブルを通しています。この部分は音に対するインパクトがあまり大きくないと思っています。メインSP用のSPケーブルは、ケーブル選択やセッティングに凝りたかったので床下を通しませんでした。
左右の棚は、前のレイアウトの時に4.0の疑似マルチを試していて、リアの小型SPを置いていました。将来的に棚板を大きく強固にしてT40を置くことも考えています。
>シアターと2chを分ける計画がスタートしました。
ついに始動ですか!楽しみですね。是非計画を聞かせて下さい。