購入したのは、日本では輸入が途絶えた英国ATC製のSCM100PSLです。
このモデルの原型のSCM100が登場したのが1991年、現在の改良モデルが出たのが1997年ですから既に四半世紀が経過しています。その間、ツイーターが自社製ユニットに変わりバインディングポストがトライワイヤリングに対応したような小改良はありましたが、基本的に20世紀の設計のスピーカー・システムです。
28年もロンドンに住んでいるのでATCのスピーカーは随所で見かけます。その登場以来ずっと気になっていた存在ではありましたが、所有することはありませんでした。
そんな20世紀の遺物とも言えるスピーカーを新品で購入するきっかけは、自宅近所にあるプロ用のサウンドシステムの専門店に立ち寄ったことです。デモ・ルームにセットされていたSCM50ASLを聴いてまさに耳からウロコが落ちました。
そのサウンドは、私のメイン・スピーカーであるGerman Physiks Troubadour 80を中心とシステムではついぞ聴くことの出来ない塊のようなエネルギーと飽和感。Jazzやロックをガツンと聴きたい時のために併用しているJBL4320の音とも異なる重量感に満ちていました。パワーアンプ内蔵のそのアクティブ・スピーカーは、コンソール上からリスナーに正対していて、音場も音像も一塊になったような再生でした。落ち着いて聴けば、通常の私の評価基準では欠点だらけでしたが、それでも現代のハイファイが忘れてしまったような満腹感を感じてお店を後にしました。
それから毎日その音のことが気になり、設置場所の算段もつかないのに導入を決めていました。よりATCらしいアクティブ型にするか、慣れ親しんだパッシブ型にするかというのは悩ましい問題でしたが、アクティブ仕様への変更は購入後にも可能だということもあり、パッシブ型を選びました。
さて、注文から5週間後にスピーカーが配達されました。注文をプロ機のお店に出したこともあり、工場から直送で、配送用のパレットに載った大きな箱が2個、前庭にドカンと降ろされて配送は終了です。
慎重に開梱し、先に製作したスタンドに載せます。
コンシューマーモデルに付属するATC純正のスタンドの高さは200mmですが、リスニング時の耳の高さやレビューを参考にして、自作スタンドは250mmにしています。
スピーカーの設置位置は、最近までのJBL4320のセッティングを参考にしてとりあえず置きます。駆動するアンプはEAR509II。トライワイヤリング対応ですが、ウーファーとミッドレンジにバイワイヤリングで結線しました。
バーンインも経ずに初めて出た音は、部屋の影響もあり意外なほど素直な音で十分な音場を感じるものでした。それでも中域の厚みは期待通りで今後が楽しみです。
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のびーさん こんにちは
ATC導入おめでとうございます。
私もJBLに継ぐ憧れのメーカーです。
そして、のびーさんのお宅の豪華な入口は何処かのお店かと思いました!
何もかもが素晴らしくて羨ましいです✨
これから徐々にこなれていく音が楽しみですね♪
ソナスファベールさん、
レスありがとうございます。スピーカーと比較して梱包箱が大きく、1個の大きさが 73cm x 62cm x 107cm (約70Kg)あります。これを輸送用パレットのまま前庭に置いて配送業者が帰ってしまったので、しばらく途方に暮れました。
家族が留守で、今にも雨が降り出しそうな天気だったので、それを一人で屋内に運び入れ開梱しました。
じっくりと取り組んでいきます。
のびーさん
いいスピーカーを入れましたね。
German Physiksの相方として、これ以上にない代物ではないでしょうか。
>落ち着いて聴けば、通常の私の評価基準では欠点だらけでしたが、・・・
自己の評価基準や好みなど、どんどん変わっていくものですね。ないものねだりもしたくなりますし・・・
今後の煮詰めの過程の日記も楽しみにしています。
ヒジヤンさん
こんにちは。相方かどうかはともかく、German Physiksとは多くの点で対照的なスピーカーです。
セッティングは、GPのポジションを優先するとどうしても広がり過ぎてしまうのですが、今の位置でも中抜け感はありません。
これまでずっと平行法設置で、内振りで詰めたことが無いので、完璧に調整するには時間がかかりそうです。それでも現行製品ですから、ポン置きでもまあまあいい感じで鳴ってくれています。
のびーさん
ATCスピーカーの導入、おめでとうございます。
このスピーカーは鳴らし難いことで有名ですが、マッキンの1200w?パワーで駆動されていて余裕のようですね。
どんな音がするのか、近所だったら聴かせていただきたいところですが、ちょっと遠くて無理そうです。
エージングが進んで音が落ち着いたら、是非状況を教えてください。
よろしくお願いします。
EDさん、こんにちは。
現状、EAR509IIに繋いでいます。音色からはMC1.2KWも合いそうですが、EARとATCというブリティッシュ・ロックの再生で定評のある組み合わせで聴いています。
2組のスピーカーを並行して鳴らすと、これまであまり気付かなかったGerman Physiksのシステムの特徴が鮮明になり、ATCを調整していたのに暫くするとGPを触っていたりしています。
面白いですね。
のびーさん こんにちは〜♪
やってき来ましたねATC!!
スタンドもまるでメーカー標準品のような収まり具合で狙いはバッチリですね。
ATCはワテクシ10代の頃からの憧れのメーカーです。なんといっても大口径のドーム型中域ユニットは格好良過ぎます。まだ一度も実物の音は聞いた事は無いのですが見た目通りの音がしそうです(*^^*)
ところで昔には無かったような、高域ユニットを大口径のドーム型中域ユニットの横に移動出来そうな取り付けビス?が見えるのですが、JBLの4312のようなユニット配置にも変更可能になっているのでしょうか? もしそうならば、ATCの指示ではどんな時にその配置が望ましいシーンとして挙げられているのでしょうか? (予想は横置き時)
↓の写真はNEUMANN KH 310レビュー記事より
https://www.miroc.co.jp/antenna-culture/neumann-kh-310-review-yab/
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nightwish_daisuki さん、
こんにちは。
SCM100を導入して、あらためて75mmドームユニットの素晴らしさを実感しています。
ナチュラルで、デジタル音源でもアナログのような実態感が出ます。やはり真空管アンプと相性が良さそうです。
スタンドは目論見通りです。ブラケットのスペアが有るので、高さの違うバージョンをもう一つ製作してみようかと考えています。
高域ユニットの横の穴ですが、Proバージョンには昔からあったと思います。
確認していませんが、横置き時に中高域が縦に並ぶように移すのでしょう。
その時は、SCM25A PROの様な配置になります。
https://atc.audio/professional/loudspeakers/scm25a-pro-mk2/