7月最後の土曜日午後、蒲田駅近くにある大田区民ホール「アプリコ」。
今日は今年26回目のコンサートとなるアプリコシンフォニーオーケストラの第18回定期演奏会。
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本来、今週末は大阪に帰っている予定だったのだが仕事の関係で帰れなかったので、その代わりこのコンサートに行くことができた。
全席指定で前売りは800円、当日でも1000円と格安のコンサートなので座席は9割ほど売れておりほぼ完売状態だったが、幸いにも中方左よりのまあまあの席を確保することが出来た。
Webサイトによると、このアプリコシンフォニーオーケストラは、1999年と2000年の2度、ここアプリコで開催された「大学オーケストラフェスティバル」に参加したメンバーによって2001年2月に結成されたオーケストラだとのこと。
つまり市民オケというより学生OB&OGオケに近い演奏団体で、当時学生だったメンバーも今は30歳を過ぎた働き盛りになっているのですね。
指揮者は松本モーツァルトオーケストラの指揮者を務めている横島勝人氏。
曲目は、チャイコフスキー:スラヴ行進曲、ヒンデミット:ウエーバーの主題による交響的変容、ブラームス:交響曲第4番。
今まで数多くのアマチュアオケを振る指揮者を見てきた経験からいうと、プロオケを振るのとは違って冒頭の出音や難しいパッセージの入りなどでは、非常に判りやすく指揮棒を振る人が多いが、横島勝人氏の指揮は決してわかりやすいものではないが、オケを取って喰わんばかりに長身の身をのりだす力強い指揮で、オケを完全に統率していた。
冒頭のスラヴ行進曲では土着的な響きを重視し、管楽器の聴かせどころを強調した強弱のメリハリが印象的で、小奇麗にきかせないところがスラヴへのこだわりだろうか。
2曲目のヒンデミットはJAZZ的要素もあってアマチュア演奏家にとっては難曲の部類だと思うが、練習の成果もあってスゥイングするところではしっかりJAZZらしく聴かせてくれた。
もっと素晴しかったのは、最後のブラ4。
全楽章にわたってややゆったりしたテンポで進行し、3連譜やシンコペイションのリズムがしっかり刻まれ、重層的な深みのある響きがよく表現され、管楽器のハーモニーもよく研究された跡が伺える。
低音部がしっかり構成された上に特徴的な高音域のハーモニーが破綻することなく重なり合う音の洪水に身を任せていくうちに、深い感動が沸き起こってきた。
次回演奏会もまた聴きたい、そう思わせる素晴しい演奏会だった。
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