兵庫芸術文化センター管弦楽団第56回定期演奏会

日記・雑記
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今日は11月3日の文化の日で祝日。
兵庫芸術文化センター管弦楽団の2012-13シーズン定期演奏会も3回目となり、今日は井上道義を指揮者に、Vn独奏に1974年生まれのモルドヴァ出身の天才、パトリツィア・コパチンスカヤを迎えたオール・プロコフィエフ・プログラム。

座席は、2012-2013シーズンの通し券なので、毎回この席に座る。
3回目ともなると、同じ顔ぶれが少しずつ分かるようになる。

今日の曲目は、バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 op.64 より、コパチンスカヤのヴァイオリン独奏で、ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 op.63。
休憩をはさんだメインは、交響曲 第7番 嬰ハ短調 op.131。

井上道義の指揮は堂に入ったもので、新メンバーになって3回目の定期演奏会ともなれば、PACオーケストラの息も合ってきてロミオとジュリエットを見事に演奏したものだから、1曲目にもかかわらず演奏が終わると拍手で、指揮者の井上道義をカーテンコールで呼び出すほど。
次の曲への期待がいやでも高まってきた。

パトリツィア・コパチンスカヤは、1977年モルドヴァ生まれで今年35歳になる。
自由奔放な演奏スタイルが魅力のヴァイオリニストという前評判どおり、朱色のインド風更紗の衣装に身を包み、銀ラメのスリッパに素足というスタイルで現れた途端に、周囲の空気がガラッと変わるのが判った。
やおらスリッパを脱ぎ捨て裸足になり、手に持ったハンカチをサッと投げ捨てて演奏に入った。
その演奏は自由奔放そのもので、時には弦も切れよとばかりに激しくピチカートを奏で、時には弱音器を装着して今にも息絶えそうなほどの憂いを自在に表現していく。
聴き応えのあるヴァイオリン協奏曲であった。

鳴り止まぬ拍手とカーテンコールで、アンコールで弾いたアルゼンチンのピアソラ:タンゴエチュード№3、そしてサンチェス=チョン:クリンが、PACのヴァイオリンメンバー全員までが拍手喝采するほどの素晴らしい演奏だった。

さて、休憩を挟んでメインの第7交響曲は、プロコフィエフのシンフォニーの中でも名曲中の名曲だが、何故か名曲コンサートなどでは演奏される機会がなかなかない。
このような定期演奏会を通しで買っているからこそ聴く機会が持てたと感謝。
この曲は管楽器や打楽器群がそれぞれ大活躍して、ソロの技量もあからさまにする演奏者にとってもやりがいのある曲で、若手音楽家育成の意味合いが強いPACオケにはうってつけであろう。

午後3時に始まった演奏会も、今日は5時半を回るほど演奏時間が長かったが、そんなことをまったく感じさせないほど充実した演奏会であった。

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