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PAC管弦楽団第55回定期演奏会

日記・雑記
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皆さん大変ご無沙汰しています。
久々に日記を書きます。

11月3日の午後、阪急西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターにやってきた。
今日はPAC管弦楽団の今シーズン2回目の定期演奏会。
第55回定期演奏会のお題はオール・ベートーヴェン・プログラム。

ブラジル生まれのヴァイオリニストにして指揮者のクラウディオ・クルスは、指揮者としても北米南米のオケで数々ののキャリアを積んでいる。
そしてベトナム・ハノイ生まれで1980年にアジア人として初めてショパン国際ピアノ・コンクールに優勝した世界的ピアニストのダン・タイ・ソンが、日本公演で初めて弾くというベートーヴェンのピアノコンチェルトが話題となったコンサートだ。

曲目は、劇音楽「シュテファン王」序曲 op.117、ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73 「皇帝」、交響曲 第7番 イ長調 op.92 というもの。

シュテファン王は演奏される機会のなかなかない曲で、小生も演奏会で聴くのは初めてだったが、ベートーヴェンの序曲の中でも、エグモントほど重厚で悲劇的ではなく、どちらかといえば祝祭的な響きのする曲という印象を持った。

今シーズン2回目となる演奏会であり、新たに入替わった演奏者達も馴染んでアンサンブルがグッと引き締まったように感じたが、コンマスの豊嶋氏の存在が大きいようにも思える。
常設オケとはいいながら、若手演奏家にオケでの経験と研鑽を積ますというアカデミックな要素が強いPACだけに、コンマスをはじめ、各パートに座る客演トップ奏者の指導に皆が付いて行くといった演奏スタイルなのだろう。
それは、今回の指揮者クルス氏のタクトさばきにも現れているようだ。

2曲目の皇帝は、出端から快速で始まり、ダン・タイ・ソンの明るく煌びやかな音色がホールに充満する。
とても柔らかなタッチを持ち、ロマンチックなショパンで名を馳せた彼自身が、いよいよ古典のベートーヴェンを本格的に手がけるようになったので、益々演奏の幅が広がってくような期待が持てる演奏である。

特に素晴らしかったのは2楽章。
1楽章とはうってかわり悠々と流れるように流れるメロディに寄り添うようなオケの木管パート。
指揮者が思わず微笑を浮かべながらピアニストを見下ろす様が客席からも見て取れた。
終楽章は再び快速ベートーヴェンに戻り、最後はやや疲れたかに見えたが、遅れそうになるピアノをそっとカバーする指揮者とのアイコンタクトも十分で、互いに信頼し合った中にも緊張感溢れる素晴らしい演奏だった。

演奏が終わると万雷の拍手に応えるが、3度のカーテンコールに弾いたダン・タイ・ソン のアンコール曲は、ドビュッシー:前奏曲集第2巻 第12曲”花火”。
コンチェルトとは違いソロで弾く場合は、正に意のままにと言ってよいだろう。
一瞬でホール全体を印象派の世界にトリップさせてくれた。

興奮の余韻が、休憩でも醒めないままに後半の第7シンフォニーが演奏された。
センター真後ろに設置されたティンパニーの前には、透明なアクリル板の衝立がずらりt並び、その前にトランペット、ホルン奏者が並んでいる。
冒頭の一撃を聴いて納得したが、指揮者の要求なのかティンパニの音量が大きい。
この曲も随分快速な印象だが、オケは一糸乱れず付いていく。
まるで多頭立ての馬車がギャロップを揃えて疾走しているような快感を感じる。

ここでも2楽章が印象的に演奏され、緩急の対比が見事。
チェロ、ヴィオラが奏でる主題が連綿と引き継がれ、強弱を繰り返しながら徐々に高みに上っていき、そして再び収束に向かっていく。
終楽章も見事なアンサンブルを保持し、ベートーヴェンの対位法を余すことなく表現したオケの皆に対して、演奏終了と同時にブラヴォーコールの嵐となり、定期演奏会では稀なアンコール曲にロッシーニ:アルジェのイタリア女 序曲を演奏して、今回の定期演奏会は幕を閉じた。
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