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PACチェンバーオーケストラ With フォルクハルト・シュトイデ

日記・雑記
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先週の土曜日午後に、兵庫県立芸術文化センターの小ホールで開催された、室内オーケストラの演奏会に行ってきました。
新しいシーズンに入り、メンバーが大幅に入れ替わったPACオーケストラの演奏を聴くのは初めてです。

マイミクのCさんも、このオーケストラをよく聴きに来られていて、先日のシーズンオープニング室内楽コンサートを、プレーヤーの技量の高さと、思い切りの良さに、これからが楽しみだとして大変褒められていました。

この小ホールはアリーナ形式で、ステージをぐるっと400席が囲むように配置されていて、演奏者を間近にして聴く素晴らしいホールです。

今日は、ウィーンフィルのコンサートマスターを務めるフォルクハルト・シュトイデさんをゲストコンサートマスターとして、弾き振りでオケをリードする演奏会
若手演奏家の育成を目的としているPACオーケストラの新メンバーにとっても、大変勉強になるのでしょう。

今日のコンサートにはCさんご夫妻も聴きに来られていて、ステージ正面のかぶりつきに着席。
小生は、ステージ下手側10て列目だが、ちょっと見下ろす位で良い。
演奏プログラムは、ベートーベン:コリオラン序曲にバイオリン協奏曲二長調、メインがシューベルト:交響曲第2番変ロ長調というもの。
コンマスにの四方恭子さんがシュトイデさんの横のフォアシュピーラーの位置に座って演奏会が始まった。

室内オーケストラの配置は、1stVnが6、2ndVnが5、ビオラが4、チェロが3、コントラバスが2、木管パートの左手にホルン、右手にトランペットとティンパニとオーソドックスなものです。

シュトイデさんの弾き振りでコリオラン序曲が始まりました。
指揮棒でなく、バイオリンのボウイングで指示を出すのですから、オケのメンバーの視線はシュトイデさんの動きや呼吸に合わせる意識が、緊張感となって聴衆にも伝わってきます。
非常に濃密な演奏でした。
続くバイオリン協奏曲は、四方さんがコンマス席に座り、シュトイデさんがステージ中央に客席側を向いてソロバイオリンを弾くスタイルです。

シュトイデさんのソロバイオリンは、ウィーンフィルのような優雅な気品溢れる演奏というよりも、ゲヴァントハウスやドレスデンのような、どちらかと言えばカッチリとした構成のしっかりした演奏でした。

これはオケが育成段階であることや、弾き振りであるために、自在さが弱められたこともあるでしょうが、間近に聴くバイオリンソロの響きは、素晴らしいものでした。

休憩時には、Cさんと演奏の感想を語り合いましたが、元々バイオリンを弾かれていたこともあり、色々な角度からの聴き方に大変刺激を受けました。

シューベルト交響曲第2番は、演奏の機会が少ない曲ですが、今回のような室内オーケストラであれば、アンサンブルがしっかり呼吸合わなければ曲にならないし、新しいメンバーにとっても良い課題曲だったと思います。
新しいメンバーの技量は、弦楽器パートはしっかり弾いて音が放射されていて、特にチェロが素晴らしいものでした。
木管楽器群も昨シーズンに比べてトップ奏者のバランスが良くなり、クラリネットやオーボエのトップ奏者は音楽性に優れた感性を示していました。

全ての演奏が終わり、何度もカーテンコールに呼び出されたシュトイデさんを、オケのメンバーも大きな拍手で讃えていました。

新しいシーズンのオープニングで素晴らしい演奏を披露したPACのこれからの演奏会が楽しみですね。

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