今住んでいるマンションに越してから20年近くになります。
その間に15年の単身赴任を経験して停滞の時期もありましたが、オーディオを本格的に再開したのが2000年頃です。
子育ても一段落たので夫婦二人の生活に合わせて部屋をリフォームしましたが、SPの配置は基本的に変わりませんでした。
引越し当初はまだ30歳半ばで、部屋に運び込んだ特注の20センチ厚の重い御影石SPボードを使っていましたが、50歳台になり重くて動かせなくなってきたので、家を新築した友人に譲りました。
彼は、この御影石をベランダで植木の台に再利用しているとか・・・・・
和室のユニコーンさん宅でレクチャーを受けた厳密に調整されたハートレーで聴いた平行法、そして極め付きが360度放射ユニットを持つユニコーンから聴こえてくる音楽。
コンサートホールで聴く音楽の感動を、自宅でも味わうことのできる自然な音楽再生を目指す方向が見えた瞬間でした。
重い石を取り払ってから動かしやすくなったSPを、交差法から平行法に変えた時の写真で、和室のユニコーンさんが来宅されて低音が過剰では?との指摘を受けたのもこの頃で、左右のSP中心の間隔は260センチです。
1980年初頭に発表されたこのインフィニティRS-2.5は3ウエィ5ユニットで、30センチ密閉エンクロージャのウーファの上部にアルミのリボンをダイヤフラムとした独特のEMMユニットがバーティカルに2個、EMTユニットが前面と裏面に1個ずつ取り付けられており、裏面には、一般のSPではエンクロージャ内にあるネットワーク回路が剥きだしで付いています。
両面拡散方式のSPから左右60度の広角に放射される音の位相を、如何に揃えて音響空間を再現するのかが、長年の課題でした。
このSPは背面に放射される音を壁に積極的に反射拡散させることで独特のバーチャルリアリティな音響空間をつくり出しているので、ユニコーンの音を聴いた瞬間に目指す音作りがイメージできたのです。
この後は、SPの足に革を挟み込むことで低音を抑制し、CMCシートで送り出し機器のデジタル信号ノイズを低減し、αGELでアンプ類をフロートして、SPからの振動伝播を低減する度に、空間再現性が向上していくのが実感できました。
左右非対称のSPを左右どちらに配置するのかについては、当初の配置では右側が壁に寄っていたために、背面に放射される音の拡散を考えてツイータユニットを内側にする配置を選択して、今までやってきました。
今回の模様替えでは、左右のSPを入れ替えて、ツィータユニットを外側にした配置として、右側SPを左へ20センチ動かしてSP中心間隔を240センチとしました。
20センチ壁から余分に離しただけで右側壁の影響が緩和されたのが実感できます。
モノラル録音のリタ・シュトライヒのソプラノで平行法の調整を行った時にも声に生気が宿るポイントが見つけやすくなりました。
拙宅にも神が宿るひと時が訪れるのでしょうか?
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