このミュージカルは思い出深い作品です。自分が初めて舞台に立った作品だからです。ウィーンでミュージカルに魅せられて、仲間内で歌うようになって、その仲間がオーディションを受けると言うのでノリで一緒に向かったところ、思いもよらずに合格してしまいました。配役はモーツァルトのお父さん役のレオポルトです。役柄に合うような男性キャストがいなかったためだと思います。作品内容は、モーツァルトの幼少期からの生涯を描き、天才の才能と親子間の葛藤や男女の愛や権力者との対比がテーマとなっています。だから、この演目には特別な思いがありました。
前回観たのは約10年前です。舞台に出演したのも約10年前です。帝国劇場での東宝公演が先で、その後の学生ミュージカルへの客演でしたので、前回は作品を楽しむと言うよりは舞台の勉強のために目を凝らして観ていたのですが、今回は当時の回想を主体に観ていた気がします。
(前回公演の写真です)
ミュージカル モーツァルトは東宝の人気公演なのでチケットを取るのが大変です。一般発売時にWebサイトから取得しようとしたのですが、集中的なアクセスでサイトに入れません。午前10時からの発売でしたが、サイトに入れたのは午後の4時です。しかも入れた時にはすでに完売、仕方がなく救済サイトで出ものを張ることにしました。ですが、売りが出ても1分で瞬殺です。そんな状況で、「レオポルト役をやったことがあるので、どうしても観たい!」とコメントを付けて応募したところ、出遅れての応募でしたが優先的に譲ってもらえることになりました。入手できたのは、2階席の中央部です。
この席からのステージの見え方は下記です。
前回の反省から、今回はオペラグラスを持って観に行きました。ですが、舞台の内容は頭に入っていましたので、役者の顔を確認するくらいにしかオペラの出番はなかったです。
冒頭のコーラスの最初のフレーズ、「神のー申し子、奇跡の子―だ、神がーつかわした、音楽の神だー」が流れただけでじんじんと来ます。そして場面場面は、当時の公演と重なり、「回想/感動/反省」の繰り返しでした。以前のキャストと最新のキャストとの対比も鮮明です。そんな中で、20年前の初演からレオポルト役を演じ続ける市村正樹さんは、今では75歳とのことです。それを考えれば、「自分もまだまだやれる!」と力がわいてきた公演でした。
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