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フランクフルト放送交響楽団@みなとみらいホール

日記・雑記
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お目当てはマーラー交響曲第5番、自分がオーディオ沼にはまり込んだきっかけとなった楽曲でした。

みなとみらいホールに行った際に配布されたチラシを見て、聴きに行きたいと思ったのがきっかけです。すでに先行販売が始まっていましたので、どの座席位置にしようかと迷いながら選択しました。

<演奏>

指揮:アラン・アルティノグル

ソロヴァイオリン:庄司紗矢香

オーケストラ:フランクフルト放送交響楽団

 

<演奏曲>

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77

マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調

 

選んだ座席は、2階席LCブロック1列2番です。ちょうどこの頃に、みなとみらいのLB/RBブロックは音が良いとの認識が芽生えた時期でしたので、2階席ステージ近傍のバルコニー席を選択しました。

ただ、LB/RBもLC/RCもS席でしたので、何度か座ったことのあるLB/RBは避けてLC/RCの中から選択した流れです。この判断がどうであったかは聴いた後でわかってきました。

 

<見え方>

ホールに到着して席に座ると見え方の確認が出来ます。今回はLCブロックの1列目のホールよりです。視界を確認すると、オーケストラの左手が見切れます。写真でもわかりますが、LBブロックの後端に遮られてしまいます。バルコニー席を選ぶ場合は、同じブロック内でもステージ側にせり出した後方席を選んだ方がよさそうだと思いました。

 

<聴いた感想>

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77

オーケストラの編成は、ヴァイオリン12、ヴィオラ10、チェロ8、コントラバス6の規模です。ソロの庄司紗矢香がピカピカと光った、銀ラメのパンツルックで登場し目を惹きます。この方は、自分がクラシックを聴くようになった頃は若手代表でしたが、今では立派な中堅ですね。海外オーケストラを背に堂々とした態度が映えていました。

演奏も立派です。自分が座った位置からは、ちょうどS字孔の正面にあたる位置だったこともあって、オーケストラに埋もれることなく、むしろリードして弾いている印象を受けました。そして、キレのあるソロを味わいました。協奏曲としての全体バランスもばっちりでした。2週間ほど前に聴いたオペラシティのバルコニー席では、前後がオーケストラの中ほどに位置していたため、管楽器が目立ち、弦楽器は抑えられて、ソロが埋もれてしまう感覚でしたが、みなとみらいのこの位置では、ソロが主役で、バックの弦楽器、そして管楽器が華やかさや色を付ける感覚で、理想的なバランスだと思いました。

ただ、自分には音量がもう一つでした。測ってみると最大で75dB程度でした。総奏部分では、80dB欲しいのです。思い返してみると、この曲は今年のサマーミューザのN響/戸田弥生で聴きました。この時は、ミューザの1階席前方右寄りでしたが、音量は満足するも、沈んだ感じの音色に満足できなかったのです。生演奏も難しいですね。ですが今回は、澄んだ音色とキレのある演奏に満足できたと思います。オーディオならもう少しボリュームを上げれたいところですが・・・ないものねだりです。ですが、演奏の出来はとてもよかったと思います。第1楽章が終わったところで、ブラボーが飛んでいました。この様子は一見、曲を知らない素人のフライングと思われがちですが、見方を変えれば素直な気持ちを表したまでで親近感がわきます。

アンコールでは、庄司紗矢香がバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番のラルゴを弾きました。この位置では、ヴァイオリン ソロも協奏曲のキレの良い演奏とは対照的にしっとりと聴かせてくれました。最近は忘れかけていた庄司紗矢香でしたが、押しの一人になりそうです。

 

そして、お目当ての曲です。

マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調

何度も語ってしまいますが、この曲は自分がオーディオ沼に嵌ったきっかけですので思い出深いのです。久しぶりに豪快な生演奏を味わいたいと思ってやって来ました。編成も協奏曲の時よりも拡大されたので期待しました。ところが、協奏曲の時に感じた通りで音量が足りないのです。総奏の最大部分で85dBでした。そして演奏も自分の好みとは違います。総奏部分で押し寄せるような圧力を感じたいのですが、深みのある低音を出すスタイルでした。

 

この経験は、以前に自分が音源のリファレンスとしているMTT&サンフランシスコ交響楽団をサントリーホールに聴きに行った時にも同様に感じています。座席位置は、LBブロックの1列目でした。やはり音量が不足し、押出の圧力を感じなかったのです。

 

では、生演奏で満足する音量と圧力を感じたことはあるのか?と言う話になりますが、自分がオーディオ調整を進めるうえでのリファレンス体験が、10数年前にムジークフェラインで聴いたニューヨークフィルの演奏となります。音量は測定していませんが、総奏部分は当時の日記に、「大爆発」と表現しているのでかなり上がっていたと思います。容積の小さなムジークフェラインで、音量に定評のあるアメリカのオーケストラが、故郷を捨ててニューヨークに移り住んだマーラーを引っ提げてウィーンに乗り込んできたのですから、力の入った演奏であったことは想像に難くありません。加えて、音圧を身体で感じるNo1のムジークフェラインの1階バルコニー席ですから、いま想像しても驚くべきサウンドを味わっていたのだと思います。演奏後には聴衆が総立ちで歓声を上げていました。

そんな体験の再現を、知らず知らずのうちに求めてしまうので、しょせん無理と言うことですね。今後は日本で聴く生演奏のマーラー5番は封印します。運がよければ、ウィーンでもう1回あの体験を味わってみたいと思います。

 

 

帰宅後は自宅のオーディオでマーラー交響曲第5番を味わいました。あの音量感、あの体感音圧をリファレンスに調整していますので、まさに自分好みの味付けです。大枚はたいて聴きに行って満足できなかったことを、我がオーディオで成し遂げる。これぞジコマンの極致であり、オーディオ趣味をやっている誉と悦に浸りました。

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