Dirac Liveをいつか自分の部屋で試してみたい
自分の部屋でDirac Live音響補正の効果を体感してみたい気持ちが払しょくできず、これまで使っていたAVアンプMarantz SR-8015にさほどの不満は無かったのですが、Dirac Live対応のアンプに変えてしまいました。先週末、Dirac Liveのンストールが終わり半日でしたが効果を体験することができました。
Dirac Live導入方法の詳細については当サイトの「ふかひれ」さんの日記に詳しいのでそちらを見ていただくとして(今回donguriも参考にさせていただきました。ありがとうございます)、donguriの体験については、Dirac Liveを試そうとしている方に少しは参考になるかと、日記を書かせていただきます。
アンプ選び
Dirac Liveが使えてSR-8015と同じ13.1Chプロセシング、11Chパワーアンプと言えは、現状、Marantz CINEMA 30かDENON AVC-X6800Hのどちらかと思います。この2台の機能はほぼほぼ同じ。サラウンドのプログラムは後者の方が選択肢が多い。にも拘わらず前者は実売1.5倍の値段の違いがある。この差はどこからくるかと調べてみますと、アナログ回路部分の作り方と筐体の作りおよびデザインあたり、それから昔からMarantzの方がちょっとずつお高く設定し、ブランド差というか高いモノの方が良いに決まっているという層への販売戦略かとも思えたりします。
YouTubeにいくつかのレビュー、比較もいくつか見ましたがが、ほとんど違うところはない感じ。そこでdonguriにしては珍しく某ショップで短時間でしたが試聴しに参りました。映画の音ではどっちでも良い感じであり、同じなら安い方で十分となるはずですが、donguriの目的は映画より多チャンネルクラシック音楽作品(オペラ重要)ですので、いくつか音楽ソフトで比較させていただきました。やはりというか、これまでMarantz SR-8015になじんだ耳にはCINEMA 30の音が好ましいのでした。微妙な差だとは思いますが。後は見た目ですが、これもCINEMA 30の方が好きなのです。値段の差がもったいないし、機能も大差ないならDENONやろという気持ちと、やっぱり好みのものを買わないと後悔するぞという気持ちの葛藤で悩みましたが、結局後者が勝ったのでした。
機器接続とスピーカー接続
donguriが使うにあたって、CINEMA 30が機能的にSR-8015より優っている点は、Dirac Live対応以外では、4台までのサブウーファー個別制御くらいですか。むしろ、これまでありがたく思っていたアナログ7.1Ch入力はついに切り捨てられてしまい、OPPO UDP-205のせっかくのアナログ出力が使えなくなった。まあこれは時の流れとして許容するしかないですね。アナログケーブルがまた余ってしまった。HDMI入力端子およびスピーカー端子の接続はほとんど変わらないので、2台並べて平行移動させる感覚で配線は2時間以内に終わりました。
まずはAudysseyのみの補正でてょっと聴いてたみた印象ですが、SR-8015より音がなめらかになっている感がありました。導入直後の段階で音質の基本性能は良いんじゃないでしょうかと思え、とりあえずホッとしたのでした。
Dirac Live購入・インストールまで
それにしてもDirac Liveもまたコストがかかります。映画がメインで音楽へのこだわりないのであれば、いらないんじゃないと今でも思っている自分がいます。だが、わざわざアンプを代えたのはこれを試すためですので前に進むしかない。
Dirac Liveにはいくつかのコースがありますが、フルバンドかつ、マルチサブウーファー対応という12万円コースを選びました。中途半端なグレードを導入して効果がいまいちと感じた際に後で追加料金はらうのが面倒と思ったのでした。最近中古のAVアンプとヘッドフォンアンプを売ったのを資金としました。
ウェブサイトにおける購入手続きは英語での対応だけのようで不安でしたが何とかうまく行き、インストールも無事終了することができました。スムーズさに、「さすが、お金を使わせることに関してネットは大変親切であるなあ」と変に関心したのでした。
Dirac Liveアプリによる室内音響測定について
マイクはちゃんとしたものを使わなければならないようでしたが、REWを使い始めた時にPCにUSB接続できるUMIK-1というマイクをすでに購入済み。今回これが推奨のマイクでもあるので、これは出費にならず良かったです。キャリブレーションファイルはメーカーのサイトからシリアルナンバーを入れてダウンロードしたものがあるはずでしたが自分のPCの中をさがしたがすぐには見つからず、購入した時の販売会社のメールを探し出してやっと解決しました。
Dirac Liveの測定・マネジメントソフトは非常によくできていると感じました。何もマニュアルを見ないでも、手順事に進めていくことができます。過去記事ではトラブルに関する記載もみられましたが、現時点では解決済みのようですね。ただ、なんせ13チャンネルのスピーカーと2台のサブウーファーについて10か所以上マイクを動かして測定をするので時間がかかるのは辛抱がいりますね。
今回の測定中、解決に時間を要したトラブルが1点あり、初心者がはまりそうなネタなのでご紹介いたします。エラーが起こったがしばらくその原因が良くわからず1時間以上停滞しました。分かってしまうと原因は単純でマイクの感度設定が低すぎるのに気づかなかったということ。Audyssey ではないことなので、なかなか気が付きませんでした。エラーメッセージは、「測定データがうまく取れない、その原因としてはスピーカーの割り当てが実際と合っていない可能性があり、確認しましょう」的なことしか書いていなくて、そちらばかりに気をとられ時間が経過しました。測定開始前に、スピーカーの音量とマイクの感度の設定のバーがでてきて、そこで調整するのですが、スピーカー音量を十分に上げたら、最初測定した時にはエラーとならなかったため、ギリギリのところで測定することになっていたようです。マイクが音を拾わないので、その後測定の際には先ほどのエラーメッセージが頻発したようです。エラーのコメントに、まず「スピーカー音量」と「マイク感度」もチェックしろと最初に出ていれば、無駄な時間は避けられたにと思ったのですが、それが無かったんです。
それ以外では時々、アプリからCINEMA 30につながりませんというのが何回かあったが、ほぼアプリの終了・再起動で解決し、Dirac Live設定条件ファイル完成までたどり着くことができました。
ただ、どのような周波数特性・補正周波数範囲とすると一番良い感じになるのか、サブウーファーの周波数範囲はどれが最適かについては頭が真っ白なので、前者はほぼやや高音だら下がりでデフォルト全域、ウファーは100ヘルツ以下のコントロールに設定と適当に済ませてしまいました。
Dirac Liveの第一印象
ということでとりあえず使えるようになっての印象です。これは、適正化無しのところでの超ビギナーの印象です。CINEMA 30のDirac Liveの効果の客観的評価ではございませんのでご了承ください。
普段聴きなれた、2L、Spirit of Turtle、TRPTK、NativeDSD、ウイーンフィルニューイヤーコンサートなどのAuro-3D系やジョンウィリアムス・イン・ウイーンのAtmos音源などを中心に試しましたが、まずすぐにAudysseyの時と違うなと思ったのが、すべての音がくっきり・スッキリした感じ。余計な付帯音がなくなった感じで、音はすこし細身になったとも表現できます。または見通しが良くなったという表現もできるかもしれません。弦楽や合唱が厚く重なっている大音量の所の濁りも減ったので音がすこし大きくできました。全体的に音の美しさが増した感覚も感じられました。そんなに大きな差ではないですが。この美しさに関してこれはAudysseyの段階でも少し感じたものでした。フロントLRのパワーアンプはAccuphase E-370のまま変わっていないので、CINEMA3 30のDACからプリアンプ部の違いの反映かもしれません。
次に、音場感ですが、音の広がりが自然になったというかうまくつながるようになった感じがしました。donguriの環境ではサラウンドスピーカーとの距離が近い(1.5mほど)でもスピーカーから音がでている感が非常に少なくなりました。
2カ月ほど前からサブウーファー(B&W DB4S)2台体制になっておりましたが、2LのTUVAYHUNのトラック5や7に入っているあの超低音がAudysseyの時は前方のウーファーの周りの音が強く、部屋の中の音が不均衡感がありましたが、Dirac Liveでは自分をとりかこむ部屋全体の気圧が変動するような耳というより肌で感じられる低音に変化いたしました。2台のウーファーの力がうまく協調して働いているからかな?などと想像しております。
結論と今後について
ということで、donguriにとっては思い切った投資ではありましたが、音質・音響の質のステップアップができたというファースト・インプレで、満足感があります。
Dirac Liveの最適化はまずしないといけないでしょう。これまで音響対策として増えてきたdonguri部屋の音響アイテムが減らせるのかどうかも試していきたいとも思っております。まずはコーナーバストラップ。AGSもどきは残したいな。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
素晴らしい機器を揃えられましたね!やはり、AVアンプで映画を見るのではなく、Classicを聴くなら、DenonよりMarantzでしょう(笑)。
これはある業界筋の方に聞いたお話ですが、同じような性能なのに、なぜMarantzの方のお値段が上かという理由の一つに、Marantzの方が、内部で動作させている周波数を高くしており(ハイレゾ)、そのための部品におカネがかかるからだ、というのです(ただし、未確認情報です)。これが、出音の品位につながっているのだと。
Dirac Liveについては、donguriさんは拙宅以外の環境での効果を確認したことはありますか? というのは私の数少ない経験からは、部屋によって、若干効果が違うような気がするので、興味があるのです。先日もグランドスラム邸でARTの調整をしてきたばかりですが、今度、お邪魔する機会があれば、Dirac Live先達としての「門外不出のノウハウ」(笑)を伝授いたしましょう!
バストラップの撤去は、そのうちアナウンスされるであろう、ARTのAdd-onを待ってからの方がいいかもしれませんよ(笑)。
まあ、実験精神の旺盛なdonguriさんですから、追っての詳細レポートを楽しみにしております!
Auro3Dさん
コメントありがとうございます。
Dirac LiveはAuro3Dさんのところでしか体験してません。徐々に導入している方が増えているようですが、お話だけにとどまっております。
「門外不出のノウハウ」は気になりますね。でもその前に普通の使いこなし方についてまずはお勉強しなきゃ、、と思っております。
ご無沙汰しております。
最近は少ない休みに庭いじりまで始めてしまったので、いよいよ時間が無くなってきております(笑)
とはいえオーディオ熱は冷めることなくせっかくJBLで揃えたスピーカー群を2chのParadigmに変えようか共存させようかと悩んでおります。映画はJBLで観たい(笑)
自分のことは置いといて、CIEMA 30 & Dirac Live導入おめでとうございます!
インストールの注意点など興味深く拝見させていただきました。
ふかひれさんの導入記も合わせ参考にさせていただきます。
とは言え、フルバンド&マルチサブウーファー対応で12万円ですか!
ちょっと悩んでしまいますが、以下2点の改善効果が得られるようであれば、対費用効果で考えれば安いもんですよね。
・リアスピーカーの存在感が消える効果。私の部屋も2mないので(笑)
・ウーファー周りに溜まった超低域が部屋全体の圧で肌に感じられる点。私の欲しい低音そのものです(笑)
これは私も導入を急がねば(笑)
軽男GT4さん
コメントありがとうございます。
軽男GT4さんのシステムにかけておられるご予算からみれば、Dirac Liveなんてお安いものかと。導入は今は比較的スムーズにできそうですので、Dirac Liveの効果をぜひお試しくださいませ。