ネットワークについて知っておきたいこと①~基本イメージについて~

日記・雑記
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物流とよく似たシステム

最近は、街中どこを見渡してもスマホやタブレットに溢れ、パソコンの独壇場だったネットワークの世界にもいろいろな機器が接続されるようになりましたね。

冷蔵庫やエアコン、テレビやレコーダなどの家電機器はもちろん、最も縁遠いと思われたオーディオの世界にまで広がり、音楽の再生やコントロール、ファームウェアのアップデートなどネットワークは欠かせない存在になりつつあります。

特にネットワークオーディオやDLNA関連機器は、再生にネットワークへの接続とPC周辺機器との連携が必須となったことで、オーディオ関連メーカー各社はその対応には苦慮しているように見えます。

ネットワークオーディオプレーヤーを導入されることの敷居の高さは、本体の設定そのものより、PC周辺機器自体のセットアップやネットワークオーディオが正常に接続できるようになるまでの手順がイメージできないことに起因しているように思えます。

実際に各社のマニュアルを見ても、製品本体については、細かく設定方法などが書かれていますが、肝心のルータやハブ、NAS等の設定については触れられていないのが実状です。

唯一LINNだけが、公式にサポートしている機器について、基本的な設定方法についてのみ記載しています。(この部分がLINNが一人勝ちしている理由の一つでもあります。)

コミュニティ内にも導入時の日記やトラブルの事例が掲載されていますが、その基礎となる家庭内ネットワークの基本的な知識と、トラブル事例について数回に分けて触れてみたいと思います。

ネットワークの基本的なイメージ

まずはネットワークの基本的なイメージから。ネットワーク上でのデータ(パケット)のやり取りは、宅配便などの物流とよく似ています。

家や店舗、会社(パソコン)から、荷物(データ)をダンボール(パケット)に詰めて、トラックや電車を使って道路や線路(ケーブル)を運び、各営業所(ハブ)などで荷物を回収して、集荷センター(ルータ)で行き先ごとに荷物を分けて、またトラックや電車、船で荷物を、各営業所を通じて、家や会社、店舗に届けます。

ハブとルータが一体化=各営業所と集荷センターが一体化、ルータに直接パソコンを接続=集荷センターへ直送、…と省略、効率化される部分もよく似ています。

自動設定機能

現在一般的に販売されているハブやルータには、ネットワークの知識を持っていない方でも簡単に接続できるように、さまざまな自動設定機能が搭載されています。

例えば、以下のような機能が代表的な自動設定機能になります。

Auto-Negotiation機能

通信速度(1000M/100M/10M)と
通信モード(全二重(Full)/半二重(Half))を自動的に最適化します。

AutoMDI/MDI-X機能

ケーブル種別(ストレート/クロス)を自動設定します。

それぞれの機能を簡単に説明します。(小難しい規格の話はここではしません。)

通信速度と通信モードについて

通信速度については説明するほどのこともありませんが、現在市販されているハブは、1000M(1G)bps、100Mbps、10Mbpsに対応しています。

数字が大きくなるほどより速い速度で、データのやり取りができることを示していますが、直接接続されている機器のポート同士で、設定された速度が違うと接続できません。

電車に例えて言えばこんな感じでしょうか…。(微妙)

  • 1000M = 新幹線
  • 100M = 快速特急電車
  • 10M = 普通電車

通信モード

通信モードには2種類あり、全二重通信(Full)と半二重通信(Half)があります。

半二重通信は、ケーブル内の導線を上りと下りの通信を分けずに通信します。時々、上りの通信と下りの通信が衝突することがありますが、衝突したらタイミングをずらして再送します。

単線電車の上り電車と下り電車が譲り合いながら走っているのに似ており、一歩間違えると衝突事故を起こします。、こちらは再送するというわけには行きませんけどね(笑

全二重通信は、あらかじめケーブル内の導線を、上り用と下り用に分けて使います。

通信の衝突は理論上起こらず効率よく通信することができます。上りと下りそれぞれの通信速度の上限は変わりませんが、上り下りが分かれているため、合計通信速度は2倍になります。

山手線などの上下線が並走している一般的な電車と同じイメージで、逆走してぶつかることはありません。

これらの通信速度と通信モードを自動的に判別して最適化し、通信速度や通信モードが異なる機器間でも
接続できるようにする機能が「Auto-Negotiation」です。

ケーブル種別と端末タイプについて

ケーブルには大きく分けて、ストレートケーブルとクロスケーブルの2種類あり、内部の配線が異なります。このケーブル種別が2種類あるのは、ネットワーク上の機器に2つのタイプがあることに起因しています。

機器のタイプは以下の2つに分かれます。

  1. パソコンやプレーヤーのようなデータを操作するタイプ
    「MDI」というタイプのコネクタを搭載しています。
  2. データ(パケット)の中継機器となるハブのようなタイプ
    「MDI-X」というタイプのコネクタを搭載しています。

「MDI」と「MDI-X」のコネクタを持つものを接続するときにはストレートケーブルを使います。

「MDI」と「MDI」、「MDI-X」と「MDI-X」のように同じタイプの機器を接続するときにはクロスケーブルを使います。

ルータは、ハブに比べて賢くて、パソコン同様にいろいろな制御を行うため「MDI」になりますが、最近のルータはハブ機能を内蔵しているものが一般的で、LAN側は「MDI-X」になっています。

ケーブル種別が上記の条件どおりに接続されていないと互いの機器は認識できずに接続できませんが、これを自動的に判別し切り替える機能が「AutoMDI/MDI-X」です。

基本的なイメージはこんな感じです。

現在一般的に販売されているハブの本来の呼称は「L2スイッチ」ですが、分かりやすくするためハブとしました。

次回は、「Auto-Negotiation機能」について書きます。

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