昨年末にY氏邸に向かい、数年ぶりに聴かせてもらっていた時に「O氏がすごい音を出している」とY氏が語る様子が印象的でした。以前からO氏のことは、「オーディオ掲示板:デジャヴュ時代の極悪人の一人」として話には聞いていましたので、「これは聴かせてもらうしかない」と思い、面識はなかったのですがお願いして聴かせてもうことのしたものです。Y氏も途中から参加されましたので、極悪人のお二人に挟まれる形のオフ会となりました。
オーディオルームに到着すると、そこは平屋建ての1軒家です。「オーディオのために作られた家なのですか?」と訊ねたところ、「以前は保育所を営んでいた」とのことでした。それにしても広い空間です。床面積はトータルで60畳ほどのスペースで、その中で入り口側の20数畳分のスペースをオーディオ用に活用されているとのことです。天井高は高い部分で4mほどあり、スピーカー側に向かって片流れで降りている構造です。60畳ほどの広い空間に柱は1本もなく、頑丈な壁に強度の高い天井を載せたスタイルのお部屋でした。話声からライブ気味な空間と感じます。
再生機器は、YG AcousticsのスピーカーをConstellation audioのアンプ群で鳴らし、送り出しはdcsのデジタル再生機器とアナログ再生の両刀です。電力機器だけ見ても、「全部でいくらになるのか?」なんて邪推が湧いてしまうほどに豪華な布陣でした。詳しくは確認しませんでしたが、「電気、音響、振動等の凝った対策」はされていませんでしたので、「高級な機器は機器自体で対策が図られているので、追加対策は不要になる」のだろうと想像しています。
そんな部屋と機器から出る音ですが、「これはもう圧倒的」でした。O氏はクラシック再生を一番におかれています。原寸大とも思えるオーケストラのサウンドステージは見事としか言いようがありません。更にYGのサブウーファーから出る低域に補強されて、大ホールでのオーケストラ演奏を想起させます。しかも音色が柔らかいのです。YG Acousticsの音はカチッとした音と思っていたのですが、生音と思えるような柔らかい音が出ていることに驚きました。さらに、生では感じることのない明解な定位です。これはまさに再生芸術だと思いました。
①Ravel: Bolero/ベルリンフィル
・遠くから行進してくる様子が音で描かれています。遠くにいる時の小さな音から、目の前に迫る大音量まで、音の質感が変わらない点が素晴らしかったです。
②マーラー交響曲第5番/ティルソントーマス&サンフランシスコ響
・こちらは自分の持ち込み音源です。自宅ではどうあがいても出せないようなスケールと空間表現です。圧倒的過ぎて言葉が出ませんでした。
③credo/グリモー&サロネン
・強烈な現代音楽です。この音楽を音楽的に聴かせ、更に圧倒的なスケールで聴かせてくれました。この再生が極悪人(達人)の所以ですね。
④パッヘルベル・カノン/オルフェウス室内管弦楽団
・編成が小さな、調整用音源として活用としている音源ですが、これぞお手本と思えるような素晴らしい再生でした。正確さと臨場感と実在感のすべてを備えていました。
ジャズ系の管楽器の実在感も素晴らしくて聴き惚れます。では、気になる音源はないのか?絶賛するばかりで、完璧なのか?と問われれば、「ありました」と答えます。ボーカルもののボディ感が、オーケストラの素晴らしさと比べてしまうと物足りなく感じました。やはり、すべてのジャンルの音楽を鳴らし切るのは至難の業であることの確認も出来て、ホッとするひと時でした。
話題として面白かったのが、現代音楽です。「現代音楽はバランスが整っていないと聴けたものではない。」「グリモーのcredoは絶対に持ち込んではならない音源である。」などとためになる話も数々と聞けました。「最高を知るべきである」との格言は、何にでも通じる話であるとの認識を深めたO氏邸初訪問となりました。
付録
最高のオーディオサウンドを味わうことを推奨しましたので、O氏邸・Y氏邸の音を聴いてみたい人は連絡をください。
まとまるようでしたら訪問調整いたします。
クラシック推奨 ・・・O氏邸
ボーカル、ジャズ推奨 ・・・Y氏邸
コメント ※編集/削除は管理者のみ
ヒジヤンさん
もう溜息しか出ません。
超高級機器や使いこなしもさることながら、圧倒的なお部屋のエアーボリュームが成せるワザという一面もあるでしょうか。
>「高級な機器は機器自体で対策が図られているので、追加対策は不要になる」
これって本当にそうなんでしょうね~
お金がない人はその分細々と対策して知恵を絞らなければならない、、ですよね(笑)
genmiさんへ こんちには
>「グリモーのcredoは絶対に持ち込んではならない音源である。」
そうですか、知らなかったです。クラシックファンの方には国内盤を普通に持ち込みます。ある方のところへ持ち込み聞きましたところきつかったです。でも、僕のところではノータッチで歪なく再生しますよ。(笑)
genmiさん
レベル感のない人とは会話は成立しないですね。
だからこそ「最高を知るべきである」のです。
「井の中の蛙大海を知らず」とはよく言ったものです。
横レス失礼します。
bb7さん、こんにちは。
genmiさんへって、genmiに対するコメントですか?(笑)
①以下の通りローカルルールに記載されています。
・投稿主がコメントをやめるようコメントした場合は対象者はコメントを控える
②過去に投稿主より「もう2度と私の日記への書き込みはご遠慮ください。」と忠告を受けています。
③管理者からも「次はアカウントの停止も検討させていただきます」と警告済みです。
genmiさんへ
直接は記述しないことになっていますので、失礼。
>「井の中の蛙大海を知らず」とはよく言ったものです。
そっくりお返ししますよ。「グリモーのcredoは絶対に持ち込んではならない音源である。」と条件を付けたのはあなた方が「井の中の蛙」だからです。
僕はノータッチで条件付けてませんから「新次元」ですよ。「弘法 筆を選ばず」なんちゃってね。(爆
bb7さん
あなたのところでは、新次元な素晴らしいサウンドを奏でておられるのでしょうね。それを否定するための日記ではありません。
ですが、あなたの書き込みは、「私の気分を害し」「O氏の気分も害し」もしかすると「genmiさんの気分も害しているかも」しれないです。
前にもお断りしていますが、《私の日記への書き込みをしないで下さい》
切にお願い申し上げます。
genmiさん、気分を取り直して
いや本当に、「部屋」と「機器」と「ウデ」の3拍子揃っているからこそのサウンドでした。「やられた~」と言うのが、正直な感想です。
ですが、「ないないづくしの中でどこまでやれるのか」と挑戦してみるのも一興かと思いました。
それでもやはり、「最高を知るべきである」との格言は真理かと思います。この音源はこんな音で鳴らせるのかと知ることで、イメージすることが出来ますからね。genmiさんなら、ボーカル、ジャズ推奨 のY氏邸ですかね。フランクな方ですから気がねしなくても大丈夫です。
ヒジヤンさん、こんばんは。
genmiの常識では、お部屋の左右非対称性と左側の一次反射面にある大型ブラインドが気になったのですが、「部屋」と「機器」と「ウデ」の3拍子が揃うとそんなのどうでもよくなるのでしょうね(笑)
ヒジヤンさんもそこは気になったはずですので、純粋にただただ凄いなぁーと思いました。
genmiがそんな驚愕な音を聴いたら気絶しちゃいそうです。
genmiさん
部屋の左右の非対称性については気になったので、聞き耳を立てると共にお訊ねしました。
ヒジ:「左右が対象でないことを感じさせませんね。」
O氏 :「いや、やはり右だけ、左だけを聴いてみると違いがあります。」
その回答に凄みを感じてしまいました。
初めて訪問した人間がデメリットについて「感じない」とコメントしたところ「違いがある」と答えられたことです。
普通なら、「感じないように調整しました。(どうだ)」となるのでしょうが、謙虚な姿勢でおられたことです。まだまだやれる、という思いをココまで成しても持たれている証ですね。
ですが、Y氏が持ち込んだ「弩迫力の低音音源」を大音量で鳴らしたら、部屋が負けてミシミシと鳴っていました。・・・そんな様子を楽しんでいるY氏と、フランクに応答しているO氏でしたので、この人たちは宇宙人かと思いました。
ヒジヤンさん 遅レスすみません。
>「高級な機器は機器自体で対策が図られているので、追加対策は不要になる」
そんなことは無いと思いますよ。 ラックも 振動対策済みのものをお使いのようですし,ANAT REFERENCE SPも 低域部と中高域部の間に 純正では無いものが 挟まれていて チューニングされているように思います。
無機質な感じのSPに 色濃い プリ,パワーを組み合わせて,良い感じに鳴っているのでしょうね。
SP間隔が かなり広い様に見えるのですが どれくらいなんでしょうね??
ヒジさんが 絶賛される音楽。
ぜひ 体験してみたいですね。
x1おやじさん、コメントありがとうございます。
スピーカー間隔は3m以上あったと思います。
電気、振動、音響の対策ですが、当日にお訊ねしたのですが、電気はアースを取っているだけ、ラックやスピーカーの振動対策も標準仕様だと思います。音響も吸音パネルがスピーカー周りに貼り付けてあるだけですね。
どうやって音の調整をされていますか?とお訊ねしたところ、「スピーカーの位置とリスニングポイントの位置の調整」と言われていました。
初訪問でしたし、Y氏もいたので深くは聞きませんでしたが、細かな点に気を使っているようには見えませんでした。「やはり部屋ですよね」と言ったところ、O氏もY氏も否定はしませんでした。
Y氏邸訪問はもうすぐですね。当日も話題になったのですが、瀬川冬樹さんが書かれた推奨リスニングルームをスケールアップした設計だそうで、O氏もY氏邸リスニングルームは羨むべき環境だと言われていました。
訪問記をお待ちしています。