せっかくPhil-Mに参加しているのに全然ログインしていないので、転載元のブログでは2週間も前のネタになってしまうけれど、多少加筆してたまにはPhil-M上でも日記を書いてみようと思います。
—————————-
久しぶりにオーディオ機材を購入した。
CD/SACDトランスポート
ONIX Zenith XST20
https://musinltd.com/onix/1099.html
CD/LD(レーザーディスク)のコンパチブルプレーヤーに始まり、今までいろいろな「プレーヤー」を「トランスポート」代わりに使ってきたが、本当のトランスポートを買ったのはよく考えたら初めてだ。
ついでに言うと、オーディオ機器を発売日に買ったのも恐らく初めてである(届いたのは翌日の2025/6/14だが)。
実はこれ、音質向上を期待して買ったというより、利便性向上や断捨離の一環として買ったという意味合いのほうが大きい。
現在の自分のオーディオシステムは無駄に複雑化しており、機材数・・・というより筐体数と言ったほうがいいのかな?スピーカーやアンプと言った主だったものから、それこそSACD再生時に使っているプレステ3のコントローラーや小型テレビのACアダプタなどの細かいものまで含めると、筐体数は37にまで膨れ上がっていた。
これが、6wayとか7wayのマルチアンプステムだったり、再生するソースがCDのほかにレコード・ネットワークオーディオ・オープンリールなどなど多種多様ならまだわからなくもないが、スピーカーは2way、再生するソースもCD・SACD・DSDディスクだけというシンプルな構成なのに、37筐体というのはちょっと過剰な気もしていた。
そんなこんなで、特にCDやSACD周りをすっきりさせられる機材はないものかを探していたが、ようやく自分が望む機能をほぼ満たした機材が登場した。
それが、今回買ったCD/SACDトランスポートである。
自分が望む機能はほぼ備わっていて、同時に、自分に必要ない機能は備わっていない。それらが具体的にどんな機能なのかはここでは省くが、とにかくこれで、筐体数を37から25にまで減らすことができた。
自分の部屋に来てくれたお客さんには、オーディオ機器の紹介を紙に印刷して渡すようにしているが、それについても、A3用紙4枚になってしまっていたのを2枚にまで減らすことができた。
利便性で言えば、SACDのディスクを交換するのにわざわざ隣室に行かなくてもよくなった。
また、トランスポートのくせにプレステ3ゆえの非常に大きな消費電力(180wくらい?)を気にしなくてもよくなったし、SACDのDSD信号をPCMに変換することなくDSDのまま(dopだけど)D/Aコンバーターに送れるという精神衛生的なメリットも生じた。
ちなみに、音質はどうか。これが意外に良好。
CDで言えば、今までの機種に比べるとヴォーカルをはじめとする各パートの音ががギュッと締まる。これは、今使用しているDAC(soulnote D-2)のクロックを、内蔵クロックから外部の高品質なクロック(サイバーシャフト OP21A)に切り替えた時の変化によく似ており、本機の謳い文句にもある「45.1584MHzの独立したクロックを採用」が活きているのかもしれない。
正直、トランスポートでここまで変わるとは思わなかったので、これは嬉しい誤算だった。
一方で、動作や操作性は微妙なところもあり、
①ディスクをセットした時のTOCの読み込みが遅い。その他、再生・一時停止・曲送りなどの操作も全体的に遅い。
②ディスクをセットするときは、スタビライザーを置いてさらに蓋を置くという二段階の所作が必要で、微妙に面倒くさい。
③ディスクを取り出すときは、構造上、ディスクがやや取り出しにくい(指でつまみにくい)。
④DSDディスクは再生不可。
⑤静かな曲だと、ディスクの回転音がやや耳障り。
という点もある。
①~③は、もう慣れるしかないな。特に①は、CD専用機と比べたらある程度遅いのは仕方ないと思う。
④は、今まで再生できなかったDSD128とかも含めた再生方法を、別途検討中。
⑤は、今のプレーヤー同様、吸音材を被せたり内部に敷き詰めるなりして、音漏れや内部での回転音の反射を低減させよう。
ちなみに、吸音材はアラフィフのオッサンが履きつぶして穴の開いた靴下である(本当)。
あ、洗濯はしてある。
とまぁ、ここまではいい。
最後の最後で自分にとっては致命的な欠陥が見つかった。
プリエンファシスCDがきちんと再生できない。
自作のチェックディスクで確認した限りだと、どうやら出力信号の中にプリエンファシスフラグが入っていないように見える。
今まで、DACや、トランスポートとDACの間に接続する中間機器が原因でプリエンファシスCDがうまく再生できないケースはあったが、トランスポートが原因と言うのは自分の経験では初めてで、ちょっと困惑している。
たしかに、プリエンファシスCDは80年代で生産がほぼ終わった絶滅危惧種のウルトラレアCDなのだけど、今でも各地で愛聴はされているのよ。
自分なんか、
・手持ちのCD/SACDが約919種類(ダブりは除いているので「枚」ではなく「種類」)
・うち、オーディオ仲間が生録してくれたCD-Rが約68種類
・残る約851種類が工場プレスされたCD/SACD。
・その851種類のうち、プリエンファシスCDは約95種類。
1割以上だ。含有率が異常に高い。
手持ちCDの1割以上が新トランスポートでは正しい音で聴けないのはきつい・・・。
T先生のようにパソコンでディエンファシス処理を掛けたCD-Rを別途用意する手段もなくはないが、数枚ならまだしも100枚近くだとさすがに骨が折れるし、遊びに来てくれた方の持参CDにプリエンファシスCDが含まれていたら対処できない。
とりあえず、メーカーにはクレームを入れると同時に、ファームウェアのバージョンアップで対処してほしいと要望を出しておいた。
久しぶりに破産覚悟で買ったオーディオ機材なのに、最後の最後でまさかの落とし穴があり、現在テンションダダ下がりである。
うーん、この先どうしようかな・・・。
—————————-
(ここからが追記)
メーカー(輸入代理店)から無慈悲な回答が来た。
=============================
ディエンファシス処理につきまして、メーカーに確認いたしました。
プリエンファシスCDは旧式の技術であり、近年はほとんど使用されておりません。
現時点では、XST20へのディエンファシス処理機能の追加予定はございません。
=============================
・・・。
使用されていないってなによ。
「製造されていない」ならわかるけれど、「使用」(=再生)はされているでしょうが。
この●×※!△■
やっぱり、ディエンファシス済みのCD-Rを作るしかないか・・・。
でも100枚近くは骨が折れるなぁ。音楽CD-Rを焼くときは専用のPCを使うのだけど、使用頻度は高くないから、操作しずらい場所に置いてあるのも憂鬱の種の一つ。うーん・・・。
今日で購入(自宅到着)からちょうど半月。
初日以来まだ一度も電源を入れていないし、CD-Rも一枚も焼けていない・・・。
コメント ※編集/削除は管理者のみ