めっきの厚さ ex.「金めっき」 磨き過ぎると無くなります

日記・雑記
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メッキと一言で言っても、とても範囲の広い話になるので、
今日は メッキの厚さ の 例 を 紹介したいと思います。

事は、
アコリバのフォーラムで 管理人K氏 が
『いわゆる知ったかぶりですね(笑)』と nightwish_daisukiを
嘲笑していた事に端を発します。
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正直申し上げて、
「その程度の音のシステム」 「その程度の耳と感性の持ち主」
としか言い様がありません。

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このように申されてします。

Google検索で自分の名前を見つけ、
当該フォーラムを見たときは愕然としました。

一応? アコリバ製品ユーザーの私に向かって、そこまで言うか? と。
アコリバのフォーラムに私は参加していないので全く寝耳に水のこと。
件のフォーラム書き込みには、私の Ameblo の ブログURLが提示されていました。アコリバと私を繋ぐ接点はそこ。話題はこれに関係します。(そこでは主にケーブルの絶縁体の話題でした)

Amebloから画像を引っ張ってきますと・・・
[:image2:]この↑黄色っぽい光沢のケーブルが銅線よりも少しインピーダンスを下げたい場所に使う事があるものです。(オーディオ向けではありません。航空宇宙向けの銀めっきケーブル。被覆はカプトン®(ポリイミド)です。)[:image7:]図:カプトン®(ポリイミド)紹介のページ(元はイカロスの紹介ページ)

※カプトン® は 米国デュポン社の登録商標(商品名)です。
 物質の 一般名称?は ポリイミド。

[:image3:]図:銀メッキ撚り線の切断面(銅が顔を出している)

アコリバのフォーラムで 管理人K氏は、
銀めっきケーブル の事を 下記のように 説明しています。
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(銀メッキ線が高熱に強いのではなく、
高熱になる絶縁に対して導体表面を保護するためです)

メッキの厚みは数μと薄く導体表面の凸凹によっては
メッキがかかっていない部分も出てしまうため特性は暴れ、
音質は荒れて劣化したものとなります。

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なんとも、雑な説明です。 (その直前までは良い説明だったのですが。残念。)

厚みに 規格があることをご存じないご様子。

日本ならJISなのでしょうが、アメリカにはアメリカの規格が。
日本のJISは 『JIS H 8621:1998 工業用銀めっき』が該当しそうです。
それによれば・・・・ 厚さについては
「JIS H 8501 めっきの厚さ試験方法」が規定されています。
それによる最小厚さ(μm)は
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0.5 , 1.0 , 3.0 , 5.0 , 10.0 , 20.0 , 30.0 , 50.0 , 100.0
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このように規定されています。※JIS H 8621

管理人K氏の言うめっきのかかっていない部分が出るとは・・・それは不良品なのではないでしょうか?
※文脈から「ピット」「ピンホール」「有孔度」らの事を指していない事は分かる

ともかく、銀メッキを 盛大にディスる 書き込みにはがっかりでした。
数μmのメッキ ”しか” ご存知ない とすれば・・・・
逆に 『そちらこそ 知ったかぶり なのでは?』と 揶揄されかねません。

未参加のフォーラムから 一方的に 口撃されていて悔しいので、
何とか 汚名返上の為に 銀めっきケーブルの 「メッキ厚さを提示したい」
そんな思いがあったのですが・・・ 残念ながらメッキ厚を示すスペック表はありませんでした。
ただ、航空宇宙向けだったからか?成分分析が添付されていました。
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Ag5.70% Cu94.03% Zn0.08% Pb0.09% その他 0.10%
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銀(Ag)が、5.7%というのは メッキ厚に換算したらけっこう厚そうですよね? 計算が面倒なのでやりませんけど。
メッキが厚い事を、映像で示そうとしましたが・・・ スマホなど
家庭にある材料・道具では 難しかったです。USB顕微鏡も、金属光沢の微妙な違いを表現出来なくて役に立たず。 悔しい。 
[:image3:]撚り線の切断面を拡大して観る事は何とか出来ても、切断面をスパッと平たく研磨することが無理だったのです。
銅は柔らかいせいか、どうしても切断面が潰れ気味になってしまって・・・。

そこで気分を切り替えて、
銀めっき単線のメッキ厚さを見てみたら
スマホの撮影で上手にできました。顕微鏡要らず。

[:image4:]図:銀めっき単線 US.Mil規格品(アメリカ軍の規格)ポリイミド被覆
GarretAudioより購入:商品ID=WM065 | Wire>US Military 24AWG Silver Plated 単線(現在は販売なし)

[:image5:]図:ちょっと拡大

[:image6:]図:更に拡大

めっき厚は、家庭のキッチンのどこにでもある アルミホイル と
同じくらいの厚さに見えました アルミホイルの厚さは一般に12μmです。
アコリバの管理人K氏が言うような、メッキが無い部分は・・・
所有物を観察する範囲では 見つかりませんでした。

いったい 管理人K氏は 何を見て 
「メッキの厚みは数μと薄く」 など と 発言されたのでしょうねぇ・・・。

メッキに アルミホイルくらいの厚さがあると、ちょっと擦った程度でも
メッキは無くなりません。 けっこう頑丈に見えます。

逆に、金めっき のような 薄く メッキされるものは
下手に磨くと メッキが 無くなってしまいます。
[:image1:]図:Amtrans 金めっきOFC単線ケーブル めっき厚0.5μm
※ニッケル下地めっきが無い珍しいタイプです。ただ、銅の保護という面では0.5μmの金では脆弱。だからこそのフッ素樹脂(PFA)による絶縁(保護)なのでしょう。

とりあえず、銀めっきの厚さにも 色々あるぞ~ 
というのが この日記で 伝えたかった事です。
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メッキの厚みは数μと薄く導体表面の凸凹によっては
メッキがかかっていない部分も出てしまうため特性は暴れ、
音質は荒れて劣化したものとなります。

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管理人K氏 は 銀メッキの事を もう少し 調べてから、
口撃するべきでした。

ついでに書いておくと、アコリバさんといえば 単線好きなので
先の銀めっきケーブル(撚り線)も、撚り線だからという理由で ディスられるかもなぁとふと思いました。でも、単線って 折れる のですよね・・・・。
アコリバがSHUREに頼まれて開発したというケーブル。
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ACOUSTIC REVIVE(アコースティック・リバイブ)
REC-130HS-S(1.3m) 定価OPEN 
REC-130HS-R(1.3m) 定価OPEN 
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これらを Amazonで 見ると 評価の星が★★☆☆☆?。
最初から断線、使用2週間で断線などのレビューがあって・・・残念な結果に終わって(終売)。 ※これが単線だったのかどうかは古い製品なので分かりませんが、状況からすると単線っぽいです。評価を参照下さい。
(Amazon)ACOUSTIC REVIVE SHUREイヤホンケーブル 1.3m REC130SH-S-1.3
(Amazon)ACOUSTIC REVIVE SHUREイヤホンケーブル 1.3m REC130SH-R-1.3
同社のUSBケーブルも、ネットで検索すれば、「USBケーブルは断線やコネクタ部の不良で 音はいいけどオススメできない」なんてお話もヒットします。 耐久性よりも断線よりも 音質を優先という事なのでしょう。

話を少し戻して先ほどのSHUREのイヤホンケーブルの開発秘話?で、PVC絶縁体で試作してみるととても音が悪かったような事が書いてありましたが・・・きっと 純度が高い裸の銅線を使ったのではないかな・・・と想像しました。イヤホンケーブルは、コンビニに売っているような低価格帯でも、撚り線に見えて・・・その実、細い線の一本一本が絶縁された LITZ線なのですよね。安価でそこそこの音質で折れないケーブルを作るには、そういう工夫も必要だったかも。LITZ線なら銅が外皮に直接触れる事がないので、裸の銅よりも遥かに外皮の影響を受け難い。
参照:オヤイデ電気 リッツ線

アコリバのホームページを見ていると、未だに 世間の イヤホンのケーブルは
(LITZ線ではなくて) 撚り線が使われている かのような書かれ方をしているので
まだ 存知ないのかもしれません。

SONYのMDRのように、ちゃんと「OFCリッツ線」と明記してある場合もあります。
https://www.sony.jp/headphone/special/mdr-ex700sl/spec.html
ですから、ジャケット(外皮)が PVC だからといって、すべてダメだとは
言えません。だって、その(SONYの)イヤホンは PVC が 絶縁体では無いのだから。

[:image8:]図:オヤイデさんのLITZ線の例(見た目だけでは、撚り線と見分けがつかない。)

※私が子供の頃から?イヤホンの断線というのは割とあって、
  ハンダで修正しようにも、LITZ線はハンダが付かないし導通しない。
  そういう実経験から、イヤホンのケーブルは単なる銅の撚り線でないと
  書いています。世界のイヤホンを収集してLITZ線と撚り線の比率を
  調査したわけではありませんので、悪しからず。

※もちろん低価格なイヤホンでLITZ線なのは、音質追及の結果ではなくて
  「柔軟性」など、そういったファクターから選択された結果でしょう。

※アコリバが PC-TripleC に拘るなら、PC-TripleCで LITZ線を作れば
  いいんじゃないと思います。どれだけ細い PC-TripleCを製造できるかが
  ポイントでしょうかね?LITZ線は高周波用途にて歴史あり。信頼性大。

もう段々と、めっきの話題からズレてきていますので、
最後に もっと ズレたいと思います。

Amazonベーシック スピーカーケーブル 16ゲージ 15メートル
[:image10:]この切断面は・・・ 左が普通の線。
右がAmazonです。まるで銅めっきしたアルミです。この中身がアルミのスピーカーケーブルががなかなか売れてます。五万評価越え。 まぁ ”見た目は” 銅 ですからね。 中身はアルミなんですが。
[:image9:]図:https://ameblo.jp/stwq/entry-12017664555.html より (※現在LINK切れ)

そんなこんなで? たまには、
メッキの下がどうなっているのか 見てみるのも
面白いかもしれません。 そんな気分から、
金めっき 綿棒で こすってみたら 案外簡単に メッキが剥がれました。
動画に撮影してみました。

******************* Youtube動画 **********************
「金めっき」磨き過ぎると無くなります

↓下のLINKで開けなかった場合は↑上のLINKから

https://youtu.be/9Zt7BbioFk8
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ネット上で 銀メッキの事を 訳知り顔で語っていると、
思わぬところで足元を掬われることがあるので注意が必要かも。
”メッキが剥がれる” とは よく言ったものです。 

たとえオーディオマニアでは無くても、そして
誰だって 1企業から 「その程度の〇〇」と 公に言われたくありません。
言われた私は 傷心です。
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