大地アースについて調べていたらちょっと気になる書き込みがありましたので紹介してみます。始まりはアコリバさんの掲示板。
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この「アースをねらえ!」について興味があったので、
AA誌を購入して確認してみました。
あ、AA誌はバックナンバーも含めて色々なところで電子書籍でも購入できますので、紙は嵩張るとお悩みの方にオススメですよ!
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気になった掲示板上のコメントというのはこちら↓
https://acousticrevive.jp/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=2735&forum=1&post_id=17084より
管理人K |
投稿日時: 2014/3/2 23:17 |
~中略~
提灯記事だらけのAA誌には珍しくアースを大々的に取り上げたのは良いことだと思います。
評論家先生の技術的解説からアースループや仮想アース装置の実験、電気工事業者のデタラメな自画自賛記事などありましたが、肝心なアースの重要性やアースを落とすことによって具体的にどのような変化、効果があるのかなどはどこにも載ってませんでしたね。
~中略~
更にAA誌の電気工事業者の自画自賛記事のようにアースループの問題も一切説明せずにひたすら接地抵抗値の低さこそが重要だとか(接地抵抗値が低ければ低いほどシャーシ電位も低くなるということなどありませんし、音質も激変などしません)アナログとデジタルで別々にアースを取ると凄いなど(ラインケーブルでアースとして結ばれますからデジタルアナログ分離にはなりません)というとんでもないデタラメな記事が載るものですから益々混乱を招いてしまうと思います。
~後略~
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コメント引用ここまで
かなり辛口の 意見論評 ですね~。「電気工事業者のデタラメな自画自賛記事」ってどんなものかと興味惹かれますでしょう? こんなの勘の鋭い人はお分かりですね? AA誌を開くまでもなくこの電気工事業者とは「出水電器の島元澄夫代表」を指す事だと想像ができます。実際、「アースをねらえ!」を再確認しても電気工事をしている業者さんは「出水電器」 ”だけ” でした。これ、電気工事業者とボカしているつもりなのかもしれませんけれど余裕で “同定可能性” が認められると思うのですけど・・・心配になっちゃいます。
※nightwish_daisukiが同特集の他業者を見逃していたのならスミマセン!! 万が一見逃していた場合はここでお詫び文と訂正を掲載致します。
“同定可能性” は脇に置いておくとしても、こういう書き込みをするというのは企業の姿勢としてどうなんだろう?と個人的には疑問に思うところです。 「PEPSI」が「CocaCola」をCMなどでディスるのは微笑ましいですが、こっちの方は傍から見ていて気分の良いものではありません。
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もう少し突っ込んでコメントを見ていきます。
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■『肝心なアースの重要性やアースを落とすことによって具体的にどのような変化、効果があるのかなどはどこにも載ってませんでしたね。』
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AA誌から一部ボカシ付きで引用します。238頁。
アースの音質への効果が述べられています。
アコリバの管理人Kさんは、これを、たまたま、見逃してしまったのでしょうか。紙面で目立つように赤文字で「S/Nの改善で歪みを軽減」「力感など情報量も増す」と大きなフォントで書かれていますが・・・。普通なら見逃すはずはないのですけれど。
アース工事をした感想は239頁で紹介されていました。
これら、具体的に感想を述べられていますけど・・・。
やっぱり、たまたま、管理人K氏は見逃してしまったのでしょうか。
島元代表は同ページでこのようにも言われています。
『電気工事の世界では「アースは魔物」とも言われ、現場の土壌によって全く違い、同じ条件というのはありません。つまり、やってみなければ分からないのです。』
まぁ、そうですよね。
アースに正解や誰でもやれば成功するレシピは存在しないのです。それは私が辿り着いた結論でもあります。成功すれば、オーディオ専用アースを導入されたユーザの感想のように「音の品位が想像以上に向上」(239頁赤文字大きめフォント)という結果が得られる。成功に至るには多くの経験や勘が必要になります。セットしてケーブルを繋げば終わり・・・でないのは正にオーディオです。 導入して終わりでなく、そこから始まりになったり、逆にオーディオ沼から卒業できたりと、人によってエピソードは様々かもしれません。
とりあえず、アース導入による変化・効果が『どこにも載ってませんでしたね。』との管理人K氏の発言に対しては『載っとるやろが!』と島元代表に代わり反論しておきます。
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■『アースループの問題も一切説明せずにひたすら接地抵抗値の低さこそが重要だとか(接地抵抗値が低ければ低いほどシャーシ電位も低くなるということなどありませんし、音質も激変などしません)』
↑↑↑
同AA誌、特集「アースをねらえ!」では、234頁~237頁の実に4ページ割いてアースループについて解説しています。これで不満なのでしょうか??? それともこれも、たまたま、見逃してしまったのでしょうか。
小林貢氏と出水電器さんの両者でアースループについて記事を投稿したら内容が重複するのは当然として、意見の相違や齟齬が出てきてとってもややこしい。そんな訳でこの「アースをねらえ!」特集でAA誌は「アースループとその対策について」は小林貢氏に項をお願いして、出水電器さんには接地アースについて書くような采配をしたと考えるのが自然ではないか?と想像するのですが、どんなものでしょうね。出水電器さんがアースループの解説をしなくても特集「アースをねらえ!」のなかで解説されておれば読者にとっては全く問題ありませんよ。『アースループの問題も一切説明せずに」とまるで出水電器を責め立てるような管理人K氏の姿勢には違和感しか感じません。
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接地抵抗の低さが重要なのはその通りだと私は思っています。ですから『接地抵抗値が低ければ低いほどシャーシ電位も低くなるということなどありませんし』という記述が “特に” 気になります。 いや、接地抵抗が低ければ低いほどシャーシ電位は低くなるじゃろ?そりゃあ機器にもよるかもしれんけど普通に考えて。電源を入れて稼働している機器で且つフレームに回路側からのGND接続があれば、普通に設置抵抗値が低ければシャーシ電位も低くなります。嘘だと疑う人の為に、簡単に再現確認できる実例をお見せしましょう。
必要なのは、
①iFi AC iPurifier
②テスター
③大地アース
④接地抵抗を肩代わりする抵抗「R1」1Ω,100Ω各1個,計2個
※iFi AC iPurifierはコンセントに差し込みして下さい。ノイズカットトランスやギタリスト電源に差し込みするとアースに電流(コモンモード)が殆ど流れなくなるので実験になりません。コンセント直か、コンセントプラグから延ばしたテーブルタップに差し込みする必要があります。この実験の為には。
iFi AC iPurifierをコンセントに差し込みしたらテスターのレンジを交流電圧にセットして「R1」の両端の電圧を測定すればOK。iFi AC iPurifierのアース端子が見立てのオーディオ機器のフレーム電位です。抵抗器は大智アースの接地抵抗を擬似的に作っているもの。 さて、1Ωと100Ωとで、どちらの方の電圧が高く現れるでしょうか?
実は・・・実験するまでもなく、これは「オームの法則」から直感的に想像できます。
V(電圧)= R(抵抗)× I(電流)
流れる電流が同じなら抵抗に比例して高い電圧値が出てきます。
実際には抵抗値が増えると電流もつられて減るので比例関係にはなりません。興味ある人はやってみて下さい。※管理人Kさんの意図がこれと全く違う場合にはこの場所で訂正・補正の追記をする事はやぶさかではありません。
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激変などしませんといいますが音質は全く個人の主観によるので、
人によっては激変と感じる人もいるでしょう。
239頁をみると分かるように文字面ではむしろ控えめ?で
「派手な変化ではなく、」と書かれています。
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少し脱線しますが、
(アース)ループを無くせば音が良くなるかといえばそうでもなくて、逆にループのままの方が良い場合もあります。その辺りの説明は以前の日記「アースループは絶対悪ではない」を書いたこともありました。
実際、形成されているループをCUTしたら・・・性能が劣化したなんて事もありました。
基板のGNDパターンが4辺、周囲をぐるっと1周していましたので・・・ Cutしてみたんです。
ノイズが増量されちゃいましたねー(Cutは逆効果, ループ状態に戻して元通り)
だから?か どうか 分かりませんが、アンプなどオーディオ機器には(相互の)GNDを切断するGND-LIFTなるスイッチが用意されていたりもします。どっちか良い方を選ぶ感じ。使用者に判断を委ねる。
なんだか、ループしていたら絶対に悪い!! みたいに断言する人が見られますが・・・ 「本当に測定してみましたか?」と聞いてみたいですね。もちろん、測定結果のサンプルが1個では断言できない事は言うまでもありません。統計をとり始めたらきっと「ケースバイケース」という世間が喜ばない結果しか出てこないとnightwish_daisukiは肌で感じています。性能向上を狙ってGNDループを断ったら逆に特性が悪化した実経験からです。
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話を戻します。
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■『アナログとデジタルで別々にアースを取ると凄いなど(ラインケーブルでアースとして結ばれますからデジタルアナログ分離にはなりません)』
↑↑↑
へー「凄い」のか。どれどれ・・・と、出水電器さんの稿を読み進めますが何故か該当する記述が見つかりません。why?
できるだけそれに近い記述を同AA誌の出水電器さんの稿から頑張って見つけると・・・
↑こちらは239頁より
「思います」思っただけですから「アナログとデジタルで別々にアースを取ると凄い」とは言ってません。 そしてこれから少しあとに・・・
↑こちらも239頁より
「アナログとデジタルで別々にアースを取ると凄い」かどうか?現時点では判断できないので今後研究して行きたいなーっと、述べているにすぎません。 少なくとも「凄い」と断定していません。
管理人K氏のコメントについて、少し見ただけで
これだけの突っ込みどころが出てきます。
とても誤解を生じるというか、
事実と異なる書き込みをされているように感じてなりません。
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しかし、これで終わりではりません。
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■「(ラインケーブルでアースとして結ばれますからデジタルアナログ分離にはなりません)」
↑↑↑
デジタルとアナログといえば、デジタルトランスポートとDACの接続。ラインケーブルとなればSPDIFの同軸ケーブルの事でしょう。オーディオ機器の中身に興味のない人はご存知ないかもしれませんけれど、大抵の同軸出力(または入力)はトランスで電気的に絶縁されています。ちょっとGoogleで画像を検索してみます。
左から、絶縁しているけれど一次側と二次側のGNDを共通しているもの、一次側と二次側を完全に絶縁しているもの、同左。このようにケーブルで繋いでいても(絶縁されているので)分離されている場合があるというか・・・そっちの方が多いのでは?知らんけど。
少なくとも「分離にはなりません」というように断言する事はできないし「とんでもないデタラメな記事」は明らかに行き過ぎた発言だと nightwish_daosukiは感じます。
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企業が企業を口撃する地獄。
最近は私のような個人でも、名誉棄損や侮辱で
法的措置を求められる事例が珍しくありません。
個人ではない今回の事例のような企業体が
出水電器さんや音元出版社に対して「とんでもないデタラメな記事」だとか効果が「載ってませんでしたね」などと事実と異なる情報を発信し続けていたとするならば、どのような措置がとられるのか。
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アコリバの管理人Kさんは、
出水電器の島元代表と音元出版社に対して
公開の場での “謝罪” と、この発言に至った経緯の説明、
そして今後の対策が(企業として)求められると思います。
もっとも、その “謝罪” が 受け入れられるかどうかはまた別のお話ですが。。。
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最後に、
国立劇場再整備等事業 業務要求水準書(資料 – 2)
というものを紹介します。これの一部を引用
~中略~
このように、音響用に専用のアースを設ける事が要求水準書に盛り込まれています。オーディオの分野ではそれほど一般的ではないのかもしれませんがアースは何でも1個に全てまとめる共用接地は望ましくなくて、単独接地が理想です。各接地棒?同士の ”十分な間隔” 一つの目安として10m以上というものがあります。
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音響用に専用の単独接地を設けるは既に標準なのかもしれません。
下記は JATET JOURNAL vol.17からの引用です。
最後といいつつもうひとつ.
「ノイズに関するテクニカルガイド」日立産機システム より
出水電器の島元代表の書かれた「デジ・アナ分離」は
ノイズ対策の世界では割と的を得た対策でもありそうですね(^^
まぁ何せ奥の深い世界ですから “全てのケースでうまくいく” と限らないことはこの日記を見ている方々に念を押しておきたいと思います。
nightwish_daisukiなら一般にいわれるデジタル系(トランスポートやDAC)はバッテリー駆動して商用電源とは隔離したうえで大地アースせずDA変換後のアナログ出力はlundahlトランスで絶縁、アナログ系はプリアンプから素直に大地アースに落とす、サブウーファー等を大出力を行うD級アンプはかなり汚染元になりそうなので隔離が必要→アナログ用とは別の大地アースを使用する・・・かな。D級アンプと上流機器の間(信号線)もlundahlトランスか光で絶縁しておきたいところ。
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プラズマ実験におけるノイズ対策の基礎(桑原大介氏:中部大学工学部)より「実験室模式図.」
上図は絶縁とアースのコンビネーション、そして別系統アースのON/OFFスイッチの存在が見所です。“全てのケースでうまくいく” と限らないから別系統アースを準備したのかなと妄想をしています。このように真空管アンプ製作でキモとなる「1点アース」は、接地の大地アースに当てはめてはイケマセン。そんな事したら冷蔵庫とオーディオが接続される望ましくない “共用アース” になっちゃいますからね。冷蔵庫とオーディオは別々のアースにして、それぞれのアースは最低10m以上離れていることが肝要。
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「アースをねらえ!」Audio Accessory誌(AA誌)152号 は 電子書籍でも購入できますので、
興味惹かれた方々は 是非購入して下さい。管理人K氏のコメントと特集「アースをねらえ!」を比較しながら読み進めると味わいが深まります。味わいだけでなく、皆さんの(アースやアースループの)知見が深まる事も期待できますよ(^^
デタラメかどうか? ご自身の目で確かめられて下さい。
ノイズの無い環境では大地アースは必要ないかもしれません。
しかし、近年のコモンモードノイズや色々な電波が飛び交う環境下ではノイズ対策は必須であり道具としての大地アースは重要な役割を果たしているというのが・・・nightwish_daisukiの理解です。
大地アースは音を良くする道具ではなくて、ノイズによる悪影響を取り除いて機器本来の性能を発揮するようにするための一つ道具であり手段。最初から理想的な性能を発揮している機器の環境に導入しても、更に良くなる事は無いです。(機器が理想的な性能を発揮できる環境というのが、そもそも現代の家庭環境ではほぼ実現不可能。だからノイズカットトランスTMだとかアースの出番になる訳ですよね。たぶん。)
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聡明なる読者諸君に改めて説明するまでもないが(某誌でお決まりの枕詞)自分の頭で考える事が肝要であり自分の眼と耳で確認する事もまた重要。。。
引用のはじまり
https://twitter.com/emcdesign_staff/ より
におわせのつもりで “同定可能性”は通らないと踏んでの書き込みかもしれないけれど「低Ωを目指し沢山のアース棒打設」の一言で、誰を指しているかは明らか。法廷の場で否定してもまず通らないと想像しますよ。本当に大丈夫そ?
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https://emc-design.jp/emc より「よくある質問」
https://emc-design.jp/emc より「よくある質問」
引用おしまい
マイ柱上トランスにも専用アースにも罪はありません。使いこなせない人が悪いのです。使いこなせない例だけ挙げて簡単に(不要の方向性で)片付けるのは乱暴です。先にあげた国立劇場やJATET JOURNAL vol.17札幌文化芸術劇場hitaru、プラズマ-核融合学会の学術記事を見てからも同じ事を言えるのか、、、私には分かりません。
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コメント ※編集/削除は管理者のみ
クリックして内容を確認してみたくなる秀逸なタイトルに思わず「いいね!」しちゃいました。(笑)
たかけん さん 「いいね!」ありがとうございます
最後の動画「お前が歌うんかい!!!」も見て行って下さい(^^
さすが日生学園時代に副寮長を務めたオトコ 浜田
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