もどきの板材選定です。
Diffusorの板表面と小口を見る限りでは、プライウッドやMDF、パーティクルボード、集成材ではなさそうですが、本国からのライセンス生産というのを鑑みると、コスト的にはラワン材かバーチ材といったところでしょうか。
今回、私が重視したのは以下の通りです。
① 比重の高い板を使う
② 下地色、または、木目に特徴がある事
③ 耐衝撃性が高い
④ 板厚は50㎜超が好ましい
⑤ コストが低め
これらから、選考対象は以下の通りになりました。
① モクレン
中国、ミャンマー原産。
木目がチークに似ており、色によっては見分けがつかない事も。
板強度はヒノキ科より上で、タモやホワイトアッシュより下。
流通量が極めて少ないにもかかわらず、価格は安価な傾向。
② ホワイトアッシュ
北米材。タモ材と同種別でアオダモと並び、野球選手のバットに好まれる素材。
耐衝撃性が高く凹み難いものの、有色塗装に難あり。
木目はハッキリしているが、メープル系みたいにあまり奇麗ではない(個人的趣向)。
コストは意外と低め。
③ ビーチ
ヨーロッパ、米国原産。前者後者で特徴に違いがあり。
ベント・プライウッドで好んで使われる傾向で、日本では曲木加工の名で有名。ロッキングチェアに使われる。
ベントウッドはソナスファベールのエンクロジャーで使われる手法であるもの、ソナスの素材はビーチではない。
比重が高く、破壊強度も高めにしては、コストは安価。
似たような名前で「バーチ」があるものの、全く別種の板材。板材の格としては下で、家具類にしても中級廉価モデル向け。
④ タモ
言わずと知れた、AGS本家の使用木材。
強度面から手摺などに使われる。
耐衝撃性が高い割には加工は難しくなく、コースレッドの効きも良い傾向。
ただ、板材の端に打つ時は下穴を開ける方が失敗が無い。
木目が奇麗なので、木材としては質が劣る合板やパーティクルボードなどの仕上げ突板として利用されることも。
直立に育つため、板厚のある材を揃えやすい傾向にある。
価格もそれほど高価ではなく扱い易い。
QRDオリジナルは、10㎜~20㎜程度の板材を組み合わせ、隔壁構造を採っていますが、これを強度面からブロック構造にしようという計画です。
強度面、質量は大幅上がりますが、それが果たして音質に有効かは分かりません。
スピーカーでも、質実剛健タイプと響かせるタイプとありますし。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
へっぽこハム太郎さん
今回は板材選定ですか。
候補とされた板材は、自分は使ったことがないものばかりでした。
なので、自分勝手な書き込みをしますね。
<ヒジヤンの妄想>
見た感じは、ビーチがよい感じに思えたので、調べてみると
「変色や乾燥による狂いが出やすいので注意が必要。耐朽性は極めて小さい」とありましたので、止めておきます。
QRD自作は、精度が必要とのことで、しかも薄板となりますので、長期間の使用時にも反りや割れが出にくい材料がよさそうに思いました。ぶつけたり、落とした時の材料強度も必要ですね。
タモは加工性が気になりますので、モクレンかホワイトアッシュがよさそうに思いました。パイン材などもよさそうだなと。
ですが、少し視点を変えて、集積材は考えられないか?
反りや割れが出にくくコストも安いので。木目が綺麗に出ない点に難があるなと。
折角単板を使うなら、無垢材の方が木目が綺麗で響きもよさそうだ。
なんて妄想です。
いつも集積材は候補には上げるのですが、採用には結び付きません。
コスト重視の時は、合板かMDFにしてしまいます。
材料選びは楽しいですね。
ヒジヤンさん、こんにちは。
後で日記に書きますが、板材を注文しました。
2週間程度で到着するようです。
ビーチ材ですが、欠点を補うためには、加圧圧縮、またはウレタン全面塗装すると大丈夫です。
今回の板材はホワイトアッシュにしました。
木目の紋様はあまり好きではないですが、ハッキリ浮かんでくるので、製品オリジナルと違う演出が出来ます。
パイン材ですが、2×材のSPFの中に含まれるので、処理をしないバーチ材と欠点は同じ程度になります。
さらに、破壊強度が弱いですね。
本当はホワイトオークで作りたかったのですが、近年はメープル同様に希少木材に足を踏み入れてしまったので、かなりコスト高になるため諦めました。