ブロカートフィルハーモニー管弦楽団第27回定期演奏会

日記・雑記
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立春を過ぎて厳しい寒さも幾分緩んだように感じる2月初め手の日曜日。
ベランダに植えているローズマリーにも可憐な花が咲き誇っている。
ブログの方もご覧ください。

昼前にJR山手線で日暮里経由京成電車で青砥駅下車。
かつしかシンフォニーヒルズ」にやってきた。
かつしかシンフォニーヒルズは、1318席のモーツァルトホールと298席のアイリスホールを擁する葛飾区の文化施設として1992年に竣工した。
ウィーンフィルの本拠地にあるムジークフェラインザールと同じシューボックス(長方形)型空間を採用し、国内でもトップクラスの優れた音響性能を備えており、東京都交響楽団の準本拠地でもある。

今日は今年5回目のコンサート。ブロカートフィルハーモニー管弦楽団の第27回定期演奏会。
1989年に「東京電機大学OB管弦楽団」として創立したアマチュアオーケストラは、2004年5月に「ブロカートフィルハーモニー管弦楽団」へと発展的に改称し現在に至っているそうだ。

今日の演奏は指揮者にNHK交響楽団トロンボーン奏者で、当オケの指導者でもある吉川武典氏。
曲目は前半がベートーベン:交響曲第8番ヘ長調Op.93、メインがブルックナー:交響曲第6番イ長調ノ「ヴァーク版」という、2人の大作曲家の交響曲を取り上げた意欲的なもの。
自由席だったので前列から5列目真ん中の席を確保することができた。
客の入りは招待券の客が中心で7~8割の入りだろうか。

今日の演奏者は総勢72名。
昨日の豊島区管弦楽団が110名と比較するとブルックナーを演奏するにはやや小編成に感じる。
パンフレットを見ると団員募集の文章があり、やはり弦楽器の数が足らないようで、本日も10数名の弦楽器エキストラが入っている模様。

指揮者吉川氏は長髪をライオンの鬣のようになびかせて颯爽と登場し、おもむろにタクトを振り下ろし演奏が始まった。
吉川氏は指揮が専門ではないが音楽の専門高等教育を受けただけあって、その指揮ぶりは的確でオケをリードしていく。

ホールの音響は杉並公会堂よりも僅かにデッド気味であるが座った位置が良かったのか、直接音が飽和することなく適度な響きを伴って耳に届いてくる。

ベー8は小編成オケのよさが発揮された、小気味よいアップテンポのまま進行して、弦楽器の刻みは歯切れよくパート間のメロデイの受け渡しもスムーズ。
ベートーベンの古典的な構成が見事な演奏だった。

休憩をはさんでブルックナーの第6番は、管楽器トップがベートーベンとは入れ替わって登場した。
小気味良いリズムを刻む弦楽器群にコラール風の響きを聞かせる金管楽器のクレッシェンド。
弦楽器群の刻むリズムは正確無比。
木管楽器のソロはもう少しロマンテイックに吹いて欲しいところだが、それは小生の願いであって指揮者の意図するところではない。
指揮者の意図は金管楽器のコラールをいかに輝かしく壮麗に響かせるかに腐心しているように見受けられる。
もう少し歌わせたいオーボエやクラリネットも敢えて淡白に吹かせている。
ブルックナー全体としては、やや小編成な弦楽器群からは重厚な響きよりも軽快で牧歌的な明るい響きが放射されているので、トロンボーン奏者の指揮者としてはブラスの響きをより重視する音楽づくりを志向しているのだろうか。

終楽章最後のコーダで演奏が終わると観客からはブラボー!の掛け声が飛び、汗びっしょりの熱演ぶりだった指揮者と団員達への暖かい拍手が鳴り止むことはなかった。

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