先週の日曜日、阪急宝塚線、池田駅から徒歩10分のところにある、財団法人阪急文化財団が運営する、逸翁美術館にあるマグノリアサロンに夫婦で出かけた。
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今日は今年16回目のコンサートで、チェロ2重奏の室内楽演奏会。
コンサート開場が午後1時半なので、昼食は、隣接する小林一三記念館で摂ることにして予約を入れていた。
由緒正しい長屋門をくぐると奥には広大な敷地が広がっている。
ここは、阪急東宝グループの創業者、小林一三氏の邸宅だったものが国指定の登録有形文化財に指定されたのをきっかけにして阪急電鉄の記念館として一般公開しており、邸宅内にフレンチのレストラン「雅俗山荘」がある。
居間だった部屋はゆうに5メートルはある天井高の吹き抜けが圧巻で、壁にはガス式の暖炉が設えてあり、ゆったりしたソファーに身を委ねていると、賓客としてもてなされている気持になる。
このレストランでは、宝塚ホテルやホテル阪急インターナショナルの総料理長を歴任したシェフによるフランス料理をゆったりした気分で味わうことができ、至福の昼のひと時を過ごした。
今日のマグノリア・サロンコンサートの演目は、チェロ2台のコンサートで、出演は夏秋彩(なつあきあや)、夏秋裕一(なつあきひろかず)という若い兄弟のチェリストによるコンサートである。
夏秋彩氏は、関西フィルハーモニー管弦楽団に所属するチェリスト。
演奏曲目は、ボッケリーニ:2つのチェロのためのソナタハ長調、ランツェッティ・2つのチェロのためのソナタ第1番、デュポール:チェロのタメノエチュード11番、オッフェンバック:2つのチェロのための順序づけられたレッスンより、グリエール:2つのチェロのための10のデュオより、ソッリマ:アローン
サロンコンサートなので、最前列に座った小生夫婦の2メートルの場所で演奏が始まる。
チェロ2重奏の曲は演奏機会も少なく初めて聴く曲ばかりであったが、どれをとっても音楽的に心に響くすばらしい曲目揃い。
チェロの音色は人間の感覚には一番心地よい音域ではないだろうか。
2人とも完璧なボウイングと運指で、艶やかな音を響かせる、素晴しい演奏技量であるが、音色は姉の夏秋彩氏と弟の裕一氏とではこれだけ違うのかと感心する。
プログラムは、18世紀のイタリア人作曲家による優雅なチェロソナタから始まり、19世紀のオッフェンバック、するグリエールと進み、20世紀のバルトーク、ソッリマと時代ごとの演奏スタイル変遷を聴かせる、意欲的な演奏会。
目の前で演奏される迫力と体全体で浴びる音楽を、それこそ全身で楽しむことができた。
1時間余りの演奏会はあっという間に終わり、お腹も心も満足で開場を後にした。
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