2012年最初の月1月も色々あって、漸く今年1回目のコンサートとなった横浜みなとみらいホールにやってきた。
今日は神奈川フィルハーモニー管弦楽団の第277回定期演奏会。
1970年に創立された神奈川県に根ざしたオーケストラとして活動を行っているプロオーケストラである。
今日の指揮は、常任指揮者の金聖響ではなく、ウィーン生まれのイケメン指揮者、サッシャ・ゲッツェルを迎え、ヴァイオリン独奏に松田理奈さん。
プログラムは、R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調、休憩を挟んだメインは、ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98。
当日券を買ったので、座席表を見るとS席はほとんど無くA席も随分隅っこしか残っていない。
それならば、とP席をチョイス。
ここはB席料金で3000円とリーズナブル。
久しぶりに指揮者と正対してステージ上の奏者と同化するのも良いか。
ヴァイオリン独奏も後姿であっても音の大きさには問題は起こらないと踏んだのだが、これは大正解であった。
ブルッフのヴァイオリンコンチェルトでは、顔こそ見えないものの、バイオリンを弾く後姿から運指やボウイングといった演奏スタイルがとてもよく判る。
音量もオケに埋もれてしまうこともなく申し分ない。
休憩を挟んで演奏されたブラームスのシンフォニーがまた素晴しいものであった。
ゲッツェル氏の指揮は動作が大きい上に、表現のニュアンスを非常に判りやすいジェスチャーでオケに伝え、それにオケが敏感に反応する様を間近で体験できたことはとても素晴らしいこと。
個々の奏者の力量は?と問われると他の在京プロオケに比べれば不満もあろうが、何よりも音楽の魅力を聴衆に伝えたいという情熱を感じ取れたのだ。
色々あって心底音楽を楽しめない日々が続いていたが、久しぶりに音楽の素晴しさを体の芯まで感じ取った演奏会。
財政基盤の脆弱なプロオケであるが故にファンサービスの一番は、素晴しい演奏を披露すること、という理念が神奈川フィルにあるかどうかは知らないが、少なくとも小生の心にはしっかりそのメッセージが届いた演奏会であった。
演奏会がはねた後、次のイベントに向かうためJR桜木町の駅ホームで電車を待っていたら、何と石油タンクを満載した貨物列車の通過に遭遇したので思わずパチリ。
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