今年メジャーアップデートをしたKEFのR一桁シリーズですが、donguri前々から特に旧R3は気になっておりました。最近YouTubeで、R3 metaのOnsite Audioでの大絶賛と、Otai Audioでの高評価を見て、これはぜひ音を聴いて見たいと思い、Onsite Audioの2週間レンタルを申し込みました。5/29に到着、翌日実質3-4時間くらいでしたが、B&W 805D3と比較試聴をしてみました。
なぜR3 metaが気になったかというと、
1)前バージョンR3はミドルレンジ価格帯で最も高いPreference rating (PR値と略)を示すスピーカーである。
2)PR値が高いというのは、周波数特性が優秀かつ正面軸から外れたところでも変化が少ないので、マルチチャンネルで組み合わせるのに向いていると考えられる。ちなみにB&Wは周波数特性に癖があり、PR値は最低ランクでPR値的には対極のスピーカー(B&W はあえて無視してるんだろうな。しかしこの音をdonguriは好んでいる)。
3)B&W 805D3の中古価格の半分で新品が買えるため、複数セットを揃える際にお財布にやさしい。donguri、最近、センタースSPを左右SPと同一とすべく中古で805D3を手に入れたわけですが、そうするとサラウンドSPも805D3にして5チャンネル同一SPにしたくなってくるわけです。すると、さらに60万円以上の出費となる、そこで、もしR3 metaが気に入っちゃったら、この際一気に805D3からR3 metaに全とっかえしても下取りを入れるとむしろ負担軽減となる計算です。
4)KEFの同軸ユニット、最新のMATやその他テクノロジーがどんな音なのか一度しっかり聴いて見たい。
はい、Onsite Audioの販売戦略にしっかり乗ってしまっていますが、2週間の有料レンタルというのはこのGW期間の課題として、ちょうどよかったので乗ってみました。 プレーヤーは OPPO 205、アンプはAccuphase E-370でのステレオ再生での比較です。セッティングは以下の写真です。ちょっとアンクもどきとの位置関係が違うので厳密では無いですが、許してください。それから、KEF R3の下にはヒジヤンさんから教えてもらった、KaNaDe02bf-Vを敷いてます。視聴曲はクラシックの室内楽、ピアノ協奏曲、バイオリン協奏曲、大編成のマーラーの交響曲(SACDまたはBlu-ray audio)まで、ジャズCD(狭間さんのビッグバンドのみ)、2LレーベルのBlu-ray audio数枚、70年台ポップス(詳細は一週間後に)
ファーストインプレは?
1)全体的にR3 metaは嫌な刺激からは無縁の聴きやすい音を出そうとしている。
2)弦楽器、管楽器、ピアノ、ボーカルとも、高音部成分の味付けのせいか、805D3の方が、生々しさやライブ感がある、時にそれはきつさにもつながる。R3 metaは不快な音は出さない感じ。
3)弦楽合奏に関しては甲乙つけがたい感である、R3 metaと比べると805D3はなんか艶を持っている感じがして、時にはかえってうっとうしくなる。R3 metaはやはり無難。あまり音楽にのめりこまない聴き方をしているときはR3 metaが良さそうである。
3)協奏曲では合奏の中のソリストの音が際立って、良く聞こえるのは805D3。これは音の分離度と言うのでしょうか。
4)長年805D3に慣らされた耳には、R3 metaの音は引っ掛からなという感じ。きっと音響的にはR3 metaの方が正しい音をだしているような気がします。donguriは805D3の演出をいい音として聴いていたのでしょうね。
5)低音はR3 metaもしっかり出てて、音楽を聴く分には805D3と引き分け。
6)古い録音(70年代ポップスや50~60年のヴァイオリン録音などで比較)はR3 metaがうまく聴かせてくれるのではと期待しましたが、805D3の味付けが結構いいです。かえってR3 metaの方がストレートに表現している。
ということで、R3 metaは全くの新品でエージングで変わるのかもしれませんが、どうも長年805D3を聴いてきたdonguriには805D3を買い替えるほどのインパクトとはなっていません。ただR3 metaだけ聴いていると耳がなれてきて音楽に集中できてかえって幸せかもとも思います。805D3はなんかいろいろいじってみたくなるオーヲタ入門機であるという気もしてきました。
R3 metaは出戻ってしまうのか、805D3に変わって主役の座を奪い取るのか? 結論は1週間後。
PS:ちなみに805D3 フロント3本再生は、週末、わずかな楽曲とNetflixの映画配信5.1chを体験しただけですが、B&W HTM72S2の時より音質アップで良いです。これはもう戻れない!
コメント ※編集/削除は管理者のみ
donguriさん、おはようございます。
スピーカーの検討ですか。
自分が今まで体験してきた感触からすると、マルチチャンネルのスピーカー選びは、1本1本の性能よりも、「全種類統一」の方が遥かに効果的のように感じています。下記の体験からです。
Y氏邸のサラウンドの変遷
①B&Wマトリクス801 5本のサラウンド
↓
②B&Wノーチラス801 4本+センター802D
↓
③B&WのDとノーチラスシリーズの混合でチャンネル化(?)忘れました
◆この中で、旧式のマトリクス801 5本統一の時が一番よかったです。
先日にO氏邸でこの話になった時に、オーナーのY氏も①が一番よかったと言われていました。
donguri邸も、先ずは5本のKEF R3 meta で揃え
その先は、11本のKEF R3 meta ですかね(悪魔のささやき)
話は変わりますが、Preference rationg (PR値)はどんなものでしょうか?
以前のPhile-webコミュ時代に、自作スピーカー派の○○○さん(HNを忘れました)が、このPR値の話から「B&Wのスピーカーは最低」と日記に書かれていて、少しだけコメントのやり取りをした記憶があります。
PR値とは、周波数が低い方から高い方まで同じ指向性を持つと数値が高くなる指標と聞きました。これは、
・無響室で測定する単体スピーカーの特性を測る指標としては頷けます。
しかしながら、
・2chでも最低2本のスピーカーで再生すること
・反射のある室内空間で再生すること
上記の条件においては、
・そもそも指向性の低い「低域」ウーファーに対して、スコーカーやツイーター(高域を再生するユニットほど)の指向性を邪魔しないためにバッフル面を小さくして指向性を高める構造は理に叶っていると私は考えます。だから、PR値が低い=悪いとするのは、片手落ちかと考えます。
※平面波の逆パターンですね。
ですが、2chほど高域に指向性を求めないであろうマルチチャンネルでしたら、KEFの小バッフルタイプで充分な気がしました。
◆ALL KEF R3 meta化 よさそうですね。
追伸
KaNaDe02bf-Vはどうですか?
バッフル面にツイーターが設置されているKEF R3の方が、805D3より効果がより高く出そうだな?と思いながら写真を拝見しました。
ヒジヤンさん
コメントありがとうございます。
PR値については、たしかブラインドテストで、高値を示したSPをより好ましいと感じた聴取者の割合と強い相関を示したという事があったと記憶しており、無視もできないと感じておりました。しかし、結局、SPの評価は自分がどう感じるかなので、今回試すことができて良かったです。第一印象では、R3 meta が805D3より明らかに良いと感じることは出来ませんでした。これまでB&WでそろえたのにKEFに総とっかえするのは面倒くさいなあという気持ちが正直あります。その気持ちを覆すほどのインパクトがGW中にR3 metaから感じられないと、805D3の追加に流れそうです。
KaNaDe02bf-Vについては、805D3について、木製の立方体から変えた前後の音を聴いたわけですが、donguriの駄耳では、ちょっと音がすっきりしたかな程度で、あまり劇的な変化には感じませんでした。セッティングが悪いのかもしれません。
Donguriさん
私にとって、タイムリーな話題で、興味深く拝読しました。
何がタイムリーかって、私のブログを通じて、最近、Kawausoさんという方とつながりまして。で、今度、Tomyさんのところへご一緒する予定なのですが、Kawausoさんが今、新居に揃えて準備しておられるのが、metaシリーズだからなんです。
ご存じかもしれませんが、私も今のSonusでマルチを組む前は第一層はKEFで固めていて、その後Sonus化を進めるうえで当時まだセンターとして残っていたKEF Reference 202cをどうするか、がPhilewebデビュー作でした(笑)。
ということで、KEFの音は若いころから好きで2chの頃から昔のReferenceを使っていましたし、一応ショップレベルですがmetaも聴かせてもらったことが何度かありますので、少々、コメントを。
まず、今Donguriさんが迷われておられる、B&W→KEFというベクトルは、数年前の私のKEF→Sonusというベクトルと、「進む方向性」は同じだとみています。おおざっぱに言ってしまうと(汗)、<メリハリ・高解像度系→柔らかく聞き疲れのしない癒し系>というベクトルです。つまり、このベクトルの軸上に、B&W→KEF→Sonusと順に並んでいるイメージを私は持っています。Metaの追加は高域がすっきりして解像度が上がっているのに、KEFらしくそこまで耳につく音は出さないという興味深い特徴がありますよね。
さらにKEFは同軸なので、よりマルチ向きではありますよね。特に13ch以上もある3Dオーディオの世界では、スピーカーの位置が揃っているというのはアドバンテージがあるのはご存じのとおりです(WOWOWのスタジオも、ムジークの同軸でしたしね)。
いうまでもなく、マルチの場合は全部同じSPないし、シリーズないしメーカーが望ましいのですが、Mixする場合は、私が専門とする(笑)Auro-3Dは三層構造になっているので、1.各層のSPは揃える2.「メリハリ・高解像度系」は、上層に使うほうが効果的-というのが、経験則(これまでかなり多くのAuro-3Dシステムを聴いてきましたから=笑)から言えることです(ご一緒した入交邸でも、第一層にEclipseと切り替えてGenelecを使う場合も、第2,3層は、Eclipseのままでしたよね)。
つ・ま・り、総とっかえはもちろんベストですが一気にやるのは何かと(笑)大変ですよね。この場合、そこへのOn the wayになるのかもしれませんが(笑)、第二案として、第一層をKEFにして、第二層をB&Wは、「アリ」だと思いますよ。ある意味、「両者のいいところ取り」できる可能性すらあるような気がします。もちろん、基音となるのはLCRを中心にした第一層なので、音色がB&Wの方が好みであれば、変えるべきではないのは言うまでもありません。
>805D3 フロント3本再生は、(中略)B&W HTM72S2の時より音質アップで良いです。これはもう戻れない!
写真にもあるようですが、ついに体験してしまいましたか!(笑)特にAuro-3D(Matic)では、センターに重要な音を振っているので、LCR同一の必然性が高いのですよね。M1さんも、完全に元に戻れなくなってますから(爆)。場所と、心に余裕(ペアの一台が無駄になるのでそれを許容できるか?=汗)のある方なら、是非、「LCR同一」を目指すことをお勧めしたいですね!
Auro3Dさん
コメントありがとうございます。
皆さんR3推しな雰囲気ですね。
R3は合理的な選択なのでしょうが、
まだ805を捨てる気にはなれてません。
きっとその音への魅力を感じているんだと思います。
donguriさん、再レスから失礼します。
私はB&WユーザーですしKEF R3推しではなくて、「マルチチャンネルスピーカーの全部統一が理想の形」との思いからの発言です。
R3なら全部統一も夢じゃないなと思ったものですから。
一週間後に結論を出されるのですね。何だか、こちらもドキドキします。
>KaNaDe02bf-Vについては、805D3について、木製の立方体から変えた前後の音を聴いたわけですが、donguriの駄耳では、ちょっと音がすっきりしたかな程度で、あまり劇的な変化には感じませんでした。
そうでしたか。
何か助言が出来るとすれば、下記の2点です。
①スピーカーの重心位置にKaNaDe02bf-Vのセンターを合わせること(物理中心ではない)
②左右のスピーカーの焦点合わせをしてこそ本領が発揮されること
②は少しコツがいるので、最初は辛抱強い追い込みが必要ですが、一旦コツを掴んでしまえば簡単な作業です。特にステージ感を大事にされるdonguriさんには欠かせない作業かと思いました。
ヒジヤンさん
丁寧なコメントいつもありがとうございます。
比較試聴もう数日楽しみます。
KaNaDeのセットは、正直、適当にしていました。
ご助言に従って設定した後、ちゃんと聴いてみます。
dongriさん、こんにちは
B&W805d3とR3Meta、(大変嬉しい)悩みどころですね。
価格的には805d3だと、KEFのReference1と比較すると思いますが、R3Metaが肉薄するとは、KEF恐るべしです!Auro3Dさんが仰ったように、kawausoさんが1F層をReference1Meta、2F層をLS50で揃えたシステムを構築中です。もうそろそろ、SPがセットアップされた頃かと。どちらも、Auro-3D&Dirac Liveで、興味津々!!
B&WもKEFも全ユニット正相接続ですので、1F、B&W、2F、KEFでも位相の問題はなく、混成でもOKですよね。Auro3Dさんのように経験値はありませんが、2F層は環境音主体だと思いますので、位相が合っていれば、同じSPでなくとも良いようには思います。
連休明けのレポート楽しみにしています。