師匠からDiretta DST-00のRev.5が届きました。
私がこれまで使っていたのはRev.1だったので、その改良版ということになります。
このRev.5を更に改造して『R-2R DAC』に組み込みました。
写真の右側がRev.5です。
写真の真ん中にあるのが『Orange-Pi』というちっさいPCで、このOrange-Piと紫の基板を重ね合わせたものが『DST-00』
改良点は電源周りでして、Rev.1の5v×1系統のみだったものがRev.5では5v×1系と3.3v×2系の3系統になっています。
5vはOrange-pi用
外部3.3vはEEPROM用
内部3.3v(基板実装のLDO)はFPGAとクロック用
素の状態で「R-2R DAC」に組み込んでいざ動作確認。
Rev.1ではOrange-Pi実装の汎用DC-DC降圧3.3vを使っていたので、3.3vの質が悪いのとそもそも電力供給量が少ない(?)ようで、音の変化としては一聴して低音の重量感が違う印象を受けました。
※動くかどうかを確認しただけで本気では聴いていない
ここからが本題の改造です!
FPGAとクロックが同一電源になっているので、別電源に別けるべくクロック専用の外部電源を作りました。
44K系クロックと48K系クロックのそれぞれの電源パターンを基盤上でカット
カッターでガシガシ切っただけです。。。
そして外部電源を供給できるソケットを追加
44K系と48K系のそれぞれに別電源を入れると干渉しなくなって高音質(クロック精度が下がらない)になるので入力ソケットを別個にしました。
クロック用のLDOには現在最高の超低ノイズである「LT−3045」を2つ並列で使った基板を購入しました。(AliExpressにて)
ちなみに、、、
「LDO」とはLow Drop Outなリニアレギュレーターのことで、入出力電圧差が小さくても動作して定電圧出力できます。
今回はふらつく5vから3.3vの定電圧(負荷がかかってもピタッと電圧が安定)を作るのに使います。
R-2R DACへの組み込み方法は放熱とGND安定化を考慮しました。
2mm厚の銅板にLT−3045基板を引っ付け、その銅板をヒートシンクに接続しました。
収まりも良くてカッコいい。ふっふっふっ笑
EEPROM用の外部3.3v電源には手持ちのLDO「TPS7A4700」基板を追加設置。
ついでに「SFP to LAN変換基板」も改造しました。
5v入力から基板上の汎用降圧レギュレーターで3.3vにして動作するのですが、この汎用レギュレータを取っ払って外部3.3vを直接入れるようにしました。
3.3vはLDO(TPS7A4700)を増設。
LDO基板を三枚追加したのでケース内がギシギシに詰まりました。笑
比較参照として改造前の状態。。。
川崎の工業地帯の夜景を連想してしまうのは私だけ?
今回の電源DIYは解りにくいので、整理するためにフロー図を作りました。
《 Rev.1 》
《 Rev.5 》
《 Rev.5改造後 》
DST-00はPCから受けたPCM等の音声データを「I2S信号」に変換してDACに送り出す装置なので、いかに質の高いI2S信号を出力できるかが問われます。
I2S信号そのものを作り出すのが「FPGA」部分なので、FPGAへ供給した電流がそのままI2S信号としてDACに送り込まれるということでここの電源がいかに重要かが察せられます。
また、クロックの電源も言わずもがな。
Rev.1からの音の変化としては
電力供給量のアップ→力感の向上(マッシブ)
クロックの質向上→前後の奥行き方向のシームレスな表現力のアップ
電源の質向上→ACアダプター由来の音とは思えない音
です。
明日のgenmiさんの検聴の感想(年末検聴との差)が楽しみです。
追記です。
バッテリーの電圧計を付けました。
背面のプッシュスイッチを押すと表示されます。
これで天板を外してテスターで測定する手間が削減されます。測定精度は1〜2%ほどの誤差がある感じですが目安になれば充分かと。
5vを下回ったらバッテリー交換します。
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CENYAさん あけおめです m(_ _)m
赤い電圧計とか青い左右のLEDとか、世界で唯一なDACがナイスです(^^)。赤い電圧計は私も付けた事がありましたが付けた際の音質も駄目で、更には微妙にピー音が再生音に重畳してしまい敢え無くボツに、そうCENYAさんみたいにプッシュで表示にすれば良かったです(自爆)
あ、あとニッケル水素ですが4.5V交換に条件緩和すると聴ける時間が長いかも?みたいな?経時変化の測定結果(RME BabyFace Pro FS を Amazonブランドのニッケル水素で駆動時)でした。もっとも、音質重視で5Vが譲れない線なのかも?とは想像していますが一応、電圧の経時変化のグラフを載せておきますです。
nightwish_daisukiさん
年末は大変お世話になりました、今年も宜しくお願いします。
DAC用ではなくてDST-00用のLDOでケースが満杯になりました。
電源、大事、実感。
自作をやっていてオリジナリティは私にとってはとても重要な項目なので、感じ取ってもらえたことが嬉しいです。
SFP-DACという時点で世にほとんど出回ってないのでは?とも思っています。
受け手側のレベルが上がったので送り出し側が気になり始めました。。。
PCのSFP出力カードの電源はGaN-ATXの12Vと3.3Vを直接つないでいるのですが、5Vを起点としたクリーン電源に変更しようかと妄想しています。
【5v→12v】
今回使ったストロベリーの絶縁DC-DC12Vを使用
【5v→3.3v】
LT3045もしくは手持ちのTPA7A4700
どう思います?
もしか、もっと根本的な改善方法があるとか。。。
CENYAさん 応答レスありがとうございます
【5v→12v】というか受け側のSFPは放熱が必要なほど熱くなるのですよね?今回のPC側というか送り出し側がどうなのかは分からないですが、そちらも結構電気を喰うとなるとストロベリーではキツイかも?熱くならないならストロベリーでもいいかも。LT3045の並列でもやり繰りが難そうであれば、、、Nipronの医療向け規格取得スイッチング電源なんてのもあります(まだ何処にも試した事はありませんが容量が大きいです)。
【5v→3.3v】
できれば?LT3045がいいかも。TPA7A4700は自分も沢山持っているのですがうまく言えませんがPCに組み込むものではないような個人的な思い込みがあります。
一応?↑のように思ったことを書いてはみましたが、明確な根拠もないですし正直なところ『分からん(笑)』というのが本当です。ただ、ノイズ対策をするとインクジェットプリンターの写真印刷品質が上がったりと『そんな馬鹿な!』という事が起きるのがデジタル領域であったりオーディオです。きっと、何か手を施せば、PC君は何かと応えてくれると思います(*^^*)
↓瞬間でボツになった私の雑な工作。完全にCENYAさんの引き立て役(自爆)
ども。
SFPの受け側は発熱があるのですよ。
送り出し側は触った事がないのですが、一緒で熱いと思われます。
となると確かに電力不足が不安ですね。
ただ12Vって本当に使っているのだろうか。。。
再考します。
本当は青色の電圧計が欲しくて、多分、写真のそれ(セット品)を買おうとしましたが、レビューが思わしくなくて別のにしました。
誤差は1〜2%くらいな感じです。
Rev.4で6系統(電子ペーパー分1系統を含む)の分割提案があり、Rev.5ではクロックとFPGAを統合して3系統まで減ったのですね。
私のDST-00-CTは、OrangePi、EEPROM、FPGA(LVDS)、クロック基板の4系統なので、同等?だと思います。
次のCENYAプロジェクトはおそらく...Roon等のPCベースのプレーヤーを使用しないのなら、Direttaに拘る必要もないので、例のSDプレーヤーのI2S出力を直接R-2R DACに入れれば、世界最短信号経路のデジタルプレーヤーになりそうですが、如何でしょうか?
SDプレーヤーは必ずやりますよー。
究極の無加工極鮮度の音になりますからね、聴かないわけにはいきません。
R-2R DACまで5cm以内のI2S配線で設置!
nightさんの改良プロジェクトが終わってから、その結果をまんま丸々オマージュして。。。
SDプレーヤーはしばらく先になると思います。
今の音を楽しみたいというのと、某G氏との共同実験をスタートさせますので、これが終わってからという事で。