11月4日のmyu邸訪問後はAuro3D邸にて夕食をいただき、一泊、翌日昼すぎまでAuro-3Dが絡む音源を中心に試聴するOFF会となりました。donguri、Auro3D邸訪問は3回目となります。前回は本年3月25日~26日でした。長時間じっくりAuro-3Dとそれにまつわる試聴と実験を、楽しく行いました。今回は、個々の曲の感想というより、いくつかの話題別にまとめてみます。
話題1 WOWOWによるAuro-3Dコンテンツ配信が終了、しかしKORGの提供する音楽配信サービスでAuro-3Dフォーマットが採用!
Auro-3DフォーマットによるWOWOWのストリーミング実験はまもなく終了するとのことで、Auro3DさんのMacにインストールされたωプレーヤーを使って再生するWOWOW提供のAuro-3Dフォーマットの演奏は今回の合宿で見納め、聴き納めとなりました。ヴェルディのレクイエムや名倉さんのマリンバ演奏など、Auro-3Dの高品位ストリーミングで、音質はもちろん、2chオーディオあるいはDTS-HD MA 5.1では味わえないその場にいるような音場感のすばらしさを堪能。これを知ったらAuro-3Dを絶滅させたくないとみんな思うよね!とdonguriは改めて思うのでした。
WOWOWでの配信中止のアナウンスは残念でしたが、嬉しい話題があります! KORGが開発・提供しているライブストリーミング総合環境「Live Extreme」で、Auro-3Dフォーマットの採用が公式に発表されたことです。これを聴くには、PCとAuro-3D対応のAVアンプさえあればOKとなっています。現在、「Live Extreme」技術を利用したコンテンツとして、東京藝大の発信サイト「デジタルツイン」にアップされている2022年7月の藝大第九〜チャリティコンサート vol.6〜より、ベートヴェンの第九の第4楽章が公開されています。KORGは結構気合が入っている様で、Auro-3Dファンとしては今後のストリーミングコンテンツの充実に期待が高まります。
以下のファイルウェブの記事に詳しく書かれています。
・東京藝大の公演をハイレゾ立体音響で無料配信。コルグ「Live Extreme」Auro-3D配信実現の背景とその魅力に迫る
・コルグ開発の4K/ハイレゾ配信システム「Live Extreme」がアメリカ進出。AURO-3Dでのライブ配信にも対応へ
話題2 Auro-3Dネイティブ音源とAuro-Maticの効果について
Auro3Dさんの最新の環境でAuro-3Dネイティブ音源再生と非Auro-3Dフォーマット音源のAuro-Maticの効果の確認、最新のARTの効果を体験することが出来ました。ARTについては話題3にて。
・Auro-3Dネイティブ音源再生
まずは、最新のAuro3D邸のAuro-3Dの音を確認したくて、Auro-3D定番曲を数曲聴かせていただきました。Auro3Dネイティブ音源の2Lレーベルのディスク、「Lux」や「Himmelborgen」などで、楽器、ソロ歌手、合唱がどこから聞こえてくるのか、1年以上前にdonguriが聴いた時の印象とどう変わったかにに留意しながら聴かせていただきました。以前は、天上から降り注ぐコーラスや音が面白いと思っていたわけですが、実態のない幽霊が奏でているような違和感と評されることもあったわけです。
そしてその感想ですが、明らかに変わったと思いました。Auro3Dの製作をしている側の入交さんからの指導、Auro3Dさんが精力的に勧めてこられたAuro3Dにとって理想的環境構築へむけた努力の積み重ねで、楽器、ソロ、コーラスの音質も滑らかで美しくなり、さらにそれらが地面に実体感をもって存在し定位感を保ちながら、奥行、左右、上方への空間の広がりが感じられるという音場に変わったと感じました。それでいて、Himmelborgenの上方から聞こえてくるべき鐘はしっかり上方から聞こえてきます。ちなみにHimmelborgenの鐘はいままであまり認識していなかったのですが、3種類の鐘が上方の右・中央・左にちょっとずつずれて聴こえる様にミックスされているのではと思うに至りました。これは一緒に聴いていたx1おやじさんも同意しておられましたので、donguriの空耳ではない可能性が高いかと。Auro3D再生環境のある方にはぜひ注意して聴いてみてください。ディスクだけじゃなくWOWOWのストリーミングでのAuro-3D音源もさまざま聴かせていただきましたが、それらに共通に抱いた感想として、やはり音場の広がり感が良いなと思いました。
Auro3D邸は、一段と成熟したAuro-3D再生環境となったなあという印象でした。
・Auro-Matic再生
Auro-Maticというのは、非Auro-3Dネイティブ音源、すなわち普通のステレオ録音やDTS-HD MA 5.1などの2次元音源にAuro-3D的味付けを行う仕組みです。
今回Auro3D邸で改めて確認できたのは、きちんと整備されたAuro-3D用の再生環境で聴くAuro-Maticの効果は、もともとの音質や定位は保ちつつ、空間の広がりを演出することが出来る技術だということでした。ソフトによってそれが効果的かどうかは幅がありますが、ライブ感、音楽に浸りたい感が好みの方には向いているかと思われます。注意点としては、Auro-Maticをかけた時に、音質が非常に劣化したり、楽器や声が異様に上方に移動したり、定位がすごく曖昧になったりした場合は、再生システムの設定がおかしくないかどうか確認した方が良いということがあります。この点は、最近Auro-3D友の会の会長や会員がAuro-3Dの再生についていろいろ試してきて気づいた重要なポイントとなります。Auro-Maticを適応した場合の音質の変化は、donguriが持っているAVアンプMarantz SR-8015だとdonguriの駄耳レベルでも感じられることはあります。Auro-Maticで個々の楽器・声の生々しさが減弱した感じになることはあります。しかしAuro3Dさんが使っておられるStorm Audio社とかx1おやじさんが使っておられるTrinnov社のAVプロセッサのクラスになるとdonguriの耳ではほとんど感じることはなかったです。音場の広がり感はAuro-Maticの調整(効果の強弱と部屋の大きさ設定など)を利用することで自然なあるいは自分好みの設定が可能となります。
Auro-3Dをうまく再生するには、DTS-XやAtmosよりスピーカー設置等に気を使わなければならないという欠点もありますが、逆にその点がうまくいった時の快感につながったり、オーディオ趣味的にはかえって楽しめたりするポイントとなるんじゃないでしょうか。
話題3 ARTを初めて体験
ART (Active Room Treatment)は、Dirac Live (音場修正システム)の最新Add-onソフトです。イヤホンでは今や一般化しているノイズキャンセリング技術でありますが、それを部屋に置いてある複数のスピーカーで実現するというものらしいです。現在、日本でコンシューマ―レベルで使っている人は何人いるのだろう?という超最新の技術です。本筋と関係ないですが、略号と言うのは使う業界によって全く違う意味になります。donguriはどうしてもARTというとArtificial Reproduction Technology (不妊治療関係用語)という用語を連想してしまいます。
ARTの導入については、Auro3Dさんがかなり詳しく書かれておりますので、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
・「“ART”とは、「芸術」か、「技術」か、はたまた???-この夏のシステムUP ソフト編」
・「ART研究第二弾:自分史上最高の2ch再生!?ーもう他のSPは要らないかも???(爆)」
さて、この効果を早々に体験なさった方々がPhil-Mの日記としてアップされております。
K&Kさんは「Dirac Live ART の衝撃 @ Auro3D 邸」というお題の日記にて、
「低域の締まり感、解像度が気持ちよく感じられました。原田英代の教会録音のピアノだったと思いますが、ほぼ高音域だけの部分でもARTアリの方が音がクリヤーに感じられたのには驚きでした。」
「ART効果で私にとって一番印象が良かったのがステレオで聴いたアリス・サラ・オットのスキャンダルと高橋美智子のコントラバスマリンバでした。スキャンダルではTr1の途中から始まるサラオットの床踏み鳴らし音の締まり方が秀逸。」
と書かれており、かなりの好印象であったことことがうかがえます。
またTomyさんは、「Auro3D邸訪問記:20ch超マルチシステムの響き」という日記でART初体験の印象を書かれております。上原ひろみさんのVOICEとMOVE(2ch音源)というディスクでの試聴では、「DLBC(注:従来方式の音場補正のみ)では低音がよりふくよかですが、ARTになると引き締まりました。」という印象を述べられています。ただ、DLBCとATRのターゲットカーブが同一でなかったこともあり、厳密な比較は出来なかったということでした。
この度は、x1おやじさんとともに、2ch再生(音がでているスピーカーはフロントLRの2本のみ)でART ON/OFF、あるいはAuro-3D再生(マルチチャンネル再生状態)でART ON/OFFという条件下、様々な楽曲を聞かせいただきました。donguriの印象としては、ONにすると低音が引き締まる効果が感じられる一方、低~中音域までほっそりしすぎるなという感じでした。たぶんARTのOFFで聴いている時は、音源が部屋の影響でさまざまに強調されたり、部屋の構造物による反射・付帯音も一緒に聴いており、それがかえって迫力と感じているのかもしれません。普段そちらの音に慣れているが故の違和感だったかもしれません。ちょっと中・低音が寂しいという感想を申し上げると、Auro3DさんはTomyさんが作っていったARTターゲットカーブがありますよと、やや低域をもちあげた補正カーブを適応して再生してくれました。確かにこっちの方が良いかも!と調子に乗ったdonguriは、「各人好みに応じて、donguriカーブとかx1おやじカーブで聴きたいね!」とわがまま発言をしてしまいました。
ARTはリスニング室の音響を強力にコントロールできる技術であるのは間違いありません。まだいじっていない調整箇所がいろいろあるとのことで、今後のAuro3Dさんの研究でさらに良くなる可能性に期待しております。
話題4 Auro3D邸の再生環境最近の変化
軽男GT4邸で、JBL SVA2100という25cm直径のウーファー/スコーカーが2個+高域ユニットで構成される重量が40kg超えのハイトスピーカーの威力を目の当たりにしたAuro-3D愛好家たちは、「ハイトスピーカーを可能な限り強化したい。上から降ってくる低音の迫力を感じたい。」と大なり小なり感じていると思われます。その影響を受けたAuro3Dさんの最近の活動について今回見てまいりました。
・フロアレベル&ハイトスピーカー変更
Auro3Dさんは、今回のOFF会に合わせて、サラウンドハイトスピーカーSonneto I から Sonneto IIに変え、これまでVenele 1.5だった サラウンドバックにSonneto Iを持っていくという変更をなさっておりました。この変更の重要な狙いは、サランウンドハイトスピーカーの「中低音の強化」ということかと思います。この変更については、我々のAuro3D邸到着にギリギリ間に合った、腰痛もちのAuro3Dさんにはきつい作業だったとおっしゃられ、恐縮いたしました。今回の変更については、「サラウンドバックと、サラウンドハイト、強化するならどっち?」という記事に詳しく書かれておられます。
今回のスピーカー再配置のもうひとつの肝は、フロアレベルスピーカーがSonnetoシリーズで統一されたことでしょう。「17chのうち、16chがすべてソナスになったことによる、Complete感・・・」とAuro3Dさんがおっしゃっておりましたが、donguriの心も同じ!気持ちいぃ!と感じておりました。
そして肝心の音は?これはスピーカー変更だけの影響ではないかもしれませんが、Auro-3Dネイティブ音源を聴いたときはもちろん、Auro-Maticの効果も、1年前からはもちろん、春に聴いたより進歩しておりました。音質の劣化は全く感じられず、定位はしっかり、音場も自然に広がるという、以前にも増して素晴らしいものでありました。Auro3D邸の音は、donguri部屋の音を聴いて間もなくの比較でしっかりと認識することになりましたが、「音質」はもちろん、特に「音場の広さ」に大きな差を感じておりました。donguri、もっと精進が必要と感じた次第です。
・サブウーファーの再配置
今回お部屋に入って、すぐ気になったのが、螺旋階段を上って2階の踊り場にあるFostexのサブウーファーの位置でした。これも上方からの音の迫力の増強を狙ったものと思いました。
サブウーファーの配置については、Auro3Dさんは、「SWを高い位置に設置するって、どうよ?」という記事で、詳しく書かれております。
入交さん収録の花火大会の音源が上方からの低音や音の迫力を諮る定番になっていましたが、それを聴かせていただくと、今回のAuro-3Dの音の迫力はかなり軽男GT4邸に肉薄したのではと感じました。ただ、上記のサブウーファーが左側に寄っていることで、あるいは心理的効果なのかもしれませんが、上方からの低音が左による感じがしました。これはdonguriだけでなくx1おやじさんも指摘しておりました。我々がおいとました直後に配置を中央に移動なさったとのことです。
訪問記は以上となります。最後となりましたが、ホストの労をおとりくださったAuro3Dさんに改めて感謝申し上げます。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
Donguriさん
「ウチの娘」(笑)をきれいに取って表紙にしてくださり、本人に代わり御礼申し上げます(笑)。同時に、Donguriさんの愛犬の逝去を、心よりお悔やみ申し上げます。愛犬家同士、これからもオーディオ・音楽愛好のみならず、よろしくお願いします。
さて、この度は遠路はるばる富士山を縦断してお越しいただき、ありがとうございました。やはり三度目ともなると、拙宅の部屋や機器の癖も理解され、ご自分のシステムとの違いを脳内変換・咀嚼したうえで聴きどころ・勘どころを抑えての訪問記となっていますね。
テーマごとに私もコメントしてみます(笑)。
話題1
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Auro3DさんのMacにインストールされたωプレーヤーを使って再生するWOWOW提供のAuro-3Dフォーマットの演奏は今回の合宿で見納め、聞き納めとなりました。(中略)これを知ったらAuro-3Dを絶滅させたくないとみんな思うよね!とdonguriは改めて思うのでした。
>
これは「ちゃんとしたAuro-3D」(正しいSP配置によるNativeソース)を一度でも聴いた事のある方は例外なく首肯されますよね。ωプレーヤーの後続としては、ここには紹介されていませんが、私はAuro-CXという、Auro-3Dの13chのNativeソースを192Khzの最高解像度でロスレスでストリーミング化できるという次世代技術に多いに期待しております。今、Atmosのストリーミング(映画音声を含め)が一部先行して実現しておりますが、あちらは確か最大48Khzの品質で、しかも、現時点でのAtmosストリーミングはすべて不可逆圧縮のはずですから、Auro-CXとの差は歴然としていると思います。
参考: https://online.stereosound.co.jp/_ct/17599666
話題2
>
ちなみにHimmelborgenの鐘はいままであまり認識していなかったのですが、3種類の鐘が上方の右・中央・左にちょっとずつずれて配置されているのではないかと思うに至りました。これは一緒に聴いていたx1おやじさんも同意しておられましたので、donguriの空耳ではない可能性が高いかと。Auro3D再生環境のある方にはぜひ注意して一度聴いてみてください。
>
これについては、鋭いご指摘でしたね!こういうのって、「言われてから確認する」のと、「言われる前に気が付く」のでは雲泥の差がありますからね!この曲はフォッサマグナツアーの課題曲でしたから、錚々たるシステムを備える4軒をハシゴして同じ曲を聴いたわけですが、他の方はいざ知らず、少なくともDonguriさんは拙宅で初めてお気づきになられたわけで(笑)。これはもしかすると、手前味噌ですが(汗)、今回、サラウンドハイトを強化したことが効いているのかもしれません。あのソフトは7.1.4録音ですから、鐘の音は、主にサラウンドハイトLRに振られているからです。つまり、ここの再生品質が上がると、鐘が三種類、前方上方に右から左へ並んでいるのが「見えるようになる」のでは、と。
>今回Auro3D邸で改めて確認できたのは、きちんと整備されたAuro-3D用の再生環境で聴くAuro-Maticの効果は、もともとの音質や定位は保ちつつ、空間の広がりを演出することが出来る技術だということでした。(中略)Auro-Maticをかけた時に、音質が非常に劣化したり、楽器や声が異様に上方に移動したり、定位がすごく曖昧になったりした場合は、再生システムの設定がおかしくないかどうか確認した方が良い
>
確かに、「Auro-Maticの再生品質で、Auroのシステムチェックをする」というのはいいアイデアかもしれません。特にSPの位置・角度は、Auro-3DのNativeソフトより、2chや5chソースをReferenceにして、そのMaticとを聴き比べて音像定位が動くかどうかをチェックした方が問題点が分かりやすいような気がしますね(Nativeソフトでは、Referenceを知らない限り問題点に気が付かない)。
話題3
>ONにすると低音が引き締まる効果が感じられる一方、低~中音域までほっそりしすぎるなという感じでした。たぶんARTのOFFで聴いている時は、音源が部屋の影響でさまざまに強調されたり、部屋の構造物による反射・付帯音も一緒に聴いており、それがかえって迫力と感じているのかもしれません。普段そちらの音に慣れているが故の違和感だったかもしれません。
ARTについては、つい先日、K&KさんとMyuさんともお話したのですが、感じ方(評価)に結構個人差があるんだな、ということが分かってきました。特にX1おやじさんのコメントが興味深かったので、詳しくは後程、彼の日記へレスを入れることにします(笑)。
話題4.
>
Auro3Dさんは、今回のOFF会に合わせて、サラウンドハイトスピーカーSonneto I から Sonneto IIに変え、これまでVenele 1.5だった サラウンドバックにSonneto Iを持っていくという変更をなさっておりました。
>
これはSWを高所に設置してみたのも含め、「上方からも低音に包まれる」音場の再現の試みで、音楽再生(特にオルガンなど)の三次元的リアリティを追及しています。Spec的に言えば、サラウンドハイトが3Hz、サラウンドバックが5Hz、それぞれ最低再生周波数が下がったわけです。これが聴感上どの程度の変化につながるかは、さすがにDonguriさん・X1さんにBefore/Afterを聴き比べしていただくことはできませんでした(笑)が、ベテランオーディオファイルなら想像がつくと思います。私は経験値が少なかったので、「たった一桁」と過小評価しておりました・・・。
>「17chのうち、16chがすべてソナスになったことによる、Complete感・・・」とAuro3Dさんがおっしゃっておりましたが、donguriの心も同じ!気持ちいぃ!と感じておりました。
Auroシステム13chのうち、12台のツイーターが全部同じものになった、というのは、「音色の統一」という点で大きな一歩でした。こうなると「残るはあと一か所」と欲が出るのは事実ですが・・・ハードルが物理的にも高い(笑) 今後のお楽しみ、ということで。またいらしてください!
Auro3Dさん
コメントありがとうございます。
Auro3Dさん、myuさんはじめ先輩・達人方が再生音向上のためになさっている対策でdonguriやっていない事がまだまだいっぱいありますので、今後、できる範囲で試していきたいと思っています。
Auro3D様、donguri様
>手前味噌ですが(汗)、今回、サラウンドハイトを強化したことが効いているのかもしれません。あのソフトは7.1.4録音ですから、鐘の音は、主にサラウンドハイトLRに振られているからです。つまり、ここの再生品質が上がると、鐘が三種類、前方上方に右から左へ並んでいるのが「見えるようになる」のでは、と。
これは我が家でも同意です。2層目3層目をすべてB&W805Sigにしたところ、鐘の定位感はもちろんのこと、鐘の音の重量感が増し、目に見える?鐘の大きさも変わりました。今までは、小さなハンドベル程度の鐘を録音して頭上に定位させているのかなと思ってましたが、実際にはもう少し大きな鐘だと思われます。鐘にばちが当たって鐘が震えている様子がはっきりと感じられるようになりました。特に、当たった瞬間の「ガッツ!」というアタック音がはっきりと聴き取れるのは、サラウンドハイトを805Sigにしただけではなく、全てを805Sigにしたことによる音色の統一がなされた結果、前後左右の響きの受け渡しがスムーズ(シームレス)になったからなのではと思っています。
それから、鐘の種類が3種類とありますが、多分4種類だと思います。音階に気を付けて聴いてみると、最低4種類(低音部で重なって鳴っている鐘もあるので、もしかすると5種類かも?)の音階の鐘が使われていることが分かります。今までの組み合わせではその音階までははっきりと聴き取れなかったのですが、今回ははっきりと聞き取ることができますので、Auro3Dさんがおっしゃる通り、サラウンドハイトを805sから805Sigにした効果は確実にあったということになります。明日友人が来ますので、その効果を確認してもらいたいと思っています。
ARTの感想については、まだ問題が解決していませんので、後日感想をアップしたいと思います。
donguriさん、グランドスラムさん
よい活動から、よい研究に進展されていますね。
直感的ですが、「鐘の音の聞え方」はマルチスピーカーシステム追い込みをするのに適した音源と感じました。
凡庸な状態では鐘は一つに聞こえ
追い込みレベルに従い、二つ、三つ、四つ、五つと見えるようになってくる
何だかワクワクしました。
録音現場はどうなのか?ここは徹底的に調べたくなりますね。
ヒジヤンさん
コメントありがとうございます。
donguri、2Lレーベルの「Himmelborgen」のディスクは3Dオーディオ用リファレンスディスクとして使えると思うようになりました。
グランドスラムさんへのコメントにも書きましたが、donguri部屋のAuro-3D再生時の定位感は、Auro3D邸やグランドスラム邸に比べ、一段劣っていると感じています。
ご両人ご使用のストームのアンプは簡単には導入ができないので、できる範囲で改善にトライしていこうかと思っております。
グランドスラムさん
貴重なコメントありがとうございます。
システム側の強化(+聴く側の意識も)で見えてくるものがあるという、オーディオファイルには興味が湧く発見ですね。
先週末、donguri部屋で鐘の定位感を確認したのですが、いまひとつ曖昧でがっかりしていました。うちの再生環境は改善の余地があるということですね。
鐘をたたいた瞬間の繊細な音の表現も含め、スピーカーの強化もありますが、Dirac Live含めたストームのAVプロセッサとの差や部屋のサイズ・音響状況なども影響するのでしょうね。
今後この鐘がきちんと再生されるのを目指して、再生環境を改善していきたいと思います。
興味がわいたので、ストリーミング(Spotify)から2chで聴いてみました。
2曲目の”Vreidedagen, han skal renna”でよいのでしょうか?
2chなので、すべて目線の高さから聞こえました。
長いので、1分30秒のところまで、
この間に3種類の鐘があるように感じました。
音色は叩き方で変わるので、聞こえてくる場所で種類を判断しました。
・・・鐘の種類は①,②,③で区分して記入します。
・冒頭から5打・・・センター ①
・6打目 ・・・右奥 ②
・7打目 ・・・センター ① ここまでで0:15です。
少し空いて
・8打目 ・・・センター ① 1:00
少し空いて
・9,10,11打目・・・③、①、① (③は①のすぐ右のやや奥) 1:16
・12,13,14打目 ・・①、③、① 1:20
9~14打目のところがわかり難かったです。
◆皆さんはどのように聞こえますか?
ヒジヤンさん
興味深いレポートありがとうございます。
Diskには 5.1 DTS-HD MA、7.1.4 Dolby Atmos、2ch LPCM、7.1.4 Auro-3Dが収録されておりますが、マルチチャンネル各種、2ch、ストリーミングでmixが違う可能性もありますね。
donguri本日は社宅におりdonguri部屋での確認はできません。Amazon Musicの2chをダウンロードして、イヤホンで確認してみました。
最初から5打の鐘の音は中央に聴こえ、6打目にに出てくる「ピッチがやや低い音」は「左側」に寄って聞こえ、9打目のヒジヤンさんが③としている音は中央の鐘よりピッチが高い音で「右側」によって聴こえました。
6打目のピッチがやや低い音②と、9打目のピッチが高い音③の位置がヒジヤンさんの印象と違って聴こえるのはどうしてでしょうか、SpotifyとAmazonの違いなんてあるのか?
それから後半部ではさらにピッチの違う鐘も鳴っているところがあるように感じました。グランドスラムさんの言う4種類目、5種類目か?この点、もっと耳の良い方が明確にしてくれるかも。
Donguriさん、グランドスラムさん:
まず、グランドスラムさん
>ARTの感想については、まだ問題が解決していません
そうですか、まだトラブっていますか・・・Dirac Liveのソフト自体もいったんアンインストールしてから再インストールしてみてはどうでしょうか?また、もし、もう一台別のPCをお持ちなら、そちらで試してみる(ノートブックとか、ないですか?)という手も考えてもいいかもしれません。
さて、本題です(笑)。「2Lレーベルの「Himmelborgen」のディスクは3Dオーディオ用リファレンスディスクとして使えると思うようになりました」というのは、Donguriさんが発見された鐘の部分ですね。グランドスラム邸でも解像度が上がったようで、いろいろと聴き分けられるそうですね!(個人的には、SPをグレードアップしたことよりも、「SPの向き」をAuro-3D用に設置した効果の方が大きいような気がしていますが)
しかし、お二人に水を差すようですが(汗)、こういう、「隠れていた音、見っけ!」という楽しみ方は、オーディオマニアとしては楽しいのでしょうが、音楽ファンとしてはどうかなあ、と思うときが私はあるんですよね。
例えば、最近もART導入のお陰か、あるオーケストラ曲(Auro-3Dの非売品なので、他の方のReferenceにはなりませんが)を再生すると、「指揮者がハミングしている」のがわかるようになった曲があるんです。「音」を分析的に聞く分には、「見っけ!」というのは、解像度が上がった証拠ですからうれしいわけですが、「音楽」を楽しむ分には、「不快で不快で」(汗)、その後、何度聴いても気になってしょうがなくなってしまって、すっかりこの演奏が楽しめなくなりました(泣)。同様なことは、ピアノ曲なんかでもよくあります。美しいショパンのノクターンを聴いているつもりだったのに、拙宅でELACのSWを2台追加して以来、「ペダルを踏む音が気になる」ようになってしまった演奏があります。
どちらも、それまでは「聴こえてなかった」お陰で、「音楽」が楽しめていたのに、今や、音楽とは関係のない「音」が聞こえるようになってしまって、「音楽」が楽しめなくなったのです。「音」を聞くオーディオマニア的には「改善」でも、「音楽」を聴くミュージックファイル的には結果的には「改悪」だったんです(汗)。
指揮者のハミングも、ピアノのペダルを踏む音も、Liveなら普通のコンサートホールの真ん中ぐらいの席ではまず聴こえないものですよね。それが録音再生の世界ではクオリティの高いオーディオシステムだと聴こえるようになってしまう・・・
まあ、今回取り上げている鐘の音は、解像度が高くなった方が音楽的にも好ましい影響がある可能性が高いとは思いますが、私はあまり「音楽」を分析的に個々の「音」に分解してオーディオ再生音に聞き耳を立てるのは本末転倒のような気がしてならないんですよ(笑)。
一番大事な良し悪しの判断基準は、歌心、音色(ねいろ)が「琴線に」触れるかどうか、ではないでしょうかね?
Auro3Dさん
コメントありがとうございます。
>どちらも、それまでは「聴こえてなかった」お陰で、「音楽」が楽しめていたのに、今や、音楽とは関係のない「音」が聞こえるようになってしまって、「音楽」が楽しめなくなったのです。「音」を聞くオーディオマニア的には「改善」でも、「音楽」を聴くミュージックファイル的には結果的には「改悪」だったんです(汗)。
donguri、そうならないようにしたいと思っております。
>私はあまり「音楽」を分析的に個々の「音」に分解してオーディオ再生音に聞き耳を立てるのは本末転倒のような気がしてならないんですよ(笑)。
donguri、分解だけにならないように注意したいと思います。
音楽の中身に集中できるようにするのが一番良い再生環境と思います。
Donguriさん
今日もJazz Liveに行く予定があるのですが、我々は、「音楽愛好家>オーディオマニア」という点で共通していると思っていますので、老婆心ながらくれぐれも(笑)、<ミュージックファイル的な視点からは間違った方向>に注力されることのないよう、お気を付けくださいね(笑)。もちろん、「音」を追求するオーディオマニア的な楽しみ方を否定するものでは全くありません。完全に個々人の好み・興味関心の問題です。
先にご一緒した「フォッサマグナツアー」で、Donguriさんが何を一番お感じになったのかは存じ上げませんが、どこもハイエンド機器が綺羅星のごとく並んでいましたので、「拙宅では聞こえない音」がたくさん聞こえました。しかし、私がその中で「これは取り入れたい」と思ったのが、軽男邸の「空間を満たす重低音」だったのは、「これが拙宅でも再現できれば、音楽の持つ、<感動力>が上がること間違いなし!」と強く感じたからです。
今回、拙宅で<発見>された、「解像度の上がった鐘の音」が、Donguriさんが「これによってこの音楽の持つ<感動力>が向上している」とお感じになったのであれば、ご自宅でもなんとか再現できないかと工夫される価値がある、Otherwise…ということが、私が言いたいことです!「成功」の暁にはまたお邪魔させてください!!!
donguriさん、おはようございます。
これはアイススケートで言えば、規定演技のようなものですね。正確性を表すものです。フリー演技の技術点/芸術点は、よい音/好きな音と大きくは対比が出来るものと感じます。
「正確な音」「よい音」「好きな音」
さて、ご確認いただきましてありがとうございます。(と言いますか、もともとdonguriさんが振り出した話ですね)
確認したら、違いがあると・・・
Ⅰ、6打目は左から聞こえますか?
Ⅱ、9打目は、①の右やや奥で同じかと思いますが、
Ⅲ、問題は、9~14打目までの流れがわかり難かったので、何度も聞き返しました。
・9,10,11打目・・・③、①、①
・12,13,14打目 ・・①、③、①
こんな流れではないですか?
※念のために、PC~ヘッドフォン、アイフォン~イヤフォンでも聞き直してみましたが、すべて同じでした。
「Amazon Music HD」と「Spotify」の音はかなり違います。自分も以前はAmazon Music HDでしたが、圧縮音源のSpotifyに切り替えました。Spotifyの方がCDの音に近かったからです。
TIDAL(ドイツ)とQobuz(フランス)の音もかなり違います。
ですが、①6打目が右から聞こえるのと左から聞こえるのでは正反対なので異常かと
思いました。
他の方の試聴結果もお聞きしたいですね。
グランドスラムさんよろしくお願いします。
ヒジヤンさん
Amazon Musicでは、排他モードでない状況で聴くと②が左側に寄っているように聴こえるのですが、排他モードにするとヒジヤンさんと同じように②が右側に聴こえるようになるようです。③の位置は右側よりでほぼ変わらない。
以前から排他モードのオン・オフでずいぶん音場感違うとは思っていましたが、オフだと定位にはっきり影響する場合があることが分かりました。排他モードの方がより本来の音に近いという気がしてます。
ストリーミングはもちろん、デジタル音源の再生の場合、音源データだけじゃなく再生環境に大きく影響を受ける場合があることがわかりました。音源・環境をきっちり特定した上でないと話がかみ合わないことがありそうです。
ヒジヤンさんからご指名があったグランドスラムです(笑)
この曲には、Anders Kregnes Hansen という打楽器奏者によるtubular bellsの音が収録されています。当初はハンドベルのような鐘を叩いているのかと思っていましたが、打音が聴こえた後に管が震える共鳴音が聴こえるのでtubular bellsで間違いないと思います。tubular bellsは、NHKのど自慢で合否判定に使われるキンコンカンのあの音を出す楽器ですね。
ブックレットを見るとNorwayのUranienborg Churchでの収録の様子が写っていますが、Uranienborg Vokalensembleの合唱団の姿はあっても、tubular bellsの姿はどこにも見えません。tubular bellsが使われているのは15曲中この曲だけですので、多分、tubular bellsだけスタジオ録音で、それをミックスダウンしているのでしょう。tubular bellsの前にステレオマイクを立てて録音していると思われるので、ミックスダウンする際には、鐘の音が左右に移動することがあるのは、そのせいなのではないかと考えられます。
ということを踏まえながら、我が家で鳴っている鐘の音を分析的に聴いてみると、tubular bellsが使われているのは、大きく分けて7か所となります。それぞれの鐘の数は、以下のようになると思いますが、音が重なっていたり、音が小さくて聴き逃していたりするところもあるかもしれませんので、参考程度に。
①0:01~0:12 7回
②0:58 1回
③1:15~1:24 6回
④1:52~2:16 13回
⑤5:37~6:15 20回
⑥6:38~7:12 10回
というように聴こえます。音階的には、やはり、4~5音階が使われているようです。4つの音階までは聴き取ることができましたが、5音階目は、他の音階と重なっていて、多分低域が鳴っているように聴こえるものの、はっきりと聞き取ることはできませんでした。話題になっているtubular bellsが左右に移動して聴こえるのは、一番分かりやすいのは、④のパートで、6:38~の3回の鐘の音がリスニングポジションの頭上後方で「右→中→左」と移動して聴こえます。その他の部分でも移動している感じはあるのですが、はっきりと聴き取ることはできませんでした。もしかすると、このパートだけ録り直して再度ミックスダウンしているのかもしれませんね。この部分だけは、他の部分よりもはっきりと聴き取れますから。
Auro3Dさんからは、解像度が上がったのは、2層目3層目のSPをリスニングポジションに向け直したからではないかと言われましたが、実は、フォッサマグナツアーの時から上下の角度は調整しましたが、左右の向きはそのままなのでした。それを考えると、やはり、2層目のリアハイトSPを805sから805Sigに変更したことが大きな影響力をもっていたのかと考えられます。ましてや、805sは片方のツイーターが凹んでいた個体だったので(笑)、それを上級機種に交換した効果は、かなりあったのだろうと思います。先月Auro-3Dさんがいらした前日にセットしたばかりの805Sigですが、数か月鳴らしていなかった個体でしょうから、ウオーミングアップ(エージングか?)が進んだことが大きいのかな。
ちなみに、ブックレットにはAuro-3Dのマイク配置が大きく載っています。それを見てみると、マイクの高さは、1層目の5チャンネルが約3m、2層目の4チャンネルが約4mとなっていて、1層目と2層目の間には約1mほどの高さの差があります。また、1層目の各チャンネルはセンターを除き、平行には並んでおらず、中心からそれぞれ60度ぐらい開いたかなり広げた配置になっていて、下向きの仰角が15~20度程度付けてあります。2層目も同じような角度で広げて配置してあり、仰角は1層目とは反対に上向きに15~20度程度付けてあります。Uranienborg Vokalensembleの合唱団は、このマイクを取り囲むように(角度で言うと中心から240度ぐらいか)21人が配置されています。一応、Auro-3DのSP配置と同じようなマイクセッティングですね。いや、違うな。このマイクセッティングで収録しているから、この録音空間を同じように再現するためには、再生側もAuro-3D用のSP配置をする必要があるということですね。
というような試聴(検聴?)結果になりました。ヒジヤンさんの言われる規定演技ではありましたが、リアハイトを交換した効果が確認できたいい機会だったと思います。
横から失礼します。
グランドスラムさん、素晴らしいです。
自分はストリーミングからの2chで聴いたので、Auro-3Dでどのように聞こえるのかは定かではませんが、このような取り組みが大事なんですね。
自分はワイワイとやっていた頃に、小林悟郎さんから冷ややかに鍛えられました。「カノンの第1ヴァイオリン~第3ヴァイオリンはどう聞こえる?」なんて、SNSに書き込まれて、答えも教えてくれなかったです。「正解が知りたければ、自分で調べなさい」と言わんばかりでした。
ですが、今はそのムチに感謝しています。
我々は、再生方式が何であれ、「再生芸術」を目指しているのですから、「正確性」を無視しての感動はあり得ませんね。
マルチチャンネルはスピーカーの数が多いので、きちんと定位を出すのが難しいと思いますが、立体表現は出しやすいので、定位がきちんと出せればかなりのレベルに到達すると考えられます。
2chは定位は出しやすいですが、立体感を出すのは難しいです。
再生ポテンシャルは間違えなく、マルチスピーカーの方が高いと思いますので、「素晴らしき再生芸術」を達成されてください。