以前に付けたオーディオ・アクセサリーは今でも同じ効果があるのか?こんな疑問は誰でも持つものではないでしょうか。今回はオフ会の中でのゲストからの指摘でした。
genmi:一つ試したいことがあるのですが・・・
ヒジ :何でしょうか?
genmi:ツイーターの後ろにある振動止めを外して聴かせてもらえないですか?
ヒジ :いいですよ、「外した方が音がいい」なんて言うんでしょうね(笑)・・・音出しをする
genmi:(ニコ)・・・その顔つきから、「ほら、外した方がいいでしょ」という気持ちが溢れています。
ヒジ :外した方が音がよかったですか?
genmi:自分も以前にその部分をいろいろ試したのですが、上手くいかなかったので気になっていました。
genmiさんは「外した方が音がいい」と言われていましたが、その時は特に気にせずにいました。自宅でも他宅でも、同じようなシーンは何十回も体験しているからです。音の評価は、「そう思って聴くからそう聞こえる」ということは日常茶飯事です。ですから、あまり気にせずにいました。それよりも、「左右の響きのアンバランス」は自分でも心当たりがあったので、そちらに関心が向かっていたと言った方がいいかと思います。
ですが、以前に付けたオーディオアクセサリーは、機器やサウンドの追い込みと共に、「不要となっていた」「マイナスの効果を生んでいた」と言うことはよくある話です。ですから、響きのアンバランスが落ち着いたころに効果の再確認を実施しました。
ココからが今回試した内容となります。
ツイーターの後ろにあるものは、「スピーカーの不要振動を逃がす」として、6年ほど前に取り組んだ事項です。過去日記を振り返って見ると沢山出て来ましたので、日記の最後の部分にリンクしておきます。簡単に構造と考え方を振り返ると下記となります。
B&Wの8シリーズのツイーターやスコーカーの取り付け方が、振動板を後方から引っ張って取り付けていることから、後方の取り付け部に振動板からの振動がダイレクトに伝わるため、この位置から不要な振動を抜いてやろうと言う考え方です。
振動を抜く構造は、メカニカルアースです。振動が伝達されている部分にステンレス球を置き、そこからアーシング用の振動板に1点アースして振動を抜く考え方です。
このメカニカルアースはアース用の振動板を置いているだけなので、簡単に有り無しが確認できます。いろいろな音源で聴いてみましたが、概ね同様な変化でしたので試聴結果は下記の音源で記載します。
①ツイーター&スコーカーのメカニカルアースを外した場合(両方ありをベースとする)
・重心が上がる(ソプラノは高い位置から聴こえる)
・ふわっと音が回る感じで、伸びやかに感じる
・音の芯が薄くなる
②ツイーターのみのメカニカルアースを外した場合(両方ありをベースとする)
・部屋の高い部分の音がなくなるような感覚(ソプラノは目線の高さから聴こえる)
・重心は低い
・音の芯はそのまま
③スコーカーのメカニカルアースのみを外した場合(両方ありをベースとする)
・重心が一番高い(ソプラノが上から聴こえてくる感覚)
・ふわっと音が回る感じ
・音の芯は薄くなる
◆上記の比較結果より、自分の判断はツイーター、スコーカー共にメカニカルアースを実施し不要振動は抜いた方がよいと感じました。
しかしながら、メカニカルアースなしの「開放感がある」よさも感じました。そこで、何とか両立出来ないものかと欲が出て来ます。付けたり外したりしている中で、直感的に、「スコーカー用のメカニカルアースの振動板が重過ぎでは?」と感じました。
これで「音の芯」や「重心位置」を保ちながら「伸びやか」に鳴ると満足しました。
6年前は音を確認しながらスコーカーの重し&アース板のダンパーを設定したのですが、今となっては最適な仕様が変わっていたようです。
一連の流れから、「以前に効果があったアクセサリーも周囲の環境や仕様が変わった際には効果の再確認が必要」と言うことを改めて感じた出来事でした。これを機に「アクセサリー効果の再確認のすすめ」を日記にしました。
<付録:過去日記>
2017年05月06日 不要振動を逃がす -スピーカー編その1
2017年06月05日 スピーカーの不要振動を逃がす検証-ツイーター構造
2017年06月08日 スピーカーの不要振動を逃がす検証-ツイーター&スコーカーの効果
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ヒジヤンさん、こんにちは。
色々と試された結果、ツイーターとスコーカー共にメカニカルアースを実施した方がベターだという結論で、更にはバージョンアップを図られたのですね! さすがです!!
>genmi:(ニコ)・・・その顔つきから、「ほら、外した方がいいでしょ」という気持ちが溢れています。
いやいや、その時にその場で申し上げましたが、genmi好きな開放的なサウンドに変化したとは感じたものの、振動止め付のサウンドも何の違和感もないどころかとっても素晴らしいので「好みの問題」だなと率直に思いました。外すと想像通り重心が下がりました。
ただ、ヒジヤンさんが昨年末から音を磨き上げている過程においてサウンドの傾向が「クラッシック向」というよりは現代音楽やジャズとかも鳴る「オールマイティな音作り」をされているように感じましたので、もしかしたら今外してみると新たな発見があるのでは?と思い、個人的な興味本位から勇気を振り絞って発言させて頂きました(笑)
>一連の流れから、「以前に効果があったアクセサリーも周囲の環境や仕様が変わった際には効果の再確認が必要」と言うことを改めて感じた出来事でした。
これは本当にそうなんですね。今まで『効果』をちゃんと確認していたものが周囲の環境や仕様(あと個人の嗜好)が変わってきてもずっと同じ効果が期待できるとは限らないどころか、むしろ『負の遺産』となることが多々あるということはgenmiも肝に銘じてオーディオと接していかなければと思いました。
genmiの無責任な一言でヒジヤンさんを振り回してしまいスミマセンでした m(__)m
訂正です m(__)m
【×】外すと想像通り重心が下がりました。
【〇】再び付けると想像通り重心が下がりました。
genmiさん、コメントありがとうございます。
この「振動逃がし」のアクセサリーは6年前に開発したものでしたので、ご指摘いただきちょうどよいタイミングでした。自分の中では、(自分が開発したこともあって)よいに決まっていると思い込んでしました。
ですが改めて聴き直してみると、設置した当時ほどの効果は感じませんでしたね。過去日記に感想が書いてありますので、それとの対比でよくわかります。
genmiさんからの指摘がなければ聴き直してみる事もしなかったと思います。ですので、言ってもらってよかったと思います。改良も少しだけ進みましたしね。
こんな感じにやっているので、自分のことも、他宅の訪問記も可能な限り虚飾を排して書くようにしています。本当は少し大袈裟なくらいに書きたいのですけどね。ドキュメント方式の日記の記載も、その時の様子を思い出せるようにするためです。
それにしてもアクセサリーは、サウンドを変えたら(機器変更、チューニング変更、などなど)を実施したら再確認が必要ですね。