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サウンドクルー邸② – オーディオ西方見聞録2024 初日

日記・雑記
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オーディオルームにあるマジコ軍団の試聴の後は、3階にあるリスニングルームに向かいます。ここのシステムは以前にシアタールームとして活用していた部屋を使っていて、京都人邸で感銘を受けた「どの場所から聴いてもコンサートホール」に挑戦したシステムとのことです。写真撮影禁止となっていますので、京都人さんが実験をされていた頃の写真を使ってイメージを載せてみます。

左右のスピーカーの内振りを大きく取り、対向するかの如くに配置したスピーカーセッティングとなります。このようにセッティングをすることで、どこで聴いても同じ音で楽しめることを狙っているそうです。

 

このような京都人挑戦システムの構築を進める中で、試聴に来たお客さんが、「皆さん立って歩き回るので、立った瞬間あっ!音が変わった!!」と言われるのだそうです。そこで、立っても音が変わらないように、左右だけでなく上下にも別の小型スピーカーから音波を放射することにしたとお聞きしました。こうすることで音はどのように変わるのでしょうか?

 

②リスニングルームシステム(3階)

再生装置は、スピーカーが安価なAIRPULSE A300PROとヤマハMSP3とをダブル使いでパラ再生。それぞれのスピーカーユニットに専用のアンプを使った「4スピーカー8アンプ構成」で合計30万円しない超安価なシステムとのことです。

 

こちらでも、「持ち込みの音源で聴いてください」と促されましたので、手持ちにしていた音源から曲を選んで聴かせてもらいました。

 

試聴結果の概要は下記です。

・音像はすべてセンターに集中し、「まるでモノラル音源」を聴いているようだ

・ただし、響きは部屋中に回るので音場は部屋中に広がる

・立っても座っても同じ聞こえ方となる

・京都人システムは、耳の高さを固定すればどの位置から聴いても立体的な音像や音場は崩れないのに対して、サウンドクルー氏の挑戦システムは、どの位置から聴いても音像はセンターに集中し、音場は崩れない。この聞え方は立っても同じだった

・京都人システムが、水平方向に音像固定とするなら、サウンドクルーシステムは垂直方向に音像固定となる

・京都人システムは立って聴くと見下げる形となるが、サウンドクルーシステムは立っても正面に音像が配置される

 

面白いものですね。それぞれのこだわりの中で、いろいろと実験されていて興味深かったです。どこで聴いても同じ聞こえ方のシステムで、家族や夫婦で、たまにはお客さんが大勢集まった時もリラックスして、飲酒も楽しみながら聴いているとのことでした。オーディオ的に特筆すべきは、再生困難音源である”Credo”が気持ちよく聴けたことです。

 

<<ここまで来て思い出したのですが、マジコ軍団の試聴の時にはスピーカーにマーキングがしてあり、耳の高さとマーキング位置が合うように、椅子の高さと敷物で高さ調整をしてから聴くスタイルでした。きっとサウンドクルーさんのこだわりは「高さ」なのだろうと思いました>>

・・・ウチで聴いてもらった時にも、耳の高さ違いでの聞え方の違いについて指摘されました。

 

ここまでで、サウンドクルー邸の前半は終了です。夕食は、近くにあるお好み屋さんで”広島焼”を味わいました。クルー氏いわく、「広島のお好み焼きは、大阪のモノとは全く違う」「関東の広島焼はまがいもの」だと。実際に、「広島で食べる広島焼はとても美味しかったです

 

夕食後はクルー邸に戻り、センモニ システムを聴かせてもらうことになりました。センモニは、マジコ軍団と同じ1階のリスニングルームに設置されています。

 

③センモニ システム

鳴らすスピーカーは50年前に日本の国産スピーカーとして一世を風靡したYAMAHA NS1000Mです。自分も当時は中学生で、町の電気屋さんに行っては壁のように積み上げられたスピーカーの中から、「これを聴かせてください」と言って親しんだものです。サウンドクルー氏も、そのような昔懐かしさから現代スピーカーの中に置いて聴かれているのだろうと思いました。システム構成はマジコ軍団に換えて下記となります。

スピーカー:ヤマハNS-1000M

プリメインアンプ:ソウルノート A-0

SACDプレーヤー:エアボウSA-10Ultimate

 

狙っているサウンドは、『センモニを超えないセンモニらしいセンモニの再現』とのことです。このシステムは、クラシック音楽には適さないとのことで、すべて用意された音源で聴かせてもらいました。聴かせてもらった代表的な音源が下の写真です。

 

試聴結果は、『良くも悪くも昭和サウンド』『すべての音に金属的な響きがのる』でした。聴きながら昔のことを回想していたのですが、「あの頃にいい音と感じたのは、この金属的な響きに耳が惹かれていたんだろうな」と思いながら懐かしんでいました。現在の新製品でこの音を聴いたら、「金属的な響きがのるからNG」とダメ出しをすることでしょう。

 

<<当時の国産ブックシェルフスピーカーは鮮度も解像度もない音ばかりでしたから、この金属的な響きが新鮮で高性能に感じたのだろうと想像します>>

 

サウンドクルー氏は、現在のスピーカー以前にもNS-1000Mを使っていたことがあるそうで、”懐メロならぬ懐音”を聴くと当時にワープすることが出来るのでしょう。だからこそ、手に入れ直してでも「手放せないサウンド」なのだろうなと感じた次第です。

 

音の世界は楽しいです。あの時に聴いたあの曲が・・・、あの時に聴いたあの音が・・・、 音楽も音も人生の系譜であり、青春の1ページなんですね。

 

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