Mt.T2さんとハム太郎さんにコメントをいただき、見えなかったことが見えてきました。模索中のことに対してコメントのやり取りは有効です。
C MatriXの活用①までの結果は下記でした。
決定事項:C MatriXの貼り方は、上から抑えるメカとラップさせない貼り方とすること
課題 :どうしたらスタビライザー仕様で全てのCDが読み込めるようになるのか
課題を進めるためには、スタビライザー仕様でCDが読み込めないことの原因を探る必要があります。
ここでハム太郎さんからいただいたコメントです。長い文章でしたが、有効な内容を整理すると下記となります。
「VRDSは上面基準でDiscの位置が決まるので、上面とDiscの間にものを挟むのはよくない」
確かにそうです。CDの読み取りは、アルミ蒸着された微細ビットにレーザー光を反射させることで読み取っています。レンズで収束させたレーザーでビット面とを読み取っているので焦点合わせが大事です。この焦点合わせはサーボ機能が制御しています。CDの読み取り構造は下記となります。(VRDSの絵ではありませんが、基本構造は同じです)
VRDSの場合は、上の板基準でDisc面の位置が決まりますから、間に物を挟むと焦点の基準点がずれてしまいます。サーボで補正するにしても、中央値がずれますからサーボに負荷がかかりやすかったり、読み取りの不良率が増加することになってしまいます。
実際の話、C MatriXを貼る基盤を替えて試したところ、0.6mm厚のあるクラフト紙では読み込みさえできなくなりました。サーボの調整範囲を超えたと思われます。(0.2mmのカーボンスタビライザーでは読み取りは可能でした)
結論:VRDSに厚みのあるスタビライザーの使用は不可である・・・あきらめがつきました
もうひとつはMt.T2さんからのコメントからです。VRDSでの静電気対策に有効なコメントは下記でした。要約すると、下記が言いたかったことではないかと想像しました。
「VRDSでは、アルミフレームに接するので、そこから静電気が逃げるから放電用のシールは意味がないのでは?」
確かにその仮説はあると思いました。過去の経験や現在の確認の中でも思い当たる節があります。
・CDを強制的に帯電させても、金属製のトレイに置くと、一気に放電する
・CDの再生時はトレイから浮いているものの、上側の押さえ板が金属なので放電するのではないか?との指摘です。
・CDをプレーヤーに入れるときに放電されるのは確かですが、回転させると静電気が発生するのも確かだと思います。
・この静電気はどこにいくのか?・・・大気中に放電される、機器の内部に放電される
ここで過去の別の経験です、
・CDを7時間ほど回しっぱなしにして外出したら、DACのコンピューターに異常をきたしました
・ずっと原因を考えていたのですが、VRDSのメカを通じて、モーターのアースラインに静電気が入り込み、DACのアースラインから回り込んで、コンピューター異常をきたした。と考えると説明がつきます。
・トヨタの静電気研究も、静電気によるコンピューター異常がきっかけだったと聞いています。
・さらに、今回の「CDの静電気対策」の取り組みですが、最初に試した時は、「アレ、と思うほどにクリアに変化した音」が、実験を進めるうちに「大きな変化を感じなくなってきた」のです。
・これは、機器の内部(コンピューター部)に帯電していた静電気が、「C MatriXから放電した」ことも考えられます。
・静電気は高周波ノイズと同じで、導通していなくても放電する(飛びつく)ことがあるので経路は複雑です。
・ですが、たとえVRDSでアルミ板に放電するとしても「音がほぐれ、やわらかくなる」ので、C MatriXの効果は確実にあります。
・この理屈を想像すると、「静電気が発生する部位に近い位置から放電させることが有効」なのだと考えます。
・そして、機器の内部に回し込むよりは、大気に放電する方が好ましいことになるのではないかと想像しました。
以上から、C MatriXのVRDSでの活用方法は下記とします。
・CD面に直接貼る
・VRDSの上板のガイドに接しない位置に貼る
・ガイド形状から、外周部と内周部に分けて貼る
・回転時のバランスが取れる最低枚数(片側3枚)とし、計6枚貼りとする
この考察でC MatriXのVRDSへの活用が充分かはわかりませんが、音への効果が大きいので止められません。簡単に言うと、「音がほぐれて柔らかくなる」ですが、今では、C MatriXなしで聴くと、「ヴァイオリンがささくれ立って聴こえてしまい」やめられなくなりました。
<C MatriXの取り組み終わり>
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