部屋の音響対策とスピーカー位置調整

日記・雑記
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引っ越し及び新しいスピーカー導入に伴う調整の経過を紹介します。
新しい部屋は以前よりも狭いので反射の対策は必要でしたが思ったほど残響時間は長くないようであまり苦労なく落ち着きました。
 
対策には主にGIK Acousticsの「吸音パネル(242 Acoustic Panels)」と「反射/吸音パネル(Impression Pro Series Acoustic Panel Diffuser/Absorber)」の2種を使用しています。
 
音響パネル購入後当初は左右壁の一時反射位置に吸音パネルを置いてその効果に納得していたのですが、吸収だけに頼るというのも副作用があるようで、いろいろ試して今は左右側面は「反射/吸音複合パネル」を置いています。
 
音響パネルは音の波長を考えると(1KHzで34㎝)低い帯域での効果を得るためにはかなりの厚みが必要になります。
拡散用の凹凸が数センチ程度だと高音帯域にしか効果は期待できないので中音域でも効果を求めるなら少なくとも5㎝から10㎝くらいは必要になります。
低域での効果を狙うならさらに厚みが必要でしょう。
 
GIKのパネルは穴あき板と吸音材を組み合わせて広い周波数で効果的な拡散、吸音が期待できるようです(吸音係数データも出しています)。 他社でも似たような音響パネルはあるので選択肢はいくつかあります。 ポルトガルの会社Vicousticsも有名です。
(eBay、Amazonなどでは見た目が似ている無名の廉価版が売られています)
もちろん工作が得意、工具がそろっているのなら自作することも可能です。 私はどちらもないのでDIYは最初から除外です。
 
部屋のRT60(残響時間)は一般的には0.3-0.6秒くらいが良いようです。 私は測定していないので今どのくらいなのかわからないですけど。
対策を施して良い方向に向かうとついやりすぎてしまいますが(この誘惑と戦うのはなかなか難しい)、吸音しすぎ、拡散しすぎ(Diffusion Confusion)にならないようにほどほどにするのが良いと思います。
 
前置きが長くなりました。
具体的な対策内容ですが、正面壁(スピーカー背面)には片方にオーディオラックがあるので音は拡散されます。 ラック後ろの壁との空間に音のたまり場ができないように吸音パネルを置きました。
もう一方の角は空いているのでCDラックを置いて中に適当にCDを入れて(QRDのように計算値に基づいたものではないのでいい加減です)少し拡散させてその後ろに吸音パネルを置いてあります。 少しでも左右の条件を近づけようというあがきです。
 
試聴位置後方の壁はあまり距離がないのでなるべく直接音が返ってこないように吸音パネルを着けました。 真後ろには別部屋へのドアがあり、いつも開いているので音は抜けていきます。
後壁を吸音するか拡散するかというのも様々な意見がありますが、私の場合は吸音パネルだけを使っています。 いずれ、Skyline Diffuserを追加してみようと思ってます。
 
スピーカーの位置決めは以前のスピーカー位置に置いて内振り度合の調整から始めました。 Thiel CS3.6の時は内振りなしでしたが、その効能は無視できないのでまずは試してみます。
 
内振り(Toe-in)調整にはトランペットの独奏のトラックを使います。 正面中央に立っているので内振り度合に関わらず基本的に常に中央(スピーカーの後方)で鳴っているのですが、内振りしていくとだんだん焦点が合ってきます。 音に実在感が増して目の前でトランペットが演奏されているという感じに近づきます。 そのまま内振り度を増やすとさらに濃密な音になるわけですが、集中しすぎにもなります。 行き過ぎと感じたら徐々に内振りを戻していってちょうどよい位置を探ります。
しかしこれは基点にすぎません。 多くのアルバムの録音はサウンドステージがスピーカー内側に集まりすぎます。 もっと広がりを得るためにだんだん内振り角度は減らしていくことになりました。
 
スピーカー間には75インチTVがありますがこの大きさになると壁の一部が前面にせり出しているようなもので位置によってセンターイメージの集中度が変わります。
場所によっては密度が濃くなりすぎますがその位置を外せば前でも後ろでもイメージに大した変化は感じません。
 
興味深いのはTVの画面をちょうどサウンドステージに重なる程度の場所に設置すると音声がまるでTV画面から出ているような感じになります。 
現在は壁から9.5インチ(24cm)、スピーカー正面からは41インチ(1m)の場所にTV画面がある設定になっています。
 
スピーカーの壁からの距離や視聴位置(椅子の位置)は特に低音の聴こえ具合に影響します。 波長が長い低音域は定在波の影響も出やすい。 正弦波を出して聴くと場所によって音の強弱が極端に変わります。 周波数によって強弱が出る場所は変わるので最大公約数的な場所が見つかればよし、そうでなくてもよほど悪い状態でなければあまりこだわる必要はないと私は思います。 音楽の周波数分布は広いので極端でない限り気になりません。
 
スピーカー間の距離は左右の広がりが欲しいのでできるだけ広げていますがオーディオラック前にかぶって具合が悪いのでギリギリのところに置いてあります。
出来たらもう少し広げてみたいけど、機器の操作に障るし、側面壁に近すぎると反射の影響が強くなってもっと吸音が必要になりといろいろ面倒です。 
スピーカー間距離は大体90インチ(2.2m)程です。 視聴位置との距離は大体110インチ(2.8m)といったところです。
 
スピーカーの傾斜角も調整してあります。 スパイクの高さ調整ですこし前傾にして試聴位置に向くようにしました。
 

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