高精度10MHz マスター,オーディオに於ける外部クロックの意義とは?

日記・雑記
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アイキャッチ画像はオーディオとは関係がない「はやぶさ」です。

とはいえオーディオでもGPSで10MHzに同期するとかあるらしいので宇宙もまったく関係ない訳でもないかも?

特に先日紹介しました上記ルビジウムは、発振周波数の近傍では位相ノイズでDuCULoN®デュカロン®を遥かに上回るスペックを叩き出していました。

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■周波数の正確さ&発振周波数近傍の低位相ノイズ
 → ルビジウム(GPS同期型)の圧勝

■周波数は少しズレる?も全体的には超低位相ノイズ
 → 低位相ノイズ水晶発振器が有利

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逢瀬のホームページ「10M外部クロックのメリット・デメリット、性能上の要件」によれば、どちの長所も持ち合わせたブツは存在しないのだとか。 これはまるで スピーカーの振動板に要求される、軽くて硬くて固有振動数を持たない鳴かない素材みたいな?二律背反な要求なのかもしれません。

https://www.mitsubishielectric.co.jp/carele/car_diatone/product/sw-g50/material.html より

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先月 ティアック(TEAC)がエソテリック(ESOTERIC)を吸収合併したというニュースがありました。色々と事情はあるのでしょうがブランド名が残るなら特に問題はないのかな?なんて会社の形態についてはさっぱりなので何も書けません。このTEAC、クロックにも力を入れていました。

トランスポートにもクロック入れないと再生にノイズが入るとか、かなりガチです。この価格帯で驚きです。単に ES9038 Q2M へのクロック供給を外から入れるというものではない事が分かります。それなら他の機器との同期関係ないですからね。

低位相ノイズ水晶発振器と、ルビジウムなどの10MHzクロックにはそれぞれ良さがあるらしいのですがそれを説明するのは非常に困難です。聴けばいいのでしょうが、分かる人、分からない人います。そんなときに救いがありました。なんと TEAC UD-505(これも外部クロック入力あり) に 10MHz外部クロックを入れて測定した人が出現しました。

詳細は上記動画を見て頂くとして、1kHzを  より1kHzらしく再生できるのは10MHz外部クロック入力の方らしいのです。クロックを測定したのではなくて、TEACのアナログ音声出力を測定しての結果です。聴感でも10MHz外部クロックの方がこちらの報告者様は良いと感じたようです。

測定には モジュレーションドメインアナライザ という舌を噛みそうな名前の測定器を用いられています。スペアナじゃないよ!との事です。

https://gmo-research.jp/research-column/standard-deviation より

標準偏差

Fantastic taste様の測定動画の更なる理解の為に

10MHzは44.1kHzの倍数じゃないけれど、10MHz外部入力の威力を見せつけられたような気がします。 オーディオって分からない事だらけです(^^;

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おまけ: JA4GII様のページです かなりの手練れの予感がビンビン

内容が濃すぎて理解が追い付きませんが電源が大切(PCの電源はNG)なのは無線もオーディオも変わりませんね。こちらではクロックが時間をかけてロック(ここではタイミングが合うようになる事をロックと書いています)する動画が興味をひかれました。こんな動画は滅多に見られません!! 該当箇所だけ引用させて頂きます。

引用ここから

簡単なGPSユニットで基準クロックが生成出来るようになり、以前作成した比較器に本機のGPSロックした10MHzを入力し、OVCXO立ち上がり特性がどのように推移していくか動画で撮影しました。
OVCXOは十分エージングし、一旦、GPS10MHzに周波数を合わせこみします。その後、OVCXOの電源をOFFにし、数分後に電源ON立ち上げから動画撮影しております、約3分弱で両者の周波数はピッタリ合います。OVCXOを長期にOFFした状態からでは、周波数が合うまでにかなりの時間を要しますので、今回は数分のOFF期間で実験しました。両者の比較周波数は各10MHzを分周して1MHzで行っております。これは周波数のズレが簡単に判断出来るように1MHzで作成したのです、1周する時間が何秒なのか、又は1秒に何周するかで即座に結果が出ます。 上の波形がGPSクロック、下の波形がOVCXOクロックの波形です。

https://drive.google.com/file/d/1ExbUWSWcN_8_FZUcxAicAjHBgCcttt9C/view

OVCXOの電源を投入すると、周波数は一旦オーバーシュートし、逆方向へとシフトし、時間と共に戻ってきます、上のGPSクロック周波数に合うように(左右への流れが無くなる位置へ)OVCXOの周波数を調整するのに使用出来ます。周波数が合った時はLED点灯が移動しなく固定します。 

引用ここまで  ※上記GoogleDriveのリンクをClickすると動画を見れます

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UD-505に外部クロックを突っ込んだFantastic taste

マニアックな情報発信のJA4GII

ありがとうございました!!

続報:2024/02/11追加、Fantastic taste様の公開動画。

 

追記:2024/02/13 lmst氏の日記より引用
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2008/01/12

クロックの位相雑音

 とあるクロックユニットメーカーの技術者の方から面白い話を伺いました。

 位相雑音を測定する際には,社員さん達が帰宅した後を狙ってこっそり測定するそうです。-150dBあたりになってくると,部屋の外の廊下を歩く振動,測定者の吐く息で数値が悪化してしまうそうで,測定自体がものすごくシビアになってくるようです。OCXOを載せている机を指で叩くだけで,スプリアス特性が悪化してしまうというのは酷い話ですね(苦笑)。

 翻ってオーディオ機器に組み込まれた水晶発振器について考えてみますと,オーディオ機器はひたすら振動しています。
 Spのユニットの振動が床から伝わってくるパターン,ユニットの音圧で揺さぶられるパターン,内部のメカやトランスの振動,といったところが代表的な振動源ですが,これらによって水晶発振器の位相雑音は必ず悪化していることが予測されます。
 それならば浮かせばいいじゃないかという話もあるにはありますが,どうも浮かしてしまうと音圧による振動の観点からはむしろ減衰しにくくなってしまうようで,ベースに設置する場合と比較しても一長一短のようです。オーディオは難しいですね。
 高精度・低雑音な水晶発振器,原子発振器になればなるほど,振動対策を入念に行わなければ真価を発揮させているとは言い難い状態であるということでしょう

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引用ここまで

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