サブウーファーKEF KC62を導入したのがたった一か月ちょい前のことですが、なんともう一台導入してステレオ化してしまいました (^^;)
KC62のステレオ化は将来の目標として計画にはあったものの、ここまで爆速で実現するとは…(汗)
キッカケはCENYAさん。
KC62シングル時代にCENYAさんにお越し頂いて聴いてもらった際、「サブウーファー有り無しで言ったらあった方が良い。でも二つ試したいことがある」とのお言葉。
その試したい二つとは、
- KC62にLR両方のRCAケーブルを繋いでいるところを片方外して入力を片chだけにしたい。
- 805SDのバスレフポートを塞ぎたい。
genmiが全幅の信頼を置いているCENYAさんの言うことですから断る理由はありません!
1の実験については、逸品館のYouTubeチャンネルでブックシェルフの2.1chを推奨している清原社長がサブウーファーへの入力は片chだけにすべしと言っていた記憶がありました。ステレオで聴いていてサブウーファーだけ片側の音しか出さないというのは、たとえ再生帯域が50Hz以下だったとしても精神衛生上良くないですし、ステレオ信号をサブウーファーに入力しても単に信号が合成されるはずなので意味がないと思っていました。
でも、実際に片側のRCAケーブルを外して聴いてみてビックリ。音がスッーと抜けて見晴らしが俄然良くなりました。この変化量はかなりのもので、理屈はまったく分かりませんが、この音を聴いてしまっては「もう仕方ない。気持ち悪いけど片chの入力でガマンするしかない」と思えてしまいました(笑)
この時、KC62はセンター置き、LPF設定は40Hzでボリューム位置は9時。片chの超低域しか出ていない違和感や不自然さはまったく感じませんでした。
次に2の実験に移ります。KC62導入後、805SDのバスレフポートを塞いでtaketoさんにf特を測定して頂きましたが、その時は厳密に音質評価はしていません。
最初にバスレフポートを805SD純正のスポンジで塞いで音を鳴らしたところ、CENYAさんが首を傾げています。純正スポンジ以外のモノで塞ぎたいみたいでタオルとかないか聞かれました。ちょうどよいモノがないこと伝えると、円筒形の純正スポンジを通常の使い方である縦方向ではなく横にした状態で塞げないかとのこと。スポンジなのでその状態で難なく塞げました。音を出してみるとどうやら良い感触のようです。バスレフポートを塞いだ経験のないgenmiにとってこれは未知の領域でして、CENYAさんが何を基準に音質評価していたのか理解不能でしたし、今もって不明です (^^;)
CENYAさんが大筋納得されたところで、CENYAさんにはリスニングポジションにいてもらってKC62のLPFやボリュームをgenmiが黒子となって色々調整していい塩梅のところを探り当てました(LPFは50Hzでボリューム位置は10時)。CENYAさん曰く、本当はボリュームをもっと上げたいのだが、あまり上げ過ぎると小型ユニットを搭載しているKC62なので歪み成分が出てきてしまうとのこと。その領域はgenmiにとって本当に未体験ゾーンで、完全にCENYAさんの判断に委ねました。
最終形のサウンドですが、それはそれは素晴らしかったです。805のバスレフポートを塞いだことによるクリーンなローエンドとKC62の帯域をシームレスに繋げることによって低音楽器の動きや見通しが格段に上がりました。量感があると思っていた低域がバスレフのブーストによるものだったことに気付かされた気がします。また、サブウーファーの影響だと思っていたなんとも言えない『落ち着いたサウンド』が、解放感があってシャープなサウンドに一変しました。従来の805のキャラクターのまま最低域を20Hzまで伸ばしてスケールアップしたような印象です。更に嬉しいのはボーカルの実在感。中高域の質感も素の状態と比べて上がっているように感じられました。
良質なサブウーファーと繋げる場合、メインSPのブーストした低域は不要だということが実体験で勉強出来ました。
ですが、その日から音楽を聴くのが更に楽しくなって耳タコ音源をとっかえひっかえ聴いていたものの、「あーこれってKC62から片chの音しか出てないんだよねぁ~」という思いにさいなまれ、CENYAさんもgenmiが最初にサブウーファーを導入した当初から2.2chにするべきだと言ってたし、将来的にはもう一台KC62を導入してステレオ化するのだから、だったら早い方が良いかということで今回の日記を書くに至った次第でございます(笑)
で、もう一台導入してそれぞれ805の背後に設置。10時の位置だったボリュームも2台では少し大きいように感じて9時に下げました。LPFは変えずに50Hzのままです。事前にCENYAさんから「びっくりするくらい奥深い音場となんとも言えない安定感が得られるでしょう」と聞いていましたが実際にそのような変化で、genmiの第一印象は「音が濃くなった」でした。でも50Hzで切っているのにKC62が1台と2台ではなんでこんなに違うのだろう?? 理屈は良く分かりませんが、部屋全体を音で満たす密度みたいなものが全然違うのは分かります。CENYAさんってなんでも分かるのね(笑)
でもまだKC62をデュアルにしてから一週間も経ってないので、これからもっと聴き込んで気になるところが出てきたら追い込んでいきたいと思っています。
今回、12年連れ添った805SDの新たな一面を知ることが出来た上、genmiにとって未知なる世界への扉を開いて頂いたCENYAさんには毎回のことながら本当に感謝々々。とにかく2.2chになって精神衛生上良いのと毎晩ぐっすり寝られてgenmiは幸せです (^^)
P.S. デュアル化にする過程で気付いたことですが、KC62の設置場所はシングルの場合でもセンターではなく片側の805の背面の方が拙宅では良好でした。やはりビジュアル的に精神衛生上良くありませんが (^^;)
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いや、サブウーファーデュアルは初めて聞きました。効果あるんですね。
サブウーファー内のネットワークや左右の音を合成する部分にどこか無理があったんでしょう。
考えてみればそこを上手く作り上げるのはなかなか難しそうですもん。
それにしてもgenmiさんは進化が止まりませんね。
Lotusrootsさん、おはようございます。
レスありがとうございます。
デュアルKC62の効果にはビックリしました。
サブウーファーへの入力についても単純に1+1=2とならないところが不思議なんですが、結果オーライということであまり考えないようにしています(笑)
今回の取り組みはtaketoさんの測定であったり、CENYAさんのアドバイスがあってのことなのでお二人には感謝です。genmiは結果の音を良い悪いの判定しか出来ませんでしたので (^^;)
genmiさん、こんばんは!
ようこそ密閉3WAYの世界に。
これはもはやマルチアンプ駆動の3WAYなのです。
ここまでの過程がめちゃくちゃ早かったですね〜。
バスレポートについては、完全密閉だと、805のメインの音が抑圧された苦しい感じがしたので、背圧を逃しつつ、バスレフ音を低減させる良い塩梅を狙いました。
この辺の調整は「見える低音」を目指す過程で、自分のエロナーデで散々やった事なので、判別が付くようになったのですよ。
かなり自然で完成度の高い音になっていることでしょう。
また聴きに行きますね!
CENYAさん、おはようございます!
レスありがとうございます。
この度は(も)大変お世話になりました。
マルチアンプ駆動の3WAYの方が2.2chよりも全然聞こえがいいですね!
確かに負荷の大きいサブウーファー帯域をメインSPから独立させるメリットもありそうです。
バスレフポートについてのご説明もありがとうございます。当日そのようなことを言われていたのを思い出しました (^^;;
本文で説明が欠落していたのでここで少し補足させて頂くと、805の純正スポンジは円筒形の芯の部分が抜ける二段階構造になっていまして、ポートに対して横方向に差し込んだ今の状態はこの芯の部分が抜けた状態です。ですので、芯も入った円筒形のスポンジを通常の使い方で塞いだ場合よりも密閉度は多少低いです。
今回CENYAさんがいてくれてホント心強かったです。デュアルKC62仕様の音を聴きに来てくださいね!
genmiさん、こんばんは
先日伺ったときには2台体制については興味はあるけど優先度低めだったようでしたので、怒涛の展開でびっくりです。
聴かせていただいたウーファー1台で左右の音が接続していたときには、ウーファーをONにしたときのほうが全帯域バランスよく鳴っていてこちらのほうが良いと思いましたが、なんとも言えない『落ち着いたサウンド』だなと私もこっそり感じておりました ^^;
それがしっかり改善されているとは! CENYAさんの的確なアドバイスすごいですね。
また聴かせてください。その前にうちですね!
ushiさん、おはようございます。
レスありがとうございます。
そうなんです。サブウーファーのデュアル化は数年先のイメージでしたので、ちょっと早すぎますよね (^^;)
先日シングルの時に来て頂いた時の反省会でのushiさんの発言で音源によってモヤモヤされているご様子は伝わってきました。多分それは今回の対策(LとRの分離)で改善されているはずです(改善されてて欲しい)。
そのなんとも言えない『落ち着いたサウンド』感ってDSD音源をかけた時に思う感覚と少し似ていて、それは多少なりともサブウーファーとは切っても切り離せない部分だと思い込んでいました。どうやらそれは勘違いだったようで今回PCM音源の聴こえ方にかなり近づいたように思います。
CENYAさんは人間性も本当に尊敬出来ますよね!
またぜひ聴きにお越しください。その前に大物導入後のushi邸オフ会を楽しみにしています!!
genmiさんご無沙汰です。
またまた、いろいろとされてますね〜!!
もうこれでおしまい、と言いながら終わらない、これがオーディオなんですよね。笑
しかし、今度の取組みと進化は、かなり次元の違うレベルに達しているようで、なんか文章を見ていてもワクワクします。
この暑い季節が過ぎたら、是非お邪魔して、進化した新しいサウンドをお聴かせください。よろしくお願いします!
chibiさん、ご無沙汰しております。
レスありがとうございます!
そうですね。これがオーディオですよね(汗)
サブウーファーのステレオ使いは奥深くて面白いです!
何故だか理由は分かりませんが、部屋の音響補正みたいなことも勝手にやってくれているみたいで、拙宅だとピーキーになりがちな音源も上手くほぐして気持ちよく聴かせてくれます。
空気清浄機ならぬ音響清浄機でしょうか(笑)
この暑さが少し落ち着いた頃にまたぜひお越しくださいね!
Genmiさん
少々ご無沙汰しています。たまたま日本に戻っていてこちらを久しぶりに覗いてみたら、「これ、同じような苦労をしてきたものとして、見て見ぬふりはできないなあ」と思いまして(笑) 実は偶然の一致ですが私も今、バスレフポートを詰めて、SWで補正したらどうなるか、というテーマに取り組んでいまして、もしかしたら何らかの参考になるかもしれませんので、お時間のあるときに「友の会ブログ」を覗いてみていただければと思います。
http://koutarou.way-nifty.com/auro3d/2025/07/post-b9f87b.html
さて、ご存知と思いますが、我々が取り組んでいるようなマルチチャンネルシステムというのは、初期の「5.1ch」時代から、この0.1chがSWを意味しているように、SWの使いこなし(他のSPとの融合)に関しては長年のテーマとして取り組んできています。
そのマルチ派からみて、これ、「位相整合」はSWで調整できる(している?)のかな、という疑問を持ちながら拝読しました。もし、お手持ちのSWにそのような機能があって、すでに調整済みであれば、以下はご放念ください(汗)。
写真からも、805とSWはリスニングポイント(LP)から等距離ではなく、SWのほうが遠いですよね。しかも805のウーファーにはハイパスはかかっていないはず。これだとSWのローパスは50Hzにしてあっても、例えば50Hzの音波は、805とSWの両方からかなりの出力で同時に出ているはずです。
で、LPとの距離に1M近い差がある。
これでどうなるかというと、SWからの音が1M分位相が遅れてLPに到達します。すると、音波のある位置では高め合い、ある位置では相殺し合う、という事が起きます。つまり正しい正弦波でない、歪んだ波=音を聴く羽目になります。
CENYAさんが「3Wayになった」とおっしゃっていますが、<普通の>3WayスピーカーはウーファーはMidと同じエンクロージャーに組み込まれていて、離れたところにはないですよね(笑)。つまり3Wayではあるが、「3Wayスピーカーシステム」にはなっていない状態だと思います。
これは805とSWのインパルス応答というのをLPで測定すると何ミリ秒ズレているのかがわかりますので、測定可能でしたらやってみると良いと思います。
SWを導入して、かつ、低域の位相が合っている状態だと「どういうふうに聴こえるのか?」を一度経験しておくと、ご自分の部屋の音響がどうなっているのかを判断するのにいいと思いますので、近くのAVショップで、「Dirac Live Bass Control」というSWも含めたLPいおける低域の位相を合わせるソフトを導入済みのデノン・マランツ・StormのいずれかのAVアンプを使った、SW付きのシステムの再生音を体験されることをおすすめしたいですね。その音の体験が、今後SWを2chシステムと融合させる場合のReferenceになると思いますので。
以上、老婆心ながら(笑)。繰り返しますが、すでに承知、対策済みであればご放念を。
Auro3Dさん、こんにちは。
奇跡的にタイムリーなレスと情報をありがとうございます!
「たまたま日本に戻っていてこちらを久しぶりに覗いてみたら」って、まさかgenmiとテレパシーで繋がっているんじゃないですか?(笑)
今回の試みでgenmiもマルチの世界につま先だけ足を踏み入れた気分でいます (^^;)
2ペアのスピーカーだけでもコレなのでそれが何ペアともなると調整や制御が大変そうですが、今は素晴らしいソフトがあるみたいなので時代の進化を感じています。
またtaketoさんにお越し頂いてデュアルのREW測定をして頂くつもりでいますが、感覚だけで生きているgenmiの判断基準は違和感があるかないかです。何かを変更した直後はその変化を肯定的に考えがちなので、数週間単位で聴いて物足りなさや違和感を感じなかったら概ね成功と考えるようにしています。
データだけでは説明できないオーディオの世界ですので、この先違和感が出た時に対策を考えたいと思っています。
お忙しいところ長文のレスありがとうございました m(__)m
やっぱりね!近い内には2つになるだろうと予測はしてましたが早かったですね。
そうするとつぎにみえてくるのが???になる可能性が。。。。
2wayブックシェルールフの限界が振り返れば、理解できて、低域を加える事でどれだけ音楽に厚み、表現力がプラスされるか!
その経験はオーディオ体験では凄いプラスだと思います。しばらくは聴き慣れた音源を聴き直すことがとても新鮮で楽しくてしょうがないかなぁ?と思います。新たな深い沼にようこそ!
楽しいぞ!!
こちらは先日、ボトルネックになっていた部分を発見、改善し、これから仕上げに入ります。やっと人様に聴いてもらっても良いかな?というところまでたどり着きそうです。
x1おやじさん、こんにちは。
レスありがとうございます!
805単体でも低域の量や質には満足していましたが、音楽における40Hz以下の音の重要性を今回知りました。今まで以上に楽器が楽器らしく鳴る様は本当に音楽を聴いていて幸せです!
この部屋でこのような音が出ることが今は新鮮でなりません。
でもでも、この次の展開はありませんし、新たな深い沼に足を踏み入れる気はまったくありませんよ(大汗)
仰っているボトルネックとはYGの2筐体の位置関係だったでしょうか?
x1おやじさんのレベルは違い過ぎていて目標とするのもお恥ずかしい限りですが、少しでも音楽の感動レベルを上げれるよう知恵を絞って楽しんでいけたらと思っています!
genmiさん こんにちは!
ですね。沼にハマると私のようになってしまうかも? なのでまずは音楽を愉しむ!という姿勢を外さないことが一番大切ですね。
私のボトルネックはスピーカーの位置も未だに固定されてないのですが、自分が気に入って導入してたエソのトランス入りコンセントboxのコンセントが音質のボトルネックだったのです。先日、もしかしてと思いたち替えてもらったら、なんと??欲しかった音があっさりと出て来てびっくり!これでやっと人様に聴いてもらえるレベルに持っていけるな!と確信を持ったところなんです。
x1おやじさん、こんにちは!
再レスありがとうございます。
沼にハマっても知恵以外は手持ちがないので大丈夫です!!
えっ? コンセントボックスのコンセントを変えて人様に聴いてもらえるレベルにまであっさりですか? (^^;)
ボトムネックがDACでした!とか、プリでした!は分かるのですが、x1おやじさんの超ハイエンド領域でもボトルネックがコンセントボックスだったとは、、オーディオとは本当に恐ろしい趣味です(笑)
でもそれにふと気づいて試してみて良かったですね!
こちらも最近ふと閃いて、アンプに使っていたCross PointとDACに使っていた奥津電工の電源ケーブルを入れ替えてみたところ、繊細感が増していい感じでした!
そういうのってお宝を大発見したような感覚ですよね(笑)