GWオフ会2023 – ハーベス部屋

日記・雑記
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これまで長期連休を利用した相互オフ会を幾度となく重ねて来ましたが、今回ほど深い内容となったオーディオ・オフ会はありませんでした。その深さはその場で生まれたものではなく、前回の結果や数日に渡る相互交流の中で生まれたものなので、数回に分けたオフ会記の中で徐々に深まっていく様子をドキュメント形式で記録しようと思います。

 

今回の相互オフ会は、最初がバズケロ邸(4/30)、間がヒジヤン宅(5/2)、最後がY氏邸訪問(5/3)でした。

 

前回訪問したのは今年の初めです。genmiさんと共に実施した相互オフ会のラストを飾る位置づけでした。バズケロさんの事前の日記「ハーベスでフルオケ鳴らしちゃる!の巻」で語られたことも合わせて、期待に胸膨らませての訪問でした。

 

バズケロさんの事前アナウンスの要旨

『今回は早々と落ち着いたJBL部屋よりもハーベス部屋の方を本格的にテコ入れしました。これまでハーベス部屋はオーディオ的にはBGMに毛が生えた程度の扱い?!だったのですが、時間が取れたこともあっていよいよ本格的にオーディオ脳を活性化させて取り組んでみました。』

 

ところがです。いざハーベス部屋の音を聴かせていただいたところで???マークが飛んでしまったのです。バズケロさんともあろうものが、この完成度の低さはなに?という感想でした。詳しい記録はgenmiさんの日記に記載されています。

 

そんな経過からなのか、今回は大きなアピールはなく、事前の日記「終わりの始まり?腹を据えよう!の巻」では、前回不評であったサブウーファーは撤去して「癒しサウンドとは決別した」との表明に留まっていました。

 

前回からの経過の話が長くなりましたが、今回もハーベス部屋はいつもの様相でした。パッと見ただけでは何が変わったのかまったくわかりません。目に付くのはサブウーファーが無くなったことぐらいです。

 

いつものように木目の美しい大きなテーブルのところで、アナログから聴かせてもらいながらくつろいでいました。ジャズやクラシックのステレオ盤やモノラル盤などがゆっくりとした時間を感じさせるように流れます。コーヒーを飲みながら、「癒しサウンドは健在ですね」「音は以前よりもはっきりしましたね」そんな感想を述べると、バズケロさんはニコニコとしていました。

 

30分くらい四方山話をした後で、リスニングチェアのところで聴かせてもらいます。

ここからがビックリです。先ほど感じていたハーベスサウンドがまるで別物でした。ニアフィールドに配置されたスピーカーの奥にステージが広がり、目の前に演奏する様子が浮かぶようです。しかも、これまでカマボコと感じていたハーベスから低音が身体に響いてくるではないですか。思わず拍手喝采してしまいました。

 

なぜこれほどまでの音が変わったのか?理由は「サブウーファーの撤去」とのことです。これまでは、サブウーファーをオンにすると低音を打ち消し、サブウーファーをオフしても低音を吸収し、更にサウンドステージをも歪めてしまっていたとのことです。まさか、サブウーファーがこれほどまでに悪影響を及ぼしていたとは・・・目から鱗が落ちる思いでした。

 

こうなってくると気分は乗ってきます。新生バスケロを根掘り葉掘り味わいたくて、持ち込み音源をリクエストします。前回の問題解決の確認や新たなチェックもしたくて念入りに選別した音源たちです。

 

ですがCDPが読み込みません。CDを4枚リクエストしたのですが、1枚しか読めませんでした。変化が一番わかり易い”パッヘルベルのカノン”も読めなかったので、ご自宅のDiscなら読めるかと思い「バズケロさんのカノンを聴かせてください」とリクエストしました。すると、「カノンは持っていない」との返事です。これにも驚きました。「サウンド調整するのに最適」とデモし、「毎度のサウンド変化の確認用音源」としているのにお持ちでない・・・これには少々口あんぐりしましたので、理由をお尋ねすると、「みなさんが持っているから買いたくない」との返事です。思わず、「バズケロさんて天邪鬼なんですね」なんて会話に微笑んでしまった記憶があります。

 

持ち込み音源は聴けないのか・・・とがっかりしていると、SACDなら読めるとのことです。そこで、ハーベス部屋では聴かせてもらうつもりのなかった”Credo”を聴かせてもらいました。

一応全部聴いてから、

「ラジカセみないな音ですね」「高域がロールオフしていて、10KHzくらいまでしか出ていない印象でした」「以前からカマボコ型とは感じていましたが、低音が出た分高域の伸びのなさが気になります」

 

このコメントには、さすがのバズケロさんも焦ったようです。これまで得意満面だった顔つきが、急に厳しい面持ちに一変しました。

「ちょっと待ってください」「アンプ側だけ手を入れて、スピーカー側に手を入れていないケーブルの接続が気になるので・・・」と、

 

近くの物置から道具を持ち出して、スピーカー端子の接続部分をゴソゴソとやられています。最初は手際よく作業を進めておられたのですが、首をかしげたまま手がとまりました。「おかしい」と言われながら手が止っているので、近寄ってみるとケーブルの接続できなくて困っている様子でした。一緒に端子の部分を眺めるると、端子に黒いキャップのようなものがついていて締まらないようです。

 

ヒジ:「端子のキャップを外し忘れているんじゃないですか?」

バズ:「そんなはずはないんですけど」「今までバナナプラグを使っていたから、気づかなかったのかな?」

ヒジ:「締まらないなら外すしかないですよね」

バズ:「あっ、思い出した。昔Fo.Qを貼ったのを忘れていました」

「それだ!」思わず顔を見合わせます。

 

端子のねじの部分に巻かれたFo.Qを綺麗にニッパで剥がして”Credo”を聴き直しました。

すると高域も綺麗に伸びます。

 

いやいや、これまでカマボコ型と感じていたハーベスが、今回は低音も伸び、高音も伸び、まさにHiFiサウンドです。バズケロさんともあろうものが、「弘法にも筆の誤り」とはあるものなのですね。ですが、こんなサブウーファーの悪影響とスピーカー端子へのダイレクトFo.Q環境の中でも、聴く人をうならせるようなサウンドを出していたと聞くバズケロさんは、やはり「音の職人」です。それでも、ハーベス部屋での出来事の中にも深みに至るきっかけの会話があったことは、後で知ることとなります。

 

新生ハーベス部屋はいいですよ。テーブルのところで聴けば「癒しサウンド」、リスニングポイントで聴けば「HiFiサウンド」です。帯域が上にも下にも伸びて、ステージが綺麗に広がるハーベスのサウンドを堪能した後は、プリアンプを新調されて、今回メインのJBL部屋に向かいました。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

  1. ヒジヤンさん、こんにちは。

    待ってました!!!

    前回のこともあったのでヒヤヒヤドキドキしながら読ませていただきました(笑)

    >新生ハーベス部屋はいいですよ。テーブルのところで聴けば「癒しサウンド」、リスニングポイントで聴けば「HiFiサウンド」です。帯域が上にも下にも伸びて、ステージが綺麗に広がるハーベスのサウンド

    サウンドステージが目の前に開けて、従来の自然で心地の良い、でもメリハリもある新生ハーベス嬢の音楽的充実度の高い音がgenmiにも聞こえてきました。

    >こんなサブウーファーの悪影響とスピーカー端子へのダイレクトFo.Q環境の中でも、聴く人をうならせるようなサウンドを出していたと聞くバズケロさん

    評価が180度変わってしまうFo.Qの存在にオフ会中に気付けたのはそれはもう奇跡的ですが、ハーベス部屋においては最終的な『結果』だけが重要で、そこに行く着くまでのドタバタなストーリーはもうどうでも良いように思えました(笑)

    それにしてもSWの撤去でお部屋の音響がそこまで変わったとは驚きました。ちょうどお部屋の奥コーナーに鎮座していたので、音が集まるコーナーで特にクリティカルな場所だったのかもしれませんね。片側だけでしたし。この日記を読んでSWの取り扱いの難しさを更に認識しました。

    ところで、今回は正面のピクチャーウインドがカーテンで閉ざされているのは音響的な配慮(HiFi化)からだったでしょうか? きれいな景色が見えないのはちょっと悲しかったのでご存じでしたら教えてください。

    >ハーベス部屋での出来事の中にも深みに至るきっかけの会話があったことは、後で知ることとなります。

    続編、ワクワクドキドキしております(笑)

  2. あれ、またgenmiさんへの返信が消えてしまいました。
    不具合じゃないですかね?
    こちらは自分の日記ですので、コメントが自分のメールに来ますのでコピペしておきます。

  3. genmiさん、今回のハーベス部屋はよかったですよー!

    思わず拍手喝采してしまいましたから。この褒めないヒジがですから一生のうちに何度あるかわからない稀有なことです(笑)

    それにしても、今回の相互交流は深かったです。バズケロさんと感じたことは違うのかもしれませんが、互いに何度も「今回は深い」と語り合っていました。この深さは、従前をベースとした濃密な2日間とY氏邸までで完成した感覚でしょうか。

    genmiさんとも、よく「オーディオの音作りは深い」と語り合っていますが、また違った深さなので楽しみにしてください。「目から鱗の、・・・そうだったのか!という感動」これを伝えたくて、枝葉のようなことも交えながらの日記になりますが、是非読み解いていただければと思います。

    加えて、オーディオにおける音作りのポイントや注意点などもドキュメントを通して表現できればと思っていますので、「何が言いたいんだろう?」と引っ掛かったところが味噌と思いながらの記載なので、そんな点も気にしていただけると嬉しいです。

    >ところで、今回は正面のピクチャーウインドがカーテンで閉ざされているのは音響的な配慮(HiFi化)からだったでしょうか? きれいな景色が見えないのはちょっと悲しかったのでご存じでしたら教えてください。

    カーテンは最初から写真と同じ状態でした。バズケロさんの口からの説明はありませんでしたが、ご自身が一番「音によい状態」と思う位置でセットっされたのだと思います。これまでは、正面のピクチャーウインドから見える景色がご自慢でしたので、間違えないと思います。

  4. ヒジヤンさん
    今回も楽しかったです!

    ハーベス嬢も褒めてもらえて嬉しそうでした。

    接点の件は、新しい端子を入れてからやり直そうと考えてスルーしていたのですが、ケーブルカシメ銅が割れて緩んでいたのを知っていたので、迷うことなく皮剥きしたところまでは順調でした。
    ところがSP端子根本に付いている黒いリングが何なのかマジで忘却の彼方!
    外してみたらそれはフォックで、真犯人はお前か〜ってビックリしました(笑)

    これまでのハーベス部屋サウンドは、「癒しサウンド」の調整で各所緩い音を味付けで作っていたのですが、それらの緩さを一掃することが新生ハーベスサウンドの方針で、最後のボトルネックが端子の詰めの甘さだったのですね。
    オーディオ調整の「まあいいか=スルー」は大抵失敗の元ですね〜

    ようやく惚れ惚れするハーベスサウンドになりました。

    Credoのおかげでしたね!!!

    続きのJBL部屋では色々な切り口があるので怖いね〜(笑)

    では、では

    • バズケロさん、刺激満載なハーベス部屋でした。

      ハーベスサウンドの変身ぶりには本当に驚かされました。思わず拍手してしまうなど、コンサートで素晴らしい演奏に出会ったときに自然に出る反応ですよ。

      スピーカー端子へのダイレクトFo.Qは思い出せてよかったですね。それほどに”Credo”はダメな面をあぶりだす狂気なソフトであると、改めて認識しました。よい面を堪能させてくれるソフトでないので、聴いていて疲れますけどね。

      >続きのJBL部屋では色々な切り口があるので怖いね〜(笑)

      今回の日記はノンフィクションなドキュメントです。楽しくないこともあるかと思いますが、いつでも振り返ることが出来ることは貴重と思いますので、寛大な気持ちでお楽しみ下さい。

  5. ヒジヤンさん
    こんばんは。

    ファーフィールドで聴く癒しサウンドとニアフィールドで聴くHiFiサウンドですかー。
    高さ空間と後方空間を贅沢に使ったニアフィールドはそれはそれはスカッとしてイイでしょうね〜。
    うーん、羨ましいです。

    サブウーファー撤去後の音の変化については私も自分の実感を伴って想像できます。
    完成度の高いHiFiにサブウーファーを足すのはとても難しいと感じています。
    メリットよりもデメリットが目立ってしまう。。。
    究極のHiFi再生ではサブウーファーが必要なのだという信念的な思いがありまして、私のこれからのオーディオ人生において、サブウーファーをうまく組み込めた時が「上がり」かもしれません。
    超低域の制御はハード的なクオリティ以上に高度に理論的なセッティングが重要だと思いますので
    最後の最後には挑戦したいです。

    • CENYAさん、おはようございます。

      ハーベス部屋のニアフィールドよかったです。スピーカーの後ろ側に綺麗なサウンドステージが展開して、自分など部屋の悪影響を避けるために何年もコツコツと手を入れているのに、オーナーは何も気にしていないのに自然と出来上がっているのが羨ましいかぎりでした。

      ご本人は「サウンドステージなど気にしていません」と言われていたので、この音を聴いているか否かは不明ですが、思わず拍手をしてしまいました。

      ファーフィールドの方は、「音がはっきりしたかな」程度の変化の感じ方でしたので、こちらで聴いた感想は、「従前ややアップ」です。

      「サブウーファーの弊害」は、ハーベス部屋であの位置に固定して置くかぎりは弊害しか出なかった、と言うことだと思います。

      ※ですが、これは単に私の聴き方で、私のアンテナが拾った結果であって、違う人が聴けば、また違った感想なんですね。「正しい」とか「正しくない」などと言うことは、まったくナンセンスな概念であることを明解に認識しました。

      >超低域の制御はハード的なクオリティ以上に高度に理論的なセッティングが重要だと思います

      自分目線では、「高度に職人的なセッティングが重要」と思うのですが、こうゆうのを競い合うと楽しいかもしれないなと思いました。

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