コンツェルトハウスの狙い

日記・雑記
日記・雑記
Sponsored Link

コンツェルトハウスは、ムジークフェラインの陰となり日本からの知名度は低いですが、現地では親しまれているコンサートホールと感じています。人気の公演となると一般発売日には「残り数席」しかない公演もありました。ムジークフェラインでは観光客向けのコンサートも多数ありますが、コンツェルトハウスでは様々なテーマの定期公演や有名な音楽家のリサイタル、若手演奏家の育成を狙ったシリーズなど地元に根付いた活動がされているように思えます。以前に何も調べずに飛び込んだコンサートでは、「Sing Along」と題されていて「一緒に歌うコンサート」だったこともありました。(わからないながらに一緒に歌いましたよ 笑)

 

今までに聴いたことがあるのは、大ホール (グローサー ザール)、中ホール (モーツァルト ザール)、小ホール (シューベルト ザール)の三つです。他にも電子音楽主体のベリオ・ザールもあります。今回は、大ホール、中ホール、小ホールのすべてを聴きに行きますが、音響的な好みでは、小さい順に気に入っています。

 

大ホール (グローサー ザール)

定員は1800名規模ですが、容積はムジークフェラインの倍はあるかと思います。1階席、2階席、3階席とあって、一人当たりのスペースが広いです。所狭しと押し込むムジークフェラインとは正反対の設計思想に思えます。広くて豪華な印象がありますが、サウンドは逆となります。以前に聴いたときは空間が大きく、音が上がってしまう感覚でダイレクト感がないと感じました。このホールで音がいいと感じたのはウィーンフィルを最前列の中央席で聴いたときくらいです。そんな経験から、今回も出来るだけステージに近い位置で聴き、身体の大きな欧州人に囲まれても視界が遮られない場所を選んでいます。3/5のスウェーデン響と3/10のチェコフィルを同じ席を選んでしまったのはミスです。同等位置の1階と2階を選ぶ予定としていたのですが、なぜか二つとも1階席を取っていました。多分、2階バルコニー席の料金が高いので1階席を選んだのだろうと思います。残席を確認すると、1階席だけが残っていますので、音が上がってしまう印象は間違いないのだろうと思いました。サントリーホールと同じですね。

 

3/11のチェコフィル公演だけは3階席の一番後ろです。一般発売開始時にはあぶれた数席しか残っていませんでした。ピアノ協奏曲を弾く「アンドラーシュ・シフ」の人気が高いらしいです。あと自分でも笑ってしまうのが、このホールでジャズを聴くことです。「グレンミラーオーケストラ」の公演ですが、「ウィーンのコンツェルトハウス大ホールで聴くビッグバンドジャズ」とは、話のネタにはなりそうですね。

 

中ホール(モーツァルト ザール)

定員は700名規模で、2階席もありますから天井は高く、そこそこの容積があります。このホールで弦楽四重奏を聴いたときは、最前列でしたが音のダイレクト感はなかったです。オーケストラのセッション録音の会場に使われることもあると聞きました。今回聴くのはウィーン・カンマー管弦楽団で、小編成オーケストラの演奏です。この公演も人気があるようで、一般発売の開始日には残席が少なくて迷いながら、2階席を選択しました。

 

小ホール(シューベルト ザール)

ウィーンでお気に入りのホールのひとつです。大ホールならムジークフェライン黄金のホール、中ホール(600名規模)ならムジークフェライン ブラームスホール、小ホールならコンツェルトハウス シューベルトホールです。定員は320名で1階のみの平土間となっています。今回聴くのは、”Musica Juventutis”という若手育成シリーズで、ソプラノとファゴットとサックスの演奏となります。最前列を取りましたので迫力を楽しみたいと思います。

 

コンツェルトハウスで聴く公演をまとめると下記となります。

チェコフィルの2公演は、昨年の秋にみなとみらいホールで同じ指揮者と同じオケで、同じ曲を聴いているので比較してみるのも楽しみです。

 

コンツェルトハウスは、ムジークフェラインと同じウィーンのホールですが、サウンドは大きく異なると感じてきました。音の違いと得失なども感じて来れればと思っています。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

  1. こんばんは。

    一度は行ってみたいホールです。
    席ごとにやはり音が違うようで、大変興味深く読ませていただきました。以前、どこかの方が、ホールの音質を空間軸(ホールの違い、場所の違い)だけでなく、時間軸(30年前、今日など)で聞けたら良いと話していた話題を思い出しました。どうやら、これはワインか何かの比喩のようですが。

    ウィーン、私は一度訪れただけですが、音楽ファンにとっては魅力に溢れた街ですよね。

    • sonnenblueさん、コメントありがとうございます。

      ウィーンに行かれたのですね。本当に音楽ファンにとっては素晴らしい街ですよね。

      コンツェルトハウスは地元民に愛される素敵なホールです。自分は今回は、大ホールと小ホールの座席選びは失敗してしまいましたが、中ホールは今までにないほど感動しました。

      「時間軸で聴く・・・」いいですね。自分も十数年ぶりに聴いたのですが、「以前に感じたこととと異なる点」「初めて感じたこと」「新たな認識」など様々でした。これから”なぜ?”と振り返りをしていこうと思います。

タイトルとURLをコピーしました