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The lost technology – アナログへの最後のテコ入れ Part3

日記・雑記
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QL-Y55Fの改造の続き…

電源を外に出しDCで送り出すことで、内臓のトランスを使用しないようにしたのですが、新たな問題を発見。

再生中に急に音が揺れまくるようになってしまいました。
ちょっとパニックになりそうでしたが、少し落ち着いて考えてみます。
モーターの駆動回路に異常が起きたものと考えられますが、今回の電源を外付けにした時にはモーター駆動回路付近には触れていませんので、この改造が影響したとは考えにくい。
改造の時に基板とモーター間のコネクターは外したので、コネクターの抜き差しを試してみましたが、症状は変わらず。

まず最初に疑ったのはモーターの駆動コイルにパラに接続されている電解コンデンサーのリーク。
33㎌/25Vのバイポーラー電解コンデンサーが4個使われている。
このモーターは4相だけどコイルはたぶん物理的には4個で2個一組で使われているものと思われる。
ちょっと専門的になるけれどそれを電気角で90度(NSの磁極1ペア分を360度と考えたときの角度)毎に緩やかに切り替えるやり方。
2個一組のコイルに一組当たり2個の33㎌/25Vが使われている。
コイル/電解コンデンサーに加わる電圧は最大で20Vくらいかと思われる。
実際にはコイルに最大電圧が加わるのは起動時だけなので、このくらい余裕があれば問題ないのかもしれないけれどなにしろ40年近く経っているのでへたってリーク電流が大きくなっていることは考えられる。
この場合リーク電流はコイルをショートすることになるのでこれによってブレーキがかかりトルクムラが生じることになる。
ということでコンデンサを注文。
33㎌/50Vのバイポーラー。さらに余裕を見て50Vにしたのだけれど、たまたま他に見つからなかったので結果的にオーディオグレードのものになった。

やっと入手して早速取り掛かったけれどかなり苦労して交換。
でも、症状はなんも変わらなかった。(涙)。
外した4個のコンデンサーをチェックしたけれどテスターで診た限りではリーク電流は確認できなかった。
ああ…

気を取り直して動作を確認してみると4ペアの駆動用パワートランジスターの内、NPNの1個にかなりの発熱が見られた。
しかも電源が入った状態で停止しているときにも電流が流れているようで発熱が収まらない。
かなりの発熱で危険なのであわてて電源を切る。よく見るとそのトランジスターの露出した銀色のヒートシンク部が黒ずんでいる。
熱で変色したものと見られる。
このNPNのCE間の電流リークの可能性が疑われる。
こんなことコンデンサー取り換える前に確認しておけよと自分に突っ込んでみるが今となっては遅すぎる。(笑)
コンデンサー交換は今後の寿命を延ばすのに役立ったと考えることにしよう。

このパワートランジスターはNECの2SD794。ネットで調べるとすでに生産終了している。
幸い少し在庫を持っているお店を見つけたのでそこで発注。念のため、このNPNとペアに使っているPNPのNEC 2SB605と2SD794のプリドライブとして使っている小信号トランジスターNEC 2SA733も同時購入。

部品到着を待っているとそのお店から連絡があって2SD794の在庫が僅少でhfeランク違いのものが残り10個だけあるがそれでいいかとのこと。
hfeランクはサービスマニュアル上はどちらでもいいことになっているし、実際には混ぜて使われている。(^^;)
駆動部の部分的フィードバック回路でhfeが影響しない設計になっているのでアッセンブリの時にもhfeランク統一は気にしていないようである。
お店にはそれでOKと返信する。

やっと部品が到着して件の2SD794を交換。
今度こその思いで祈りながら電源を入れ回転をチェックするがワウフラッターは相変わらず…
外した2SD794をテスターでチェック。テスターで確認した限りでは異常は見つからない。
また真っ青。
ああ…(涙涙)

こうなるともう思いつくのはプリドライブの2SA733の交換くらい。
でも、今までのエンジニアとしての経験からは大してストレスがかかっていないこんな小信号トランジスターが壊れることはかなり考えにくい。
それでダメならモーター本体のホールセンサーかも、そうなったら完全にお手上げ。交換用のモーターなんて簡単に入手できない。

2SA733を交換して神に祈るような気持ちで電源を入れる。
これが効いた。
2SA733は私が回路エンジニアとしてのキャリアを始めたころにはすでに存在していたトランジスターで今回久しぶりに手にして懐かしさを感じたのですが、これが壊れたなんて…
外したトランジスターをテスターで確認しCE間に高抵抗ではあるけれどリークがあるのを確認。
プレーヤーを回し始めてからしばらくしてワウフラが異常に大きくなるのは時間経過とともにパワーTrの2SD794の熱が上がってそれによりhfeが高くなりさらにコイルの異常リーク電流が上がるという熱暴走的な現象が起きたためかもしれない。

写真は交換して外した部品です。

[:image1:]

3度目の正直。
回路エンジニアとしてはちょっと恥ずかしいのですが、自戒の意味もあって全部書きました。(笑)

回路基板を固定しなおし、裏板を閉じてプレーヤーを所定の位置に戻して試聴。
ワウフラに異常がないこと再生される音響空間にちょっとすごみが感じられるようになったことを確認して安心しました。

[:image4:]

そしてこの改造の最後にRCAケーブルの変更を行いました。
このプレーヤーのRCAケーブルはプレーヤーからの直出しでコストリダクションを感じさせるものだったので気になっていました。
プレーヤー内部は太い線を這いまわすことが難しかったので、プレーヤーから出た直後で切ってそこからコネクターで繋ぐようにしました。
使ったのはMOGAMIの2505。
たまたま昔使っていたものが押し入れの中から見つかりました。
MCカートリッジ用として使われた伝説の(?)ケーブルですが、今はネット上でも見つけるのが難しくなっています。
2497が芯線43mΩ/m、0.3μH/m、浮遊容量66pF/mであるのに対し、2505は芯線22mΩ/m、0.2μH/m、浮遊容量130pF/mで、MMには2497、MCには2505と言われていたように思います。

以下の写真はオリジナルのケーブルと2505を並べてみたもので、2505の外径が約8mmであるのに対しオリジナルのものは4mm足らずくらいなのでかなり差があります。

[:image2:]

音はそんな違わないかなと思ったのですが、さすがにちょっと違いました。

特にピアノの音にその差を感じます。

やまがたすみこのこのLPの冒頭のピアノは前にGT-2000との比較やウェルフロートボードの選択に使ったのですが差がわかりやすいのです。

[:image3:]

久しぶりにこんなLPも聴いてみました。

[:image5:]

キース・ジャレットのステアケース
今はLPでソロ・ピアノを聴くことはほとんど無くかけるのが怖いのですが、気持ちよく聴くことができました。

これで私のアナログプレーヤーへの投資は終わりになると思います。
アナログ系は古いものばかりですのであとどれだけ持ってくれるかわかりません。
カートリッジのビクターMC-1が一番心配です。
これが壊れた時点で私のアナログは終わりになりそうな気がします。
何とか永く持って欲しいのですが…

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