【オーディオ】電研精機製ノイズカットトランスが不具合?

日記・雑記
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電研精機製ノイズカットトランス(以後「NCT」)は令和3年2月12日よりCDP(CDトラポ+DAC)およびプリアンプの電源ラインにて使用しており、拙宅のシステムには必要不可欠なモノと思っております。

ところが、ほぼ1か月前よりDACが不調となり、色々と格闘した結果、このNCTの不具合が原因と判りました。以後、その顛末を備忘録として書き込んでおきます。

なお、NCTは2年半余り何の不都合もなく稼働していたので、製品の問題ではなく、あくまで拙宅の個体の不具合と考えております。

 

【事の起こり】拙宅のDACの音声が突然途切れた。

電源投入後、7~10分くらいすると軽くブチブチっと言って音が途切れてしまう。再起動すると音は出ますが、7分以上聴けないならオーディオとしては使い物になりません。

 

【原因究明の考察】

DACにはCDトラポのI2SとAV機器からのTOSの2系統が入っていますが、両方ともダメ。

よって原因はDAC以降となります。

プリには、DACの他に今回の補助としてAVアンプのプリアウトや代替えCDPを入れましたがそちらは問題なし。よって原因はDACに絞られました。

当然に修理に出したのですが、なんと代理店では「異常を認められず」。なんでもCD10枚くらい再生しても完全に動作したとの事。

問題状況が再現できないと、怪しいと思しき箇所を修理してもそれが問題解決になったのか検証する事が出来ません。そんなワケでDACは拙宅に戻ってきました。

さて原因が判らないと修理も出来ない。かなり困りました。そこで冷静に考えてみる事に……。

DACに繋がっているのは2系統の入力と電源だけ。入力系は前述のとおり問題が無いとすれば、怪しいのは電源です。代理店と拙宅での電源の違いは2つ。大地アースとNCTです。

大地アースを外してみても音の途切れは変わらず。次にNCT以外の電源系統からDACの電源を取ってみると、音が途切れません!。全く普通に再生できます。これで原因がNCTと特定できました。コトは電源だけに、最悪の場合火災ナドも考えられます。直ぐにNCTは電源系から外しました。

 

しかし、NCTがDACの動作に影響を与えるとは、直感的には考え付きませんでした。何せNCTから給電されているCDトラポや他の代替えCDPは普通に動作してましたから。

 

【今回対処した箇所】

電源系に組み込んだNCTを外すのは結構な手間がかかるので、この際、長年の懸案事項も丸ごと対処する事にしました。何故なら、NCTによるクオリティUP分が外されるので、それを補う別の方策が必要と思われたからです。

 

【懸案事項1】HDMIケーブルを何とかする。(I2S接続用)

長年使っていた同ケーブルはソレナリに高価(30Kくらい)なモノだが太くて硬い。接続するにかなり力を入れてケーブルを捻じ曲げないとプラグに入らない。長年の経験から、ケーブル自体やプラグに無用のストレスを掛けると音にダメージが出るのは明白なので、替えたいと思っていた。で、選んだのがバッファロー製の4K対応のモノ(Amaで1K弱)。線径は約1mmで取り回しが楽。コレならどこにもストレスは掛からない。4K対応なので、価格は安いがソレナリに既存のモノより良いトコロもあるだろう…な考えで導入した。

結果は、他にも色々変わったのでケーブルの直接比較は出来ないが、微小信号もキチンと出てるし表情や音色的にも偏った箇所は感じられない。取り敢えず継続使用に問題なしとしました。

 

【懸案事項2】SPケーブルを何とかする。

ファーストワットのパワーアンプを導入した際(退職金で買ったから4年前頃)、それまではモノアンプ×2台だったのがステレオ1台になった。以前は左右SPのすぐ横に鎮座していたのが、1台になり右に寄った事で、左SPのケーブルが届かなくなった。仮設として端材を継ぎ足して鳴らしてみると、音的に重大な瑕疵は感じられなかったのでコレまで継続使用していた。交換用の適切な長さのケーブルは準備していたが、交換作業が面倒で放置していた。今回、交換してみたが、何か音の流れが滑らかにスムーズになった気がする。あくまで「気がする」程度。

 

【懸案事項3】電源極性が合っていなかった!

今回NCTを外すに当たって極性を確認したところ、CDP(DAC+CDトラポ)の極性が合っていなかった!。恥を忍んでこの場で白状いたします。極性を合わせた音は、音像の実態感がUP,音場の広がりや深さもUP,微小信号の分離もUPして凄いクオリティUP。NCT外しのクオリティダウンは、ほぼこの点で満額補填されたと言っても過言でわない。

 

【おまけ1】大地アースは必要だなぁ

今回の騒動で大地アースを外したり繋げたりする中で音質の変化も体感できた。拙宅の環境では、大地アースを繋ぐと低域がズシっと深く沈み込む。昨今は仮想アースの躍進が目覚ましいが、いや必需品ですよウチでは。

※拙宅の大地アースは、地下室を掘る際の山留(周囲の地盤が崩れるのを防ぐためH型鋼を打ち込んで間に板を挟み込む)に使われたH型鋼から取ってます。深さは6mくらいあると思う。表面積も普通のアース工事の比じゃないし。ただし鋼材は磁性体なので負の影響も有るかも知らんが、聴感上はメリットの方が大きいイマノトコロ。

 

【トータルの改修結果】

NCT等の電源系クリーンナップ機器は、音質改善効果は大きいが一方で多かれ少なかれ音楽の自然な表情や躍動感を削ぐ。聴感上NCTのそうしたデメリットは小さい方だが在るにはある。今回、CDPとプリに設置された2台のNCTのうち1台が外れたが、その分のクオリティダウンは上述の対策でほぼ補填できた。而して回復された音楽の自然な表情や躍動感は、ホントに楽しいモノだと実感する。

ひと月ほどマトモに音楽が聴けなかったのは苦しかったが、そこで得たモノは大きかった。このトラブルが無ければ得られなかった物だろう多分(^_^)。

 

【隠し玉】

ホントはあと一つ話題があるのだが、長くなったのでまた次号(^_^)/。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

  1. こんばんは、
    私も沢山.電験精機のトランス使ってますがそんな。トラブルは起きてません?
    電圧が不安定になったのですか?
    どんな状態にしょうか?

    • こんばんわ、X 1おやじさん。

      本文にも書いた通り、二年半は問題なく稼働して、この一月に突発的に起きた事象なので、拙宅の個体の問題と思います。

      稼働出来なかったのはPSオーディオのDACのみで、このNCTに繋いだ他のCDPは全く問題なく稼働してました。
      故に相性的な問題なのかも知れません。

  2. こんばんは トランスはそうそう故障するものではないので別説を唱えてみます。

    NCTは負荷が軽いと電圧が高めに出ます。確か容量の90%くらいで100Vになるようになっていたはず。CDPやDACなどの軽負荷ですと、具体的には107V近くになっていても不思議ではないです。そもそもコンセントもピッタリ100Vではありませんが。
    何が言いたいかといいますと、DACを修理に出されたときに『高めの電圧、107Vで動かしたときに症状が出るようだ』と付け加えたらメーカー側が症状を再現出来たかも?です。(機器接続中のトランス二次側電圧をテスターで測定)

    DACの電源回路の設計次第ですが普通のアナログ電源では、『高めの供給電圧』は定電圧回路でそのまま『熱』に化けます(高効率のDC-DCはその限りでないのですが)。 仮定の話、経年で電源のキーデバイスの放熱性能が落ちてくると、『高めの供給電圧』の時にデバイスの自己保護機能、出力電圧電圧を落とすサーマルシャットダウン動作が始まります。この仮定が当たっていた場合、電源電圧を(100Vに)下げると症状は落ち着きます。それが今の状態かもしれません。

    症状が出ていない今の状態はそのままシステムに手を加える必要はありませんが、NCTが原因と断定するのはNCTの出力電圧が正しく出ない事をテスターで確認してからでも遅くはないかもしれません。NCTが故障していない場合、NCT-I1シリーズで且つ100V-100V(1:1)の場合には、一次と二次を反対にした逆接続で使用する事で出力電圧が高めではなく逆の低めにセットできます。

    何かの参考になれば。。。

    • nightwish_daisukiさん、こんばんは。レスありがとうございます。

      >>DACを修理に出されたときに『高めの電圧、107Vで動かしたときに症状が出るようだ』と付け加えたらメーカー側が症状を再現出来たかも?です。

      いやぁ電気シロウトの身にはハードル高いです(^^;;。

      でも仰る説だと確かに説明はつきますね。
      また「トランスは滅多に故障するものではない」もその通りと思います。だから全く疑わなかった。
      だとすれば、外したNCTもヴィジュアル機器などに活用できるかも、ですね。
      アドバイスありがとうございました(^_^)。

  3. Reviathさんはご存知と思いますが久しぶりの話題なので初めて見る人も居るかもしれません。念の為。例外もあるかもですが少なくともNCT-Iシリーズは入力と出力とでは位相が反対です。2個カスケード接続すると反対の反対で元通り。NCT単独使いで、アース端子付きの3Pコンセントプラグを用いる場合には位相をひっくり返すのが面倒なので注意が必要です。

    • nightwish_daisukiさん、再度こんばんは。

      >> NCT-Iシリーズは入力と出力とでは位相が反対です。

      すみません。全く知りませんでした(^^;;。
      だとすると今まで電源を逆相で聴いていた(聴感上そう感じていた)は、接続を反転してなかったからなのですね。自分のうっかりミスではなかったのかぁ。

      いや勉強になります(^_^)。

  4. こんにちは。

    私は自作品ですが、SDプレーヤーとDACをHDMIケーブルでI2S接続をしています。1年前ですが、たまに音切れが発生していました。HDMIケーブルのコネクター接触不良ではないかとケーブル交換をしましたが、解決しませんでした。最終的にDACに使っていたアップサンプリングを行う基板の中にあるチップコンデンサーのはんだ付け部にクラックがあり、たまにコンデンサーが未接続になっていました。たまに発生するので原因の特定が困難でしたが、この基板を交換してルーペで観察して発見できました。

    Reviathさんの場合もDAC内部のI2S信号入力部分にはんだクラックかコネクター不良などによて起こる接触不良だと思います。I2S接続は4つの信号が使われていますがDATA線が一番あやしいですね。私の場合と同じとは必ずしも言えませんが、音切れの多くはデジタル信号の一部欠損によるものと推定されます。はんだクラックや接触不良の多くは、熱膨張などによって時々発生するというやっかいな現象がありますので特定が難しいです。メーカーで検査しても発生しなければ正常とのことで返却されます。

    • こんばんわ、マイペースさん。レスありがとうございます。

      確かにI2Sは接続が不安定ですよね。
      今回HDMIケーブルを替えたのもその問題が有るからです。

      でも今回の不具合は、TOSリンクでも起きている/ TOSのみ接続&I2Sは繋がっていない状態でも起きているので、I2Sは直接の原因ではないと思います。

  5. Reviathさん
    >でも今回の不具合は、TOSリンクでも起きている/ TOSのみ接続&I2Sは繋がっていない状態でも起きているので、I2Sは直接の原因ではないと思います。

    そうですか、だとすればDACユニットのDAI(デジタルオーディオインターフェース)という部分があやしいですね。ここは光入力、RCAデジタル入力、I2S入力などの選択や、入力フォーマットの識別を行いDAC部分に信号を伝達する部分です。どんなICが使われているかは不明ですが、PCM9211やCS8416などがよく使われます。もし光入力でも起きているなら光入力をI2Sに変換していますので、HDMIからのI2S信号の両方で不具合があるとすればこのDAIのICかその電源系があやしいですね。ただ基板ベースですので手出しができません。基板ごと交換になると思います。よい方法としては、起こった現象のみをメーカーに伝えることです。たぶん、いろいろなユーザーから同じような問い合わせがあれば対応しているはずです。推測はなしで起こっている現象だけを伝えれるのがよい方法ではないでしょうか。
    と思いましたが、はずれていることもありますのでその場合は申し訳ありません。

    • こんばんわ、マイペースさん。再度のレスありがとうございます。

      今回の不具合の最大の問題点は、ノイズカットトランスを外した電源では、音切れ等の不具合が全く起きない、と言う点です。

      クロック等の基盤系の問題ならば、ノイズカットトランスの有無は関係ないハズですよね。

      その点の合理的な説明としては、現時点ではnightwish_daisukiさんの説が説得力あるかと思っています。

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