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意外と白熱のインタープレイ:ルーシー・ホルシュ&トーマス・ダンフォード デュオ・コンサート

日記・雑記
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コロナ関係で急に自宅待機であります。。。
ポカンと空いた時間をどう埋めるか思案して
気なしにNHK BSの『クラシック俱楽部』で、
昨11月28日に放映された
ルーシー・ホルシュ&トーマス・ダンフォード デュオ・コンサート
を見ていました。
https://www.nhk.jp/p/c-club/ts/6N5K88R4Q5/episode/te/2GX9K8W9Y4/

ダンフォードは気鋭のリュート奏者で
以前レヴューしたことがありました。
https://philm-community.com/wer782ci/user/diary/2020/05/30/5790/
彼の弾くアーチリュートは、低音部を出す弦が追加されていて
ユニークな形状と音をしているのですが
特に今回の演奏では、全体として感じるリュートの響きの良さを
堪能できました。
ご本人もインタビューで実演しながら話していましたが
胴部の小ささに比して、響きが豊かな楽器なんだなあということを
あらためて実感できました。
つまりたとえば単音で和音をアルペジオなどで弾いても
響きが混じり合ってコードの響きになるような趣があって
そのそこはかとないイメージが
リュートの魅力なのだということですね。
今までレコードで聞いていた音は
リヴァーヴが少しかかっているのかな
ぐらいに思っていましたが、違っていたようです。。。汗

そしてルーシー・ホルシュであります。
リコーダーという現代のクラシック音楽では
これまたマイナーな楽器でありながら
期待の若手奏者として、またテクニックが素晴らしいということでも
評価されているようです。
ちなみにブリュッヘンの孫弟子だそうです。。。

確かに口元のコントロールや
パフォーマンスの身振りの豊かさも含めての印象ではありますが
素人目にも多彩な音の出し方の工夫が見て取れました。
運指もかなりの速さがあるんじゃないでしょうか。
ダンフォードもかなりのテクニシャンですので
時に二人の速弾き合戦的な様相を呈する場面もありました。。。

総じてけっこう熱を帯びたインタープレイになっていたというのが
私の第一の印象・感想で
これはスタジオ録音のレコードではあまり感じられないものかも。。。
なんて思ってしまいました。

事実、彼女のインタビューでは
二人の演奏では、ジャズ的な即興もあり、
お互いの演奏によく耳を傾けている
ってなことも言っていたぐらいです。。。
クラシックで即興?って。。。
とは思いましたが
たとえばバッハのリュート組曲BWV 997は
ホルシュによる編曲なので、
そういう余地が残されているのかもしれません。

また楽器の性格上、主にリコーダーがメロディを
リュートがハーモニーを担当する構成になるのですが
掛け合いの局面では、
両者が白熱のインタープレイをしているかのような印象があり
私は思わず小躍りしてしまったぐらいです。。。

こうした質の高い演奏を聞いていると
異なる時代や場所に連れ出されていく感覚を覚える、とは
ダンフォードの言葉ですが
ホントにそんな感じで私も聞いていました。
別にバロック以前とかヨーロッパとかそういうのではなく
架空の時空に誘われるひと時を提供してくれたという意味で
静かな感動をおぼえる演奏でした。

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