ベンジャミン・ブリテンのオペラの魅力に気づく

日記・雑記
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 20231014日放映のBSテレ東京の番組「エンター・ザ・ミュージック」で、『ブリテンの歌劇「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」』を知り、この曲の響きのユニークさと曲全体の雰囲気のすばらしさにdonguriは魅力を感じ、それをきっかけとして、ブリテンのオペラを視聴せねばと思い立ち、ブルーレイディスクを4本まとめて仕入れ、ひと通り視聴しました。

・ピーター・グライムズ ミラノ・スカラ座2012年版

 音楽面ですが、フルートやハープによる特徴的アルペジオの音型とそれにからむオーケストレーション、すごくかっこいいと思いました。現代的なサスペンスドラマを見ている感じがしてきます。オペラ全体としても見た後の充実感あり、20世紀オペラの名作の1つと言われるのも納得。

・ルクレツィアの陵辱 オールドバラ音楽祭ライブ 2001年版

 この作品なんと貞淑な妻がレイプされるというエグイお話であるが、レイプ場面をブリテンは音楽で表現するのか?が聴きどころ、見どころでもある。お子様には見せてはいけないR18指定のオペラです。

・グロリアーナ 英国ロイヤル・オペラ2013年版
 

 女王と王室関係の描写が多々現れ、20世紀以前のオペラ的貴族趣味的テイストはあるものの、人間の心情・葛藤の描写がブリテンの特徴を表していると思いました。イギリス王室ネタと言えば、NetflixCrownという重厚なドラマがあり、donguri見ておりましたが、そのオペラ版がこれかみたいな気がしました。イギリス王室の方々は超ドラマティックな人ばっかりでそれを描くだけですごいドラマになります。

・ビリー・バッド マドリード王立歌劇場2017年版

 めちゃいいやつなのに、ちょっとした事で殺人を犯してしまい、死刑となってしまったかわいそうなビリーのお話。男性しか登場しないオペラなんて面白いのかと不安でしたが、4つの作品の中では一番物語的には最も心に刺さるオペラでした。

各作品についての感想は、donguri個人のブログ「どんぐり公園」ではもう少し詳しく書いておりますのでご覧くださいませ。
 4作品を視聴し、ベンジャミン・ブリテンのオペラは、近代・現代人の精神の葛藤、人間劇を見たいという人には良いオペラかと思いました。多分、物語的には、若いころのdonguriなら感激しなかったかも。音楽的には20世紀的要素少な目ながら古典・ロマン派だけではない新鮮味を感じることができ、現在のdonguriの好みにフィットしている感じでした。
 それにしても、オペラ映像作品はまだまだ視聴していないのがいっぱいあるので、目と耳が全くダメになるまでしばらくは楽しめそう。オペラはそりゃ生でみるのが本来でしょうが、これだけの贅沢な総合芸術がその場限りというのはあまりにもったいない。音楽関係の作品についていえば、DVD時代ではいまいち感が多々感じられましたが、10年くらい前から発売のブルーレイディスクでは、高解像度(2K:1920×1080)、高音質(DTS-HD Master Audio (可逆圧縮:最大8チャンネル:サンプリング周波数96kHz:量子化ビット24 bit))が主流となり、donguriにとってはもう十分。ありがたい世の中になりました。今後、donguriの部屋はオペラ映像作品再生に至適化していきそうな予感。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

  1. donguriさん

    ブログ、覗いて参りました! これ、「友の会」のブログからリンクを張らせていただいてもよろしいでしょうか?

    それにしても、今回は渋いLine Upですねぇ(まあ、クラシック初心者の私が知らないだけかもしれませんが=汗)。私レベルでは、ブリテンというと、「青少年のための管弦楽入門」ぐらいしか知らなかったので、こんなにオペラ作品があるとは!

    私は普段は、「映像付きのクラシック音楽」は好みではないのですが、オペラだけは(当たり前ですが=汗)別で、有名どころのマルチチャンネルBD版を何枚かは持っています。ただ、なかなか「通し」で聴く(見る)時間がなく、埃をかぶっているものが多いのですが、私の「引退後の夢」は、ベルディやプッチーニ、ワーグナーあたりの<有名どころ>(笑)のオペラを、140インチスクリーンとAuro-Matic(願わくば、Auro-3D!)で毎晩楽しむことなんです!そのための<準備>を今しているといっても過言ではないぐらい(笑)。

    これらの作品の「Auro-Matic映え度」はいかがでしたか?

    • こんにちは!dongriさん!
      たのしまれてますねぇ!
      ブリテンのオペラてすか?
      マッタク、興味の外側でありました。守備範囲が広いですね。
      やはり、思考が、未だに柔軟性を保っているということでますね。戦争レクイエムだけで停まっていました。反省しまして、多様性を理解。享受すべく努力したいと思います。
      ご紹介ありがとうございました。

      • X1おやじさん

        コメントありがとうございます。
        いまだ自分がどんな音楽や音を聴いた時に衝撃レベルに感動をするのか、
        自分ではわからないので、
        今後も未知の音楽の開拓は続けていこうと思ってます。
        努力というよりたまに訪れる感動の瞬間をまた味わいたいという気持ちです。

    • Auro3Dさん

      コメントいつもありがとうございます。

      donguriの個人ブログへの友の会からのリンク大丈夫です。
      この4作品は、自宅じゃなく社宅あつかいアパートで20年ほど前のおいぼれ5.0チャンネルで聴いたものでして、Auro-Maticの効果はまだです。確認したらUPします。
      昨日帰宅したのですが、今日は紅葉狩りで終わってしまいました(~~;
      明日はできるかな。

  2. donguriさま、

    はじめまして。日記を楽しく拝見しております。前回のワインベルクやチャベス、今回のブリテンと新しい音源を攻めておられますね、すばらしい。私はすっかり衰えてしまいました。
    donguriさんの日記に元気をいただいて、一度聴いたきりしまったままになっていた無伴奏チェロ曲を引っ張り出して聴いてみました(戦争レクイエムは行方不明)。聴き直してみるとなかなかいいですね。4つの海の間奏曲とパッサカリアを注文して聴いてみます。おかげさまでブリテンの再発見になりそうです、ありがとうございます。

    • ちょさん

      コメントありがとうございます。
      クラシックに限らず1人の人生のすべての時間を費やしても聴きつくすことが出来ないほどの音楽が地球上にはあります。クラシック系の曲はポップスやジャズといった、ある程度多くの人に聴いてもらわなければならいという縛りを気にせずにいろいろな試みをしている曲があるので、探検し甲斐があると思います。ベートーベンが気に入ってそれを繰り返し聞いて毎回感動できるという人ならそれでいいでしょうが、donguriの場合、「自分にとっての名曲」は衆目と一致するとは限らないという経験があるので、自分が感動できる曲との出会いを今後も求め続けていくと思います。

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